8月8日

 テレビを見なくなってから久しい。見れなく、といったほうが正しいだろうか。ドラマでもニュースでもお笑いでもなんでも、同じものを一時間も見られなくなってしまった。金曜ロードショーを毎週楽しみにしていた小学生のころ、月九を毎週楽しみにしていた中学生のころとは、僕は変わってしまったのだ。別に悲しいことだとも思わないけど。テレビに限らず、YouTubeでもそうで、5分を超えてくるとなかなかしんどい。どうしてこうなったのだろう。授業の50分は、特に変わらず受けることができるけど。いつしかお笑いでもなかなか笑えなくなってしまった。横で父が大笑いをしていて、僕はしんとしている。別に我慢しているわけではない。ああ、そうか、という感想しか、画面を見ていて思えなくなった。変な人だ。


 今日はなんの日。ソ連が日ソ不可侵条約を破って、対日宣戦布告をしてきた日、まあどうでもいいことだ。テレビをつける。CMを見たくないのでNHKにする。戦争の話題をやっていた。特に興味はない。いや、僕はその辺の高校生より歴史日興味があって勉強しているという自覚はあるが、わざわざ今、テレビを見るほどではない。小学校のころ、どこのチャンネルも選挙の開票速報をやっていて、お母さんと、つまらないねと笑いあったのを思い出す。今なら、そのへんのお笑いより開票速報で笑む子どもになってしまった。


 88というのもなかなか気持ちがいい。ピアノの鍵盤の数。いろいろある。僕の両親の結婚記念日だったり。もう親は寝てしまったので、朝起きたときにおめでとうとだけ言っておこう。仕事に行くよりも僕が早く起きられたら。

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