第6話 ヨウカの危機

 俺達はヨウカの住む村を目指す事にした。


「俺に戦わせて欲しい」

「いいですよ」


 またスライムの群れが現れた。

 20体以上いる。


「ホーミング!」


 両手から2つの魔法球が飛んでオートでスライムに迫る。


「ショット!」


 俺の両手から魔法弾が放たれてスライムを倒していく。

 遅れてホーミングがスライムに迫り、スライムを全滅させた。


 だんだんスキルの使い分けが分かって来た。

 

 ホーミングとショットの射程は最大10メートルと長くはない。

 俺から距離が離れれば離れるほど攻撃の威力は落ちていくが当てれば1撃で仕留める事が出来る。

 敵から攻撃を受けない中距離を出来るだけ保ち、2つのスキルで敵を追い詰める。

 そして接近されたらセイバーを使う感じで戦うのが安定する。


 俺は強くなることが出来た!

 ヨウカとペアを組める程度には強くなっていたらしい。


 スライムを全滅させるとドロップ品が出てきた。

 レディーキラーと表示された。

 女性を狂わせる媚薬だ。



「わあ!凄いです!かっこいいです!」


 ヨウカは何度も俺を褒める。


「ユウヤさん、恋人はいるんですか?」

「いや、俺はボッチだからな」

「私が立候補するのは有りですか?」

「嬉しいけど、そういうのは」

「安全な場所にたどり着いたら、ですよね?」

「そうだな」


 ヨウカが俺の耳元に近づいて囁いた。


「レディーキラー、私に使ってもいいですよ」

「そういう話は無事帰ってからだ」

「そうですね。さあ、行きましょう」


「所で、ダンジョン内にあるセーフゾーンがヨウカのいた村で、そこを守っているモンスターに勝てないから逃げて来たんだよな?」

「そうですよ?」


「どんなモンスターなんだ?」

「スライムです」


「ん?よく出てくるスライムか?」

「はい、そうですよ」


「スライム、だよな」


 ヨウカなら簡単にスライムを倒せるだろう。


「どうしました?」

「ヨウカなら倒せるだろ?」


「100体以上いるんですよ?」

「ん?よく分からなかった。すまない。どう手ごわいか教えて欲しい。この異界の事はよく分かっていないんだ」


「なるほど、スライムはですね、村周辺で最強のモンスターです。1体だけなら最弱ですが群れになると一気に強くなります。スライムは100体以上集まると合体してイエロースライムになります」


 異界にいるスライムは合体しなかった。

 ダンジョンのスライムは特別なのかもしれない。


「凄く強くなって私は死ぬまで何も出来ずに犯されちゃいますよ」


 モンスターは特に美人の女性を犯す習性がある。

 原因は分かっていない。

 そういうものなのだ。


「イエロースライムになったらヨウカでも勝てないのか」

「はい、それもありますし、多分、今は1000体近くいるかもしれません。囲まれちゃったら私がおとりになりますよ」


 合体されても囲まれても脅威だ。


「そうならないようにしたい」


「そうですね。最悪、私が犯されている内に討伐をお願いします」

「そうならないように倒そう」


 俺達は村の近くまでたどり着いた。


「この螺旋階段を上って魔法陣に乗ればセーフゾーンがあるヨバイの村にたどり着きます」

「ここからが本番だな」


 上まで結構距離がある。

 緊張してくる。


「ユウヤさん、かっこいいですね」

「俺は特徴が無いと思うぞ」


 中肉中背で特徴の無い人間だ。


「その黒髪と黒い目、顔も好きですよ。何よりも、ユウヤさんは優しいです」

「そんな事は、俺は優しくはないと思う」


 なんせ俺はクズを助けないと決めた。

 優しくないんだ。


「そんなことありません。村に着いたらモテますよ」

「村に、たどり着きたいよな」

「ですね!」

「慎重に行こう」


 俺達は螺旋階段を上った。




「おかしいですね。スライムが……いません」

「隠れているのか?でも気配が無い」


 俺達は螺旋階段を登りきり。魔法陣の近くまでたどり着いた。


「まずい!上だ!」


 上を見ると天井に無数のスライムがへばりついていた。

 スライムが魔法陣に行くのを邪魔するように落下してくる。


「ホーミング!ショット!」


 2つのホーミングでスライムを倒していくがスライムはどんどん増えていく。

 ショットを出来る限り撃ちだし、ホーミングでスライムを倒す。

 何度も何度も倒しても倒してもそれ以上に落下してくる。


「狐火!」

 

 ヨウカは両足に炎をまとわせて蹴りでスライムを倒していく。


「こいつら!俺を落とす気か!」


 スライムはまるで自爆するかのように俺を攻撃してくる。


 俺の近くに落下して勢いをつけて地面を蹴るようにして体当たりを仕掛けてくる。


「セイバー!」


 剣を出現させてタックルしてくるスライムを避け、剣で倒していくが、ここまで多くのスライムで一気に来られると対処しきれない。


 タックルを受けてもそれほどダメージは無い。

 だが、俺は螺旋階段が続く大穴に追い詰められる。


 俺は何度も衝撃を受けて大穴に落下した。




【ヨウカ視点】


 ユウヤさんは落とされても倒れない!

 私よりもずっと強いから!


 スライムは、私を捕えて犯そうとしている。


「でも、思い通りにはなりません!」


 私は両足に炎をまとってスライムを何度も倒す。

 スライムの動きがおかしい。


 スライムが!ドロップ品、レディーキラーを吸収している!


 スライムがレディーキラーを霧のように吹きだした。


「う!負けません!」


 私はスライムを倒していく。

 でも、倒せば倒すほど、レディーキラーがドロップされて、私は追い詰められていく。


 スライムが私に飛び掛かって来た。

 スライムを倒すとスライムが黒い霧になって消えた。

 またレディーキラーがドロップされた。


 私は何度もレディーキラーを浴びて狂わせられて倒れた。

 スライムが、私の服を溶かす。

 そして、私は手足を拘束された。


「ユウヤさんンンンンンンン!!」




 ◇




 私はスライムに酷い事をされた。





 あとがき

 カクヨムの規約があるので規約に触れそうな部分は場面転換&正確な表現ではなくもやっとした表現となります。

 しばらく読み進めて頂くともっと過激なシーンが出てくるので、合わない方もいるかもです。

 タグに『胸糞NTR』とあるのでそれは後で出てきます。


 ではまた! 話は

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