特別番外・その二

 エイプリルフール記念の特別番外です。


 前回の特別番外の続きみたいな物で、今回も序盤行間を多めに空けました

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 特別番外『脳破壊されて歪んだの邪悪さが止まる所を知らない②』






















 私、葛葉恭子きょうこの彼氏のイチゴが歪んだ性癖に目覚めてから、大分時間が経ち高校一年目の二学期になった。


 私はクラス……ううん、学校での男子人気をほぼ独占する人気者になっている。


「おはよう、恭子ちゃん」


「うん、おはよう」


 男子の内、特に仲のいいのはクラスメイトの伊藤くん、鈴木くん、小林くんの三人。


 それぞれ髪を緑、金、赤に染めてるヤンキーみたいな人たちで、今は私の友達。


 でも……。


「なあ恭子っち、今日の放課後、どう?」


「そろそろ溜まって来た」


 鈴木くんと小林くんが私に密着して、ちょっとゲスな顔で聞いて来る。


 私はそれを押し退け……


「えっと……、多分大丈夫……かな?」


 たりせずに無難に行け入れた。


「そっか!じゃあ楽しみにしてるから!」


「それって、僕もいいよね?」


「……うん、いいよ」


 横から伊藤くんが聞いて来て、そっちも了承した。


 この三人の誘いの内容は……言わずもがなエッチの誘いだ。


 そう。私はこの三人と体の関係を持ってしまったのだ。


 最初に致してしまったのは、夏休み終盤の日。


 鈴木くんから夏休み宿題を手伝って欲しいとお願いされ、カラオケで集まって宿題をした。


 でも途中で伊藤くんたちに押し倒されて、服を脱がされて、そのまま……。


「お前たち!俺の彼女に何してくれたんだ!全員退学させて警察に突き出したやる!」


 この事を知ったアリオスくんが怒って伊藤くんたちを罰しようとしたけど。


「あれー?いいの?そしたら、この写真を学校とネットに拡散するよ?」


 伊藤くんたちは私の恥ずかしい写真を撮っていた。


「なっ、それは……」


「そうなったら、恭子っち、この学校所か社会で生きて行けなくなるだろうねー。どうする?ちなみに、俺たちが定期的にスマホを弄らないと自動で写真を拡散するようになってるから」


「ぐっ……、すまん、恭子……」


 私の写真をネタに脅されてアリオスくんは何も出来なくなった。


 そして私も写真で脅されて、無理の無い範疇で三人の相手をさせられている。


 それだけでは収まらず、私がアリオスくんとデートする時に三人の誰かが割り込んで来て、複数人でホテルで致したりもした。


「ごめん恭子、ごめん……」


 行為の最中にアリオスくんは私に何度も謝ったけど、そもそもアリオスくんだってイチゴの事で私を脅して付き合い始めたんだから、五十歩百歩でしょ。


 おかげで私は経験豊富なビッチと陰で噂され始め、女子の友達とか出来なくなった。


 イチゴは……何もしてくれない。


「ただいま……」


「お帰り、恭子!今回のも凄く興奮したよ!」


 夜の遅い時間にアパートに帰ると、イチゴは満面の笑み浮かべて私を迎えた。


 私が今までどこで何をされたのか知った上で。


「あの三人に写真を自動で拡散するアプリをプレゼントした甲斐があったね」


 それどころか裏で三人のサポートをしている節もある。


 イチゴにそういう性癖があるのは知っているけど、どうして私が酷い事されてるのに助けてくれないの?




「きゃっ!」


「うわっ!」


 今日も今日とて落ち込んだ気持ちのまま廊下を歩いてたら、他の男子生徒とぶつかってしまった。


「ごめんなさい、大丈夫ですか?」


「ああ、俺は大丈夫。君こそ怪我してない?」


「はい。私も大丈夫です」


「そうか、それは良かった」


「えっと、じゃあ私はこれで……」


 私は一度頭を下げて立ち去ろうとしてたけど。


「ちょっと待って」


 腕を掴まれて引き止められた。


「君、顔色が悪いけど……、何かあった?話聞こうか?」


 それが私と……長岡修二くんの初めての出会いだった。


 私は長岡くんに今私が置かれた状況を吐き出した。


 ……イチゴの事だけ伏せて。


「そんな酷い事されてるなんて許せない!分かった。俺が何とかするから、もう少しだけ待ってて!」


 長岡くんはそう言って色々動いてくれた。


 ……けど無意味だった。


 むしろ逆効果で、私の状況はより悪くなった。


「修二。恭子ちゃん、凄く良かったぜ。紹介してくれてありがとよ」


 長岡くんの幼馴染の斎藤ユキオくんが、嘲るように笑いながら長岡くんの背中を叩く。


「兄貴、まだ童貞なの?僕とユキオをもう恭子姉さんで卒業したよ」


 長岡くんの弟……ううん、今は私の義理の弟でもあるリオくんもまた、長岡くんをバカにする。


 そう。私は斎藤くんやリオくんとも関係を持ってしまった。


 私の事情を知った長岡くんは幼馴染の斎藤くんや弟のリオくんにも協力を求めた。


 でも、それを察知したイチゴが逆に私の体を餌にして斎藤くんとリオくんを取り込んだのだ。


 それだけじゃなくて、リオくんの方は裏で手を回して私の義理の弟にまでして。


 事情を説明する時、イチゴの事を伏せた事が完全に裏目に出たしまった。


「ごめん、葛葉さん……、本当にごめん……」


 長岡くんは泣きながら私に謝った。


 けど、斎藤くんたちに煽られて、ズボンの股間の所が盛り上がってて、「ああ、長岡くんも結局は男かぁ」って思えた。


 結局、私は今もこの状況から抜け出せる見込みも無いまま、色んな男の相手をさせられている。


 それだけでは留まらず、高級マンションの一室を丸々シェアハウスにして、そこに私とイチゴにアリオスくん、そしてユキオくんとリオくんまで一緒に暮らす事に……。


 イチゴ……どうして私をこんな風に追い込むの?


 助けてよ……イチゴ……。


―――――――――――――――

 短いですけど、作者の自分も長く書くのに耐えられなかったのです

 長岡くんは、ちょっと悩んで男のままにしました

 一部キャラの下の名前はいい感じのが思い付かなかったのでボカしました

 続きは……書くとしたら大分先になると思います


 明日の更新はまた普通の小話になります

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