#9

37と21

苦味の強い安定剤

眠るタイミングの分からないニート

かき氷のシロップの味がどうとか関係ない

安いラム肉が売っているスーパーマーケット

クラスに一人はいるいじめっ子

彼の夢を見て汗だくな身体に気付く

縛り付けた豚肉が鍋の中で泳いでる

ゴミ箱にへばり付いた魚の臭い

身体に残るいつかの傷跡が疼く

八月の酷暑で食欲が失せる

けれど止まらないアルコール


視界の晴れない今が追いかける

暗闇の過去が迫ってくる

見えない未来が閉ざした

何処へ行こう


彼方へ飛んでいった夢が先で待っている

服を着たカラスがゴミを漁る

なけなしの金がサンドに吸い込まれていく午前10時

タイヤの空気が抜けた自転車

滑らかな走行で競走馬が駆け抜ける

ベットもしない日曜日の昼

チャンネルを変える不機嫌な叔父

無名な男の戯言を聞いた午後十時

何も知らない自分に気付く


枯れた葉を眺める公園

宇宙を感じたアパートの部屋

子猫の溜まり場

木の住み家


しばらくレコードの針を眺める

眠れない36時

思考の止まる午後3時

多様性の時代と言う言葉の単調性が世界に蔓延る

広大な地で寛ぐ狐

倍付けで張られたルーレット

くじ引きの逆回し

加工が行き過ぎた自画像

不快なジャングルジム

眠るための眠剤の効果を考える

1時間が過ぎたら…

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