残念でした

痛い、そう思った私は、病院に行った。


病院の先生が言うには私は難病で助かる見込みはないそうだ。


しかし、私は金があった。


私は世界一の金持ちだった。


そのお金を使い、コールドスリーブとその難病の研究を行う会社をつくった。


またたくまに株主になりたい者が現れた。


一般人、私の友人、そして多くの機関投資家がこの事業に出資した。


そして、コールドスリーブの研究は成功し、私がコールドスリーブでスリーブ状態になることが決まった。


私は急いで友人に会社のことを委託し、

「難病の研究が成功したら、起こしてくれ」

と言い眠りについた。




そして10年後




私は起こされた。


「ついに難病の治療ができるようになったのかね?」


「いえ」


「ご友人が会社を売却しました」


「は!」


「今、この会社はただの投資ファンドです」


「なぜ私は起こされた?」


「株主が世界一の投資家に会社の経営を任せたいと」


「寝させてくれ」


「残念でしたが、あなたには働いてもらいます」


「だって従業員ですから」

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