第37話 針の山

 あたりに転がっていた大きな白銀の岩がなくなり、山頂まで視界が広がると、その異様な光景がお蘭とお初の目に飛び込んできた。銀色の細かな砂に覆われたその頂では、黒い竜巻が上空の雲にまで伸びている。それは砂を巻き上げ、星空のようにキラキラと輝いていた。たくさんの黒い亡霊がクラゲのように漂い、ときどき二人に近寄ってくる者もある。

 お蘭は深く息を吸い込み、ゆっくりとそれを吐き出した。お初もその様子を見ながら同じことをする。

「山頂が果ての世界への入り口なのかな?」

「分かんない。もうすぐだと思うけど・・・」

 果ての世界へたどり着くための正確な場所について、お初は知らないらしい。山頂は、とても人がいられる場所に見えない。お蘭はしばらくの間、どうすべきか悩んでいた。横でお初が心配そうにお蘭の顔を見上げている。

「とにかく、あの近くまで行ってみましょう」

 お蘭に促されて、お初は顔を向けて大きくうなずく。その真剣な眼差しから、お蘭はしばらくの間、目が離せなくなった。

「どうしたの、お蘭お姉ちゃん?」

 お初が不思議そうに尋ねるので、お蘭は我に返って首を横に振った。

「ごめんなさい、何でもないわ。さあ、出発しましょう」

 二人は山頂を目指し、最後の行程を進み始めた。最果ての地は本当に無の世界なのか、それとも何かが待っているのか、そして、お初や自分がどうなってしまうのか、お蘭はいろいろ思案していたが、当然のことながら答えなど出ない。

「お蘭お姉ちゃん、ぼんやりしていると危ないよ」

 注意すべき立場のお蘭が、逆にお初に指摘されてしまった。あれこれ考えを巡らせていたので、注意が散漫になっていたらしい。今は考えている余裕はないと自分に言い聞かせ、お蘭は歩くことに集中した。

 地面の砂は細かく、足首まで埋もれてしまう。簡単に足を取られ、転びそうになることもあった。なかなか前に進まず、疲労ばかりが蓄積していく状況で、お蘭もお初も無言のまま、からくり人形のように足を動かすだけである。

 それでも、なんとか半分くらいまで登ることができた。幸い、黒い亡霊たちは時折近づいてくるだけで、害になるようなことは今のところ起こっていない。あと半分を登り切れば山頂に到達できるのだが、傾斜が少しずつ大きくなり、前に進むのが困難になってきた。

「お初ちゃん、これ以上は登れそうにないわ。ここからは水平に進んで、裏側に回ってみましょう」

 ついに上へ進むことを諦めたお蘭とお初は、山の裏側に行ってみることにした。もしかしたら、砂地ではない場所があるかもしれないと、お蘭は淡い期待を持っていたのだ。ところが、歩き始めた途端、周りの亡霊たちが一斉に襲いかかってきた。何がきっかけだったのか、理由も分からないまま、二人は亡霊たちに囲まれてしまう。

「お初ちゃん、気をつけて。向かってきたら、手で振り払うのよ」

 お蘭はそう言いながら、お初の周囲を警戒する。集まる数は増えていき、その距離も少しずつ縮まる中で、お蘭もお初も前に進むことができない。やがて手を伸ばしてくる者が現れ、二人とも追い払うのに必死の状態だ。

 この現状を打破する方法がないものかと、周囲を観察しながら、お蘭は必死に考えた。お初はただ怯えるばかりだ。

「大丈夫、絶対に守ってみせる」

 自分にも言い聞かせるように叫びながら、お蘭はほんの少し違和感を覚えた。亡霊たちの輪は、近づいたり遠ざかったりを繰り返しているように見えた。正確には、徐々に輪が小さくなっているのだが、その動きに波があるのだ。周囲に目を配ると、それは輪の大きさが変化しているのではなく、前後に揺れているのだと気づいた。前方の亡霊たちが近づいて手を伸ばす。それを払い除けていると、今度は後方に控えている者たちが近づくといった具合だ。

 輪の揺れはだんだん速くなっていった。前後から手を差し出してお初に触れようとする化け物たちを、お蘭は次々と追い返す。亡霊は霧のように姿を消すものの、やがてまた復活するようだ。倒すことはできず、かと言って逃げるのも無理である。二人の怖がる姿を楽しみたいのか、一気には襲ってこない状況を見て、このまま力尽きるまで延々同じことが繰り返されるのではないかと、お蘭は心配になった。

「お蘭お姉ちゃん、私たち、なんだか流されているみたい」

 お初が下に目を向けながらポツリと言った。一瞬、何のことなのか分からず、お初のほうを見た時に、自分の足がいつの間にかひざ辺りまで埋まっていることに気がついた。

「砂が動いている?」

 二人は、砂に流されていたのだ。亡霊の輪が揺れていたのではなく、自分たちが移動していたため、それに合わせて亡霊たちが動いていただけに過ぎなかった。そして、その流れはどんどん速くなっていたのだ。

「一体、どこへ向かっているのかしら?」

 行き着く先を見たくても、黒い壁と化した亡霊たちが邪魔で確認することができない。その圧迫感と相まって、お蘭は恐怖に駆られながらも、お初を怖がらせてはならないと気丈に振る舞った。

「でも、このまま裏手まで回ることができれば、もしかしたら頂上へ行く道が見つかるかも知れない。こいつら、近づいてくるだけで襲うことはないみたいよ。心配ないわ、このまま身を任せましょう」

「うん、わかった」

 こんな状況の中でも笑顔のお蘭に安心したのか、お初の強張った顔は少し和らいだ。しかし、実際のお蘭は心臓が痛くなるほど激しく脈打ち、ちょっとでも気を抜けば涙が出そうになる。

 とにかく、どこへ流されるのか心配ではあるが、今は周囲にいる化け物たちを何とかしなければならない。四方八方から、たくさんの手が伸びてきて払い切れなくなったため、背を向けている間に肩を掴まれ、流れてくる寒気に思わず悲鳴を上げることもあった。

 そんな駆け引きを何度も繰り返す間に、砂が流れる様子ははっきりと目に見えるほど速くなり、お初はすでに腰のあたりまで埋もれてしまった。倒れそうになるお初の体を、お蘭が慌てて両手で支え、そのまま砂の中から引き抜こうとするが、自分の足もほとんど埋まっている状態なので力を入れることができない。この間隙を突いて、亡霊たちは一斉に襲い掛かってきた。体中をたくさんの手で触れられ、一瞬にして上半身が麻痺してしまう。お蘭はなんとか腰をひねりながら、その手を振り払ったのに対し、お初は何もできず、黒い霧の中に埋もれてしまった。その霧を払っていると、第二波が再びお蘭に向かってくる。

「お初ちゃん、しっかりして。お願いだから返事をして」

 お蘭の声が耳に届かないのか、体が麻痺して話すことができないのか、それとも、すでに乗っ取られてしまったのか、お初が返事をすることはなかった。お蘭も彼女を助けるどころの状態ではなく、自分の周りに集まる亡霊たちを追い払うだけで精一杯だ。

「お初ちゃん、今、助けるから」

 なんと、お蘭は群がる亡霊たちを無視して、お初のいるあたりに胸から飛び込んだ。彼女の体を両腕で強く抱きしめ、化け物たちから身をかばうような体勢になる。体が凍りつくかと思うほどの冷たい感触に耐えながら、お蘭は何度もお初の名を呼んだ。

 お蘭の声が耳に届いたのだろうか、お初はお蘭の背中に腕を回した。彼女は無事なようだ。しかし、お蘭は自分の背中に一体の亡霊が覆いかぶさり、体を乗っ取ろうとしていることに気づいた。もはや身動きもできず、お蘭には為す術がない。意識が薄れ、やがて何も考えられなくなる。ふと、砂に半分だけ埋もれた黒い仮面を見つけた。なぜか、それを被りたい衝動に駆られ、手を伸ばす。以前、お初が同じ経験をしているが、もはやお蘭にはその時の結末を思い出すこともできなかった。

 仮面を手に取り、自分の顔にゆっくり近づける。それを誰かが阻止しようとした。相手は腕にしがみつき、離そうとしない。お蘭は怒りを覚え、振りほどこうとする。その時、かすかに声が聞こえた。

「・・・戻って・・・お蘭お姉ちゃん・・・」

 自分の意識が一瞬戻った。それはお初の声で、彼女が叫びながらお蘭の腕に飛びついていたのだ。お蘭は必死になって、自我を取り戻そうと努力した。しかし、再び自分の意識は消えていく。亡霊は体から抜け出そうとはしない。

 この間、お蘭の動きが止まっていたのを、お初は見逃さなかった。お蘭が手に持っていた仮面を素早く取り上げ、両手で真っ二つに割ってしまう。それは簡単に砕け、砂のように崩れ去った。同時にお蘭が獣のようなおぞましい声で叫び、お初の上に覆いかぶさるように倒れてしまった。早くも、次の亡霊がお蘭の体に乗り移ろうとしている。

「お蘭お姉ちゃん、お願い、目を覚まして!」

 お初が大声で叫んでも、お蘭の返事はない。気を失っているらしく、動く気配がなかった。唯一自由な両手を懸命に使い、お蘭の下から這い出したお初は、背中に貼り付いている亡霊を手で払おうとする。相手は霧と化していなくなったと思ったら、再び元の場所で実体化してしまう。何度やっても同じことの繰り返しで、お初には追い返すことができない。

「どうか、お初に力を下さい。お蘭お姉ちゃんを助ける力がほしい」

 その願いも虚しく、今度はお初の背中に別の亡霊が取り憑いた。瞬時に体が動かなくなり、何もできなくなってしまう。お初の目の前では、お蘭がまた仮面を拾おうと手を伸ばしていた。

「あ・・・ああ・・・」

 言葉を話すこともできず、ただ虚しく声を出すだけのお初も、やがて意識が薄れていった。このままでは、二人とも亡霊の虜となってしまう。そんな時、ある変化が生じた。

 突然、猛烈な風が吹き荒れた。それは瞬く間に亡霊たちによる黒い壁を剥ぎ取り、二人に乗り移ろうとしてた者も消し去ってしまった。砂が巻き上げられ、お蘭もお初もその中に埋もれていく。どちらも気を失い、倒れたままの状態だ。

 荒れ狂う暴風は、二人の流れ行く先に向かって吹いていた。砂は水のように流れ、お蘭とお初を運んでいくと同時に、風に乗って壁のように周囲の景色を覆い隠してしまう。

 胸のあたりまで砂の中に埋もれていたお蘭がようやく目を覚ました。しばらくは何が起こったのか分からず、全てが変わってしまった世界に戸惑いを感じていた。幸い、吹き荒れる風に背を向けていたので、目だけは辛うじて開けることができた。目の前で、お初が砂の中から顔だけ覗かせている。急いでその体を掘り起こし始めた。

「しっかりしてちょうだい、お初ちゃん」

 抱きかかえ、悲鳴のような声を出しても、お初は反応しない。何度も名前を呼ぶ。それでも、目を覚ますことはなかった。強く抱きしめ、祈るようにつぶやく。

「お願い、目を開いて、お初ちゃん」

「お蘭・・・お姉ちゃん」

 お初の声がした。お蘭は驚き、お初の顔に目を遣った。涙を浮かべ、自分のほうを見つめるお初に、お蘭は安堵の表情で

「よかった、気がついたのね」

 と話しかけた。ところが、それは一瞬で驚愕の顔に変わった。突然、足元が崩れ去り、二人は落下し始めたのだ。


 何も見えぬ闇の中、七宝はこれ以上の詮索を止めて、早々に雪花の心を支配したほうがよいと判断した。彼女の素性について、何か薄気味悪いものを感じ取ったのだ。ゆっくりと彼女の額に左手を近づける。その手を、雪花は真正面から凝視していた。

 七宝の手が雪花の額に触れた瞬間、雪花の顔に苦悶の表情が浮かんだ。意識を乗っ取ろうとする七宝の力を、必死になって跳ね返そうとしているのだ。七宝も険しい顔をしながら、左手に念を込めていた。

 このとき、七宝は用心のため目は閉じたままであった。これが自分の運命を決めることになるとは、彼も思っていなかっただろう。雪花は、右手を懐に入れて、一振りの短刀を取り出した。それは、鬼坊に自分の能力を示したとき使った、あの刀である。強大な力に押さえつけられながらも、彼女はそれを少しずつ持ち上げる。震える腕で、なんとか自分の額の近くまで刃を移動させると、そこから一気に振り下ろした。

 七宝の悲鳴があたりにこだました。左手首から先を切断され、苦悶の表情でそれを見つめる。その一瞬、彼の術が止んだ。雪花はその機会を逃さなかった。刀から手を離し、目にも止まらぬ速さで印を結ぶと、両手で思い切り地面を叩きつける。

 突然、自分の足に何かが絡みついたのを知って、七宝は慌てて足下に目を向けた。木の根のようなものが地面から生えて、自分の足に巻き付いている。その締め付ける力はすさまじく、七宝は再び悲鳴を上げた。

 それは蛇のように、ゆっくりと腰へ、そして胸へ上ってくる。圧倒的な力に、七宝は身動きが取れないし、手で外すことなど不可能だ。やがて、両足の骨が至るところ砕かれるのを感じた。

「むん!」

 それでも、七宝は気合いを入れ直し、体に宿した火蜥蜴でもう一度炎をまとった。地面から生えた触手はその炎で焼き尽くされ、跡形もなく消え失せる。

 だが、攻撃はそれだけで終わらなかった。槍のように地面から飛び出した触手が、足を砕かれ動くことができない七宝の股を貫く。あたりに響く三度目の苦悶の悲鳴も、それほど長く続かなかった。七宝の口から、鋭く尖った触手の先が飛び出し、喉を塞いでしまったのだ。もはや死を意識した七宝は、目の前に立っている雪花を見て愕然とした。声を出したくても、すでに息をすることすらままならず、黒い瞳で彼女の顔を捉えることしかできない。

 雪花の美しい姿は、得体のしれない化け物に変化していた。その色彩も形も言葉で表現することはできない。狂気、絶望、憎悪、そして恐怖が寄り集まり、闇を纏ったとでも言えば最も近いであろうか。普通の人間ならば、その姿を見ただけで精神を破壊されるだろう。七宝の鋼の精神は、その威力に辛うじて耐えることができたものの、それは同時に長い苦痛を味わうことを意味した。誰に対しても物怖じしなかったあの七宝が、死に向かっていることも忘れ、赤子のように泣き始めるほど、その恐怖は圧倒的なものであった。

 異形の姿へ変化した雪花は、少しずつ七宝の下へ近づいていく。その迫りくる影から逃げることができず、百舌鳥によって生きたまま木の枝に串刺しにされた虫のように、手足をバタバタとさせるだけの哀れな行者は、やがて闇より暗い霧に取り込まれ、地面の中に沈み込んでいった。

 触手によって地面に埋没した七宝の最期を見届けた雪花は、元の艶やかな姿で立ち尽くしていた。先ほど七宝が見た化け物の姿は幻だったのだろうか。しかし、その後の彼女の様子を見れば、今こそ仮の姿であると誰もが思うかもしれない。不気味なほど口角を上げて、雪花は笑いだした。その声は段々と大きくなり、やがて甲高い悲鳴のようになった。

「やった! ついに黄金の宝を滅ぼしてやった。残るは白銀のみだ」

 天に顔を向け、口を大きく開けて笑う姿は、普段の雪花からは想像できないものであった。涙を流し、口からもよだれを垂らしながら、雪花は笑い続けた。その声は、遠くの山々で反射して返ってくる。自分の笑い声が耳に届いたからだろうか。雪花は急に口を閉ざした。今度はどういう訳か、うつむいて両手に顔を埋め、むせび泣き始める。

「誰か、助けて・・・」

 両膝をつき、涙を流す雪花の近くで、あの懐刀が怪しく輝いていた。


 夜が明けても戻らない法心の身を案じて、部下が十名ほど戻ってきた。三人の姿はどこにも見当たらない。空き地の中央あたりは、すり鉢状に窪み、生えていた草が全て踏み固められたように倒れていた。恐るべき七宝の力である。

「一体、何があったのだ?」

 一人が変わり果てた法心の死体を発見した。うつ伏せの状態で、地面に半分以上が埋まっている。まるで上から大きな岩でも乗せられたような状態であった。

 死体の周りを取り囲み、全員が呆然とその姿を見下ろしていた時、誰かが近づいてくる様子に気づいた。

「ゆ、雪花殿!」

 純白の小袖は土で汚れ、美しい黒髪も乱れるままに任せていた。淫らな雰囲気の中に、どこか薄気味悪さを感じて、誰もが口をつぐんでしまう。

「皆様、よく来て下さいました」

 雪花の言葉で我に返った一人が尋ねる。

「そのお姿、どうされたのですか? 行者殿はどこへ行かれたのです?」

「あのお方は、お亡くなりになりましたわ」

 誰もがすぐには声を出すことができなかった。万人が恐れる圧倒的な力を持った七宝が死ぬとは思えなかったのである。

「一体、ここで、何が?」

 やっとの事で一人が口を開いても、雪花がそれに答えることはなかった。

「それは当然の報い。無論、あなた方も」

 急に息ができなくなり、皆は驚いて喉を押さえた。雪花はその様子を穏やかに微笑みながら眺めている。宙に手を泳がせる者、地面を掻きむしる者、徐々に動きは緩慢になり、やがて全員が無惨な死を迎えると、雪花は骸の額に手を当てて、新たな下僕を量産し始めた。

「雪花殿、その姿は・・・」

 猪三郎は、戻ってきた雪花の姿に驚嘆した。

「心配なさらなくて大丈夫です。あの方たちには、相応のけじめを付けて頂きましたわ」

 その意味を理解したのか、猪三郎はそれ以上、尋ねようとはしなかった。

「それより、蒼龍様が伊吹様たちと合流いたしました」

「一体、どうやって?」

 どこからその情報を知りえたのかという意味なのか、それとも、どうやって蒼龍と伊吹が出会ったのかという意味なのか、雪花には判断できなかった。

「銀虫様からの情報です。お寺の前を蒼龍様が通りかかった時、偶然にも伊吹様たちを発見なさったようですわ」

「では、作戦を変えなければなりますまい」

「本意ではございませんが、仕方がありません。しかし、お蘭さんだけは絶対に傷つけてはなりませぬ」

「どうして、そんなにも、あの女を守ろうとするのですか?」

 雪花は黙したまま、猪三郎の対面に静かに座った。猪三郎は、頭を振って

「お答えできないのであれば、別にそれでも構いませんが」

 と嘆息する。その様子をじっと見ていた雪花は、重い口を開いた。

「いつか・・・ あの方が教えてくれますわ」

 怪訝な顔をした猪三郎は、雪花の顔をじっと見つめた。その時には、雪花の視線は地面に向けられていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る