第2話

奈々、最期の日まで364日。


 「ねぇ、陽子。歌詞見て」

奈々が陽子に新曲の歌詞をみせた。


  届かないLOVE S O N G


聴いて

 ワタシの

   お願い


アナタに


  この想い  届くなら

今日から トマト🍅🍅🍅を

   3日間食べなくていいわ


アナタに


  ああ想い  告げるなら

今日から  ニンニク


   1週間食べなくていいわ


耳を👂🦻👂塞がないで

  ココロを閉じないで


ワタシの愛だけを

  聴いてほしいから


「どう」

奈々が陽子の感想を待った。

「これ」

「なに、なんでもいって」

「トマト🍅🍅🍅🍅とニンニク🧄🧄🧄🧄」

「どうした」

奈々が恐る恐るたずねた。

「ふざけてる?」

「冗談🤭🤭。真剣に書いたよ」

「フーン」

「好物だったわね」

「うん」

「なるほど、それでね」

陽子も納得したようだった。

「それと、もうそろそろ卒業した方がいいよ」

「なにを」

「か.た.お.も.い」

陽子が歌詞を奈々に放り投げた。



  

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る