第3話 好きな食べ物。

好きな食べ物は何かと問われて、すぐに答えられる人はすごいと思う。

正直自分はすぐには思いつかなかった。ちなみに悩み抜いて出した答えは漬物。


あまり食に興味がないのかと言われればそうかもしれないし、そうでないのかもしれない。それは何故か。


自分は毎朝同じような食事でないと少し不安を覚えるからだ。


現場職を続けて早十数年。現場のそばのコンビニで納豆巻きに梅おにぎり、味噌汁。この朝食をずーっと続けている。付き合いでたまに違うものも食べるが、大体はこれで事足りている。

毎日同じじゃ飽きるだろうと、自分の周りの皆は口を揃えていうけれども、どちらかというと自分は毎日違った食事よりも、毎日決まった食事の方が仕事中に腹痛なったりだとか、動きづらくなったりとならなくていいのが有難いからだ。あと丁度お昼くらいにお腹が減るもの好きだ。


だからなのかもしれないが、うちには変な決まり事のようなものが夕食にある。


金曜日、うちは決まってカレーを食べる。誓って海軍から倣ったわけではない。先週末に買い揃えた食材を余らせたくないという、ちょっと貧乏性な思考から生まれたものなのだが、これが意外にも食材を無駄にしない。カレーは鍋と同じで具材を選ばない、なんでも合うと自分は思っている。

且つ、週末必ず買い物に行かないといけないプレッシャーが生まれる。食材の買い出しは自分の担当だからだ。

あと、やってみてこれはわかったことなのだが、週末になったんだと体が勝手に気を抜いてくれるという嬉しい利点まであった。


土曜、日曜日には、外食をとることにしている。うちの奥様が献立に困らないようにするという謳い文句ではあるが、食にこだわりのない自分が出来る唯一の奥様への食の楽しみの時間を作っているとも言えるのだろう。

多分俺一人なら、毎日夕飯はもやしオプションの袋ラーメンで構わないのだから。


だがしかし、こんな食に興味のない自分だがこれだけは譲れないというものがある。


それは飲む方。毎日の晩酌だ。


これがないと眠れない。

これがないと一日が終わらない。

これがないと気が狂ってしまいそうになる〜。って歌い出せるくらい。


それくらい、お酒は好きだ。中でもビールは最&高。つまみはなんだっていい。

好きなものって、やはり切っては切り離せないものなんだろうな。


あなたの好きな食べ物はなんですか?

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