第3話

 どうするべきなんだろう…やっぱり魔法使いとして魔法使いの国に行くべきなのだろうか、それとも生まれ育ったここに居続けるべきなのか。きっとマーディーは私にはどちらでもいいと言うのだろうが、1人になってしまうのは寂しいだろう。魔法使いの国に行ってみたい気持ちがない訳では無いが、マーディーと一緒にいよう。そうとなればすぐに言いに行かないと。

 コツ、コツ、コツ

部屋を出てから誰にもあっていない。普段からそこまでたくさんの人似合う訳では無いが、さすがにここまで人がいないのもおかしい。どうしたのだろうか…

「…が……だ…」

誰かの声が聞こえる。マーディーの部屋からだ。ドアを開けた。



「え?」



ユリスがマーディーを刺していた。血だらけの部屋の中で、ユリスはこっちを見て言った。

「おや、どうするか決めたのですね。どうしますか、私と一緒に行くか、ここに残るか…まあここに残ってもいるのは君だけですが」

「…どういうこと?何故あなたはマーディーを殺したの?」

「殺してなんかいない。」

「どういう…」

「それで、君はどっちを選ぶんだ。」

…逃げないと。私も殺されてしまうかもしれない。

「無理だよ。この辺り一帯の人ももうどこにもいない。ここには私と君しかいないんだ。」

もう、どうすればいいのか本当に分からない。いきなり魔法使いだと言われ、ずっと一緒だったマーディーは殺され(?)もう残された選択肢はあの殺人鬼と一緒に魔法使いの国に行くしか残っていない。




 

 

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夢より @mochi-oichi

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