第4話 レクチャー2
昼ごはんを食べ、しばらく休んだあと再開となった。
炎にはじまり、水、電気と初歩的な程度の威力の魔法を習った。
水ならば、家庭にあるような高圧洗浄機レベルの威力、電気ならば静電気より少し痛いかなレベルの威力だった。
「初日なのに飲み込みが早いな…。これは、父親として期待してしまうな…」
腕を組み俺の魔法を見ていた父親がつぶやく。
あーでもないこーでもないと言いながらも口角は常に上がっており嬉しい悩みだということが見るだけで伝わってくる。
「でも、こんなんでいいの?」
「こんなん…とは?」
質問を質問で返される。父親にはこんなんの意味が分からなかったようだ。
「んー、魔法の威力がそこまで高くないから生活くらいでしか役に立たないと思ったんだけど」
勇気を持って呟いた。ホントなら子供でこんなこと言わないだろうが、少々学習能力が高いということで許されるだろう…。
「魔法師は別に戦うだけが仕事じゃない。世の中には魔法が使える者はごく一部だ。それ故に迫害されることが常にあった」
言葉を切って俺の頭を撫でる。
「魔法師は人の役に立つ職種だ。それは、戦うだけがじゃない…どうしたら人として認めてもらえるかを考えてみなさい」
父親はそう言って手を離した。「ちょっとムズすぎたか…」とこぼしていたが…。
「じゃあ、今日はここまで。帰ろう」
草原の草が揺らめいているなかで父親が手を差し出す。それを受け取り、家路にとつくことにした。
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