第2話 保育現場も、つらいよ。園児の事故って、日本だけじゃあ、なかったんだ。どんなことに気を付けていけば、良いんだろう?

 園児の事故は、世界中にあった。

 「車内に残された子はいないかなどの点検が、できていませんでした」

 日本の事故と、ほぼほぼ、同じ理由。

 そこで、アメリカでは、こんな対策がとられた。

 「バスの後部に、アラームを設置する」

 アメリカの園児バスは、停車させてエンジンを切ると、アラームが自動的に鳴る。

 音を消したいと思ったら、運転手は、停車後、後部座席までいくことになる。これで、車内にだれか残っていないか確認ができる。

 韓国でも、似たような対策。

 道路交通法を改正させて、バスに、「下車確認装置」を取り付ける決まりを作った。

 バスを停車させたら、運転手は、 3分以内に、後部座席近くにつけられたボタンを押さなければならなくなるという。ボタンを押さないと、アラームが鳴り、点滅灯が作動してしまうから。

 どちらの国からも、見習いたい。

 日本では、バスに乗っていた子の力で、事故を防げたことがあった。けれど、こんなのラッキーなケース。

 バスの中に取り残された子は、小学生だったのだ。

 バスの中で寝込んでしまい、車内に取り残された、男子。ウトウトと、寝てしまう。

 運転手は、多くの子がバスから下りたのを見て安心したのだろうか。後方座席に残っている子がいないかまでは、確認しなかった。

 「プシュー…」

 車内に、まだ 1人残っていたことに気が付かず、バスのドアが閉められる。

 ここで、車内に残されていたその子が、目を覚ましたという。

 「ブブー!」

 運転席にいって、クラクションを鳴らす。…良かった。運転手は、車内にだれかが残されていることに気付けたから。

 本当に、運の良いケース。

 その子が 7歳だから、何とかなったこと。 3歳や 4歳の子で、できるのかな?

 「日本は、人手不足」

 「だから、園児の事故が、なくならないんだ」

 間違っては、いないけれど…。

 人手不足で、子どもの命が消えてしまうのって、さみしすぎるよ。仕事がなくて困っている人の立場は、どうなるの?

 地方では、保育施設などで働いてくれる人が、集まらない。

 より良い給与や福利厚生を求めて、人が、都会に流れていってしまうから。

 保育の免許を持っている人がいても、きてもらえない。保育現場では、職員が足りなくなるばかり。ますます、忙しい働き方になっていく。

 園児は、どうなっちゃうんだ?






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