3年生
3年生になった。マーリアちゃんと、また同じクラスになった。
「うわっ!やったあああ!めっちゃ嬉しい!また、あやめっちと同じクラスになれた!」
って言ってマーリアちゃんもめっちゃ喜んでくれている。
少年少女合唱団で、マーリアちゃんと、いっしょに歌を歌っている。
パリの音楽番組とかに出演したりもしている。
テレビ番組に出るので、局のスタジオに行って、歌を録音して、撮影もした。
平日に録音・撮影だったので、それを終えてから小学校に行った。
お昼の前の授業中に、みんな授業を聞いてる時、マーリアちゃんとボクは、こっそり教室のうしろのドアを開けて、静かに入って行った。
先生も笑ってる。
図工の授業をやっていた。
みんな、粘土で何か作っていた。
マーリアちゃんとボクも、先生から粘土をもらった。
ボクは粘土でドナルドダックを作りはじめた。
先生も嬉しそうに、ボクのドナルドダックを作ってるところを見てくれている。
それから、みんなの作った作品をかまどに入れて焼き始めた。
ボクのドナルドダックも、きれいに焼き上がっていた。
みんな面白そうにボクのドナルドダックを見てくれている。
「今回のテーマは、湯飲みやコップだったんだよ~!」
って先生に言われた。
「えーっ!そうだったんですかあーっ?それは知らなかった...てか焼く前に言ってくださいーっ!」
って先生に言ったら、みんな笑っていた。
まわりのみんなの作品を見たら、みんな、やっぱり湯飲みやコップを作っている。
マーリアちゃんも、みんなに聞いていたのか、ちゃんとコップを作っている。
「マーリアちゃん、知ってたのー?」
「まわり、みんな、コップ作ってるから、『テーマはコップなの?』って聞いたのよっ!」
「うわーっ!ボクは、まわりで、みんな何を作ってるか見なかったからなあーっ!...先生も途中で言ってくださいーっ!」
「いや、ドナルドダックの頭、パカッと開いて、コップになるのかな~って期待してたのよっ!」
「えーっ!そうだったんですかあーっ!」
「そうだったんですよおーっ?黒板にも、ちゃんとテーマ『コップ』って書いてありましたよっ!」
「うわーっ!それは知らなかったですーっ!」
って言ったら、みんな、また笑っていた。
「でも、ちゃんと可愛いドナルドダックに焼き上がってて良かったですねっ!」
って先生に言われた。
「はいっ!思ってた以上に、きれいにちゃんとドナルドダックになってましたーっ!」
「まあ、今回は良しとしましょう!これからは、ちゃんと作るテーマを知ったうえで、作り始めるようにするんですよーっ!いいですかあーっ?」
「ハーイッ!わかりましたあああーっ!」
「あやめっちは返事だけは、いいからなーっ!」
「あはははは...」
3年生の夏休みになって、さよりんはロンドンからパリに、また遊びに来てくれた。
もう6年生になっていて、だいぶ大きく可愛くなっている。
「あやめっちーっ!また来たよーっ!」
って言って、ボクのことをギュッと優しく抱きしめてくれた。
さよりんのおっぱいの感触を感じてしまった。
「きゃあああ!さよりんっ!だいぶ女子っぽくなってるーっ!」
「やっぱり、あやめっちに直接会いに来ると、自由にしゃべれるから良いねっ!」
「そうだねっ!」
「ピアノもうまくなってるの?」
「うんっ!まあまあだよっ!」
「ちょっと弾いてみせて!」
「いいよ!」
家のピアノをさよりんに弾いてあげた。
「うわっ!なかなか、うまいやんっ!」
「そうでしょ!」
「あやめっちはピアノ似合うねーっ!」
「えへへ」
「あっ!空里ちゃんだーっ!」
さよりんは空里のことも優しくギュッと抱きしめてくれた。
「空里ちゃんに実際に会うのは、はじめてだね~」
「さよりん!はじめまして~」
空里も、さよりんにあいさつしている。
「でも、さよりんには会ったことある気するよっ!なんでだろう...」
「あははは!気持ちのうえでは、空里ちゃんと会ってるからねーっ!」
「あ、やっぱり~?」
「そうなんだよーっ」
ボクのママのおばあちゃまとおじいちゃまはニースに住んでいる。それで、夏休みにみんなでニースに行った。
マーリアちゃんもいっしょに誘って。
「うわーっ!あやめっちに空里ちゃん!よく来てくれたねーっ!」
おばあちゃまも、おじいちゃまも、めっちゃ喜んでくれている。
「それから、みなさん!いらっしゃいませ!」
「こんにちは!よろしくお願いします!」
マーリアちゃんと、さよりんは、口を揃えて、あいさつしていた。
家のまわりには、公園もいっぱい。色とりどりの花もたくさん咲いている。
シャガール美術館に行ってみた。
家からめっちゃ近かった。家のすぐそばにある。
幻想的な絵いっぱいある。
ピアノにも、シャガールさんの絵、描かれてある。
「ピアノ弾いてみたいなあーっ!」
って思ってたら
「あやめっち、あのピアノ弾いてみてよっ!」
って、さよりんに言われた。
「いや、それはさすがにダメでしょうよっ!」
「そうかなあ?聞いてみれば?ピアノなんだから意外と弾いても良かったりして...」
「うーん...でも、いいや...見るだけにしておこう...」
「えーっ!ほんとに、いいのー?」
「いいよっ!」
「あとで、あの時、弾いておけば良かったなあ~って思うかもよっ!」
「大丈夫ですっ!今、みんなで、このピアノ見れただけで良いんだから...」
「まあ、それならいいけども...でも聞いてみたいなあ...」
「いいんですっ!」
それから、小高い丘に登って、海をながめた。
めっちゃきれいな景色。
いつまでも、ずっと見ていられる。
さよりんにギュッて優しく抱きしめられた。
そのあと、海にも行ってみた。
めっちゃきれいな海。
空里は、いちばん喜んでいる。
水着に着替えて、いちばんに海に飛び込んだ。
マーリアちゃんも、さよりんも、ボクも水着に着替えて海に入った。
ボクも女子用の水着を着ているから、女の子のお友達、仲良しの仲間で泳ぎに来ているんだと、まわりからも見えてるはずだ。
ビーチの周辺では、スケボーやってたり、絵を描いていたり、ドラムの練習をしてたりと、みんな好きなことをやっている。
それから家に戻って、みんなで地中海で採れた魚介類の料理を食べた。
なんか、すごい新鮮で、めっちゃ美味しい。
さよりんも
「やっぱり南仏の海の近くで食べる魚介類は、めちゃめちゃ新鮮で美味しいですね~」
って言っている。
「ロンドンとは、また違って良いです~」
って、めっちゃ感動している。
「あやめっちも、ちゃんと食べとくんですよっ」
って、さよりんは、ほんまのお姉ちゃんのように言ってくれる。
だからか、マーリアちゃんも、空里に
「空里ちゃんも、しっかり食べとくんですよ~っ」
って、お姉ちゃんのように言ってくれている。
そしたら空里も
「あやめっちも残さず全部食べるんですよ~。好ききらいしたらダメですよ~」
って言うから
「空里は言わんでもええねんっ」
って言ったら、プ~って、ほっぺたをふくらませていた。
「あっ!フグや!フグ料理にして、はよ食べよ!」
って言ったら、マーリアちゃんもさよりんも笑っている。
「あっ!ほんまや~!美味しそうなフグ!」
って、さよりんも言ってて
「なんでやねんっ」
って、空里もさよりんに、すかさずつっこんでいた。
カンヌにも行ってみた。
カンヌは、ニースよりも、もっときれいな砂浜のビーチだ。
空里も喜んで、砂浜を転がりながら海に飛び込んでいる。
みんなで回転寿司屋さんに入ってみたら、めっちゃ美味しかった。
高台に登ったら、きれいな景色だった。
さよりんは、ボクのことを優しくギュッて抱きしめてくれている。
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