合唱団
2年生になった。
2年生最初の日にマーリアちゃんとボクは少年少女合唱団に入ることになったょ。
なんでかって言うと...
2年生になって最初の音楽の授業の時に
「じゃあ、みんな、この曲を覚えてねーっ!」
って言って、先生はみんなに1枚のプリントをくばりはじめた。
それから先生はピアノを弾きながら、プリントの曲を演奏しながら歌いだした。
みんな、先生の歌ってる曲をプリントの歌詞とかを見ながら、覚えていった。
「そしたら、こんどは、みんなで歌ってみるよ~」
って先生に言われて、先生のピアノの伴奏のもと、クラスのみんなで、いっしょに歌いはじめた。
みんなで歌いながら、ボクは
「この曲、みんなで歌って、なにするんだろうなあ~」
って思っていた。そしたら
「じゃあ、こんどは順番に1人づつ歌ってもらうわね~」
って先生は言った。
そして、出席順番に、1人づつ、先生のピアノの伴奏といっしょに、みんなの前で、歌うことになった。
「最初の授業から、音楽のテスト始まったのかな?」
って思っていた。
ボクも、自分の番になったら、教室の前に行って、たった今、覚えた曲を1人で歌いはじめた。
マーリアちゃんも、ちょっぴり恥ずかしそうに、みんなの前に出て、歌っていた。
ボクは歌うの好きだから、1人で歌ってても、そんなに恥ずかしくない。っていうか、むしろ、1人でも歌いたいっ!毎日でもいいから、1人で歌いたいほうだっ!
全員、歌い終わってから、先生に
「じゃあ、マーリアちゃん!」
って言われて、マーリアちゃんは、めっちゃびっくりして
「はいっ?!」
って、変な声を出していた。
「それから...あやめっち!」
って、先生に言われて、ボクも
「えっ?あ...はいっ?」
って、ちょっと変な声を出してしまった。
「この2人は、先生のほうから、少年少女合唱団に推薦しておきますっ!」
って言わはった。
「ぜひ、少年少女合唱団に入って、歌っていってほしいです。なので、入団を積極的に考えておいてくださいねっ!」
って、先生に言われて、マーリアちゃんとボクは、2人で、ちょっとびっくりして顔を見合わせていた。
音楽の授業のあと、マーリアちゃんといっしょに、先生から合唱団についての説明をいろいろと聞いた。
「あやめっち、どうする~?」
ってマーリアちゃんに言われて
「入ってみようか!2人で!」
ってマーリアちゃんに答えた。
マーリアちゃんも
「そうねーっ!いっしょに合唱団に入ってみましょうかっ!」
って言って、2人で合唱団に入ることにした。
先生のところに行って
「2人とも合唱団、入りたいですっ!」
って言ったら、先生もめっちゃ喜んでいた。
音楽の先生は、可愛い女の先生。普段はめっちゃ優しいんだけど、音楽にはめっちゃきびしい先生で好き。
家に帰ったら、速攻ママに
「学校で何か嬉しいことでもあったの?」
って聞かれた。
「なんで?」
「だって...なんだか、めっちゃ嬉しそうにスキップしながら帰ってきたから...」
「えへへ...今日な、音楽の先生からなっ、合唱団に入るように推薦されてんっ!」
「なんや...それで嬉しそうやったのかっ!」
「なんやってことないやろ~っ!」
「でも、なんとなく、そんなことやろうって思ってたわっ!」
「あ、そうなん?なんか、わかってたん?」
「で、どうするん?」
「マーリアちゃんといっしょに入るわ~!」
「マーリアちゃんもいっしょなんや?」
「そうやで!2人で先生から推薦されたから...」
「まあ、それなら、良かったなっ!」
「うんっ!」
「パパのおじいちゃまもアメリカのほうで歌っていたんやでっ!」
「そうなんや」
「自分で作詞や作曲もして、アメリカでいろんなミュージシャンの人たちともセッションしてはったんやでっ!」
「へぇー!すごいねんなっ!」
「そうやで!あやめっちも、それを受け継いでるんかな?」
「あははは、そうなんかな?そうやったら、ええかなっ」
空里も
「マーリアちゃんとあやめっちといっしょに、合唱団に入りたい~」
って言ってるけど、まだちっちゃいから空里は合唱団には入れない。
マーリアちゃんといっしょに、毎週水曜日と土曜日に、合唱団の練習で公民館に出かける時も
「行ってらっしゃ~い」
って、ボクに言ってくれるけど、空里もめっちゃ行きたそうにしている。
合唱団の歌の先生は、オペラ歌手でもありそうな迫力ある男の先生だ。
めっちゃすごい声量で、自ら歌ってはる!
指導の時も
「口を大きく開いて、手の指を3本しっかり入るくらいに開けて~!」
って言って、人指し指、中指、薬指の3本をガバッと口の中に入れて
「毎回、これくらい大きく口を開いて~っ!」
って言っている。
発声練習でも
「ホハホハホハホハホーッ」
って声を大きく出しながら
「おなかの底から、声を大きく出してーっ!」
って言っている。
「そして、あたまのてっぺんから上に高く抜けていく感じで声を出して響かせてーっ!」
ボクたちも先生の真似をして歌う練習をしている。
そのかわり伴奏のピアノの先生は、めっちゃ可愛い女の先生。
めっちゃ可愛らしく軽快にピアノを弾いている。
初日に新人は、みんなの前で順番に1人づつ歌わされた。
そしてボクはソプラノになった。マーリアちゃんもいっしょだ。
夏休みに合唱団の合宿へ、マーリアちゃんとボクは出かけた。
出かける時に空里も
「いっしょに行く~」
って、バタバタ騒いでいたけど
「空里は、まだちっちゃいから合唱団には入れないんやで~」
って、ママに説得されていた。
ママは、そんな空里のために、子ども水泳教室に空里を連れて行ってた。
空里も合唱団のことは、もう忘れたかのように、水泳教室に喜んで通ってるみたいだ。
マーリアちゃんとボクは、数日間、泊まり込みで合唱の練習をしていたけど、その間に、空里は水泳をしっかり習っていた。
なんか、足のつかない深いところに、放り込まれて、泳ぐしかない状況で、水泳を毎日習ってるみたいだ。
だから空里は、ボクの知らない間に、ぐんぐんと泳ぐの上達していってた。
合唱団の合宿から家に帰ってきたら、空里は合唱の練習のことなど何も聞かずに
「海に行って、いっしょに泳ごう~」
って、そればっかり言っている。
めっちゃ日に焼けてて、かなり水泳の特訓したのかな~って思った。
まだ海に行く前から、かなりのドヤ顔をボクに見せている。
「空里、そうとう泳げるようになったみたいやな~」
「えへへ、はよ、いっしょに泳ぎたい!」
って、めっちゃ嬉しそうにしている。
マーリアちゃんも誘って、空里と海に行った。
海に着くなり、空里は、バーッと、ちょっと高いところに登って、そこからザブーンと、めっちゃきれいに飛び込んでいた。
「う~わっ!空里、飛び込み、めっちゃ上手いやんっ」
ボクも空里の飛び込み見て驚いた。
「空里ちゃん、めっちゃ上手~」
って、マーリアちゃんも感動している。
海から上がって、またちょっと高いところに登って、そこから
「トリャ~」
って言いながら、カッコ良くジャンプしている。
そして海の中に、頭からめっちゃきれいにザブ~ンって飛び込んでいる。
ちょうどジャンプした瞬間にボクのほうをチラッと見て
「あやめっちは、こんな飛び込み、出来ないやろ~」
って言ってるようなドヤ顔をボクに見せつけている。
海の中をしばらく悠々と優雅に颯爽と、くるくる泳ぎまわっている。
そしてそのあと、めっちゃ嬉しそうに海から上がって来る。
マーリアちゃんは
「空里ちゃん、凄い~」
って言って、空里をギュッと抱きしめている。
「えへへ」
って空里は、めっちゃ嬉しそうにドヤ顔してる。
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