第37話「新しい仲間」
…帰り道で渚ちゃんが襲撃されたことは、多くの人が知った
それゆえ学校全体で緊急会議があって、全校集会もあった。校長先生は深く説明をした
その後私たち一行は少しの間だけ部活ができない状態になっていた。いわゆる緊急事態なので下校も集団下校となった
渚ちゃんも最近あまりにも不幸なことが多く、落ち込み少しの間だけ登校するのを止めていた
ネットのこと。霊のストーカーのこと。そして人間の襲撃。こんなことでもちろん凄い嫌になることは当たり前だろう
せっかくお友達になれたのに学校は辞めないでほしいな。とは思ったがどうも辞めるつもりはないらしい
一安心しつつ、私たちは約1週間のみ部活はしないことにした。あーあ早く部活したいな
~
…それから1週間。ようやく学校と警察の連携で安全の確認がとれたことでようやく普通の日常が戻った
今は放課後。授業も終わり晴れて部活に行ける。さあ次はどんな刺激が待ってるだろうか
霊や者の刺激ならいいけど前の人間相手はちょっと刺激としては強すぎる
なので今後は一切人間相手には戦いたくはないなあ…できればまだ対処できそうな霊でいい
ふう…渚ちゃんが登校してくれたのはよかった。その時点で安心だ
さ、オカルト部に行こうっと
「おう!愛子!」
その声の主に向いた
「あ!美優ちゃん!」
美優ちゃんはもうほぼ準レギュラーだ。オカルト部によく来てくれる人なのだから
「実はな…まあとりあえずオカルト部に行こうか?」
「うん?」
実はなとはなんだろう?私と美優ちゃんはオカルト部に行くことになる
オカルト部の部室に着いた。当然みんないるだろう。私と美優ちゃんは入ることになる
「…愛子、来たのね」
「愛子さん、美優さん、お疲れ様です」
「来たわね」
そう言って私は妙子ちゃんのとなりに。美優ちゃんは真ん中あたりに座る
…ん?ちょっと待てよ?美優ちゃん、バレー部はどうしたのだろうか?
「愛子。どうして美優がここにいるかわからないでしょ?」
「はい」
一言の返事をいうと、雅先輩は美優ちゃんのほうに向く
「あのね。美優もこのオカルト部に参加したいって希望があったのよ。そして顧問を通してこの部活に入ってくれたの」
…え!?美優ちゃんがオカルト部に!?
「そうなんよ~。実はアタシ興味を持ってしまってな。・バレー部の部長と話し合いしたんだけど、バレー忘れなきゃ良いって言われたんだ!」
あっはっは~!なんて言って笑顔で話す美優ちゃん
「え…でも美優ちゃんって霊感がないような…」
「…愛子。霊感が無くても真実を見るって人は必要なの。霊が見れなくてもただ風景と人物の真実を見れる。そういう人は必要なのよ」
う、うーん?なんだか理解が追いつかない
「だからこれからよろしくな愛子。先輩たち」
頼もしいことはたしかだ。こんな強そうな人がオカルト部の仲間入りするとは
「でしたら、美優さんは一体どんなことをさせましょうか?」
桃子先輩がいうと妙子ちゃんは答える
「そうね…。聖水をもたせるのがいいかしら。彼女なら投擲が強そうだし、悪くない。後前からやってた情報収集も彼女にしてもらうわ」
「感謝っす先輩!早速アタシが仕事できそうな役につけるなんて!」
そう言うと妙子ちゃんはかばんから聖水を2つ取り出した。美優ちゃんに渡す
「…必要なときだけ使って、割ったらいけないわよ?」
「了解っす!いやあ、アタシもこれでオカルト部の一員になれて嬉しいです!」
笑顔を絶やさずにいう美優ちゃん。そんなにこの部活に入りたかったのだろうか?
「…とりあえず、これで仲間が増えたことは確か。だからきっと大いに活躍してくれると思うわ」
雅先輩も桃子先輩もにっこりしながら美優ちゃんを見た
これからの部活は美優ちゃんも参加することを4人でウキウキしていた
~
帰り。今日は特別オカルトなところが無かったので5人で帰ることに
しかしこの美優ちゃんという人物。一人のみ飛び抜けてでかい。体重はともかく身長何cmだろうか
「…ねえ美優。バレー部の周りで何かオカルトなこと、ある?」
妙子ちゃんはいうと妙子ちゃんは答える
「そうっすねえ…これは噂なのか知らないんすけど、近くの小学校には七不思議どころか異界へ巻き込まれるみたいな噂があるっす」
異界に巻き込まれる…?
「それで異界へ行ってしまった人はいるの?」
「わからないっす。あくまでも明確な情報ではないので」
なんだかまた調べないといけないオカルトが出てきたわね
いつの間にか私たちは公園に着いた。ここは中ぐらいの規模はある公園
「あら。ここは近所の公園じゃない」
「ここの公園はアタシらバレー部でコンビニでカップ麺買ってここですすって食べてるんすよ」
…夕飯近いであろうに凄い食欲だ
だが、私たちが見たら異変があった。公園の真ん中で誰か倒れていた
「誰か倒れてますよ」
「アタシが行く!」
美優ちゃんは素早い動作でその倒れている人まで行く。しゃがみ、確認する。男性だ
私たちも急いで行く。うつ伏せで倒れており手に何か持っていた。スマホだった
「おい!大丈夫か!おい!」
全く返事がない。これは何かの事件に巻き込まれた可能性が高い
「急いで救急車を!」
美優ちゃんはすぐに救急車を呼ぶことにする。しかし気になるのはスマホ。何気なくスマホを覗いてみた
私はそのスマホの画面に驚愕した。つぶやきマンで悪いことを語っていたその人本人だというのが
「これ…!『あ』ってやつじゃない!」
「…なんでわかるの?」
「つぶやきマンやってるからわかるけど、自分のページを開いているからわかるのよ!なんで…!どうしてここで…!?」
『あ』と呼ばれる人物はここでなぜ襲撃されたのかわからない。救急車もついでに警察を呼んでいた
ちょっと経って救急車と警察が来た。その人は救急車で運ばれ、私たちは事情を警察に言った
警察にはっきりと伝えたが最初の目撃者なので特別追われるようなことは言われなかった。むしろ早期発見で警察に褒められた
しかし…どうしてここに…あの『あ』というのはここで?
~
うーん…
何もわからない。どうしてあんなところにいたのか…。そう思ってなんとなくスマホを見る
一応友達の美優ちゃんとはすでに連絡先交換済み。もう仲間入りだしね
桃子先輩から何か来るかなーと思ったけど来ないし妙子ちゃんも来ない。やっぱり事件なのだろう
ぴろんとスマホから音がした。何か来たかと思ったらただのニュースの通知だった
「…公園で遺体として発見された人は前につぶやきマンで誹謗中傷のアカウントをやってた…やっぱり『あ』なのかしら」
確かにつぶやきマンを見ると『あ』から何も更新されていない。きっと本当に殺害されたのだろう
でも…こういう終わりかたってありなのかなあ…結局どうしてああいうアカウントを作ったのかわからないし
謎が謎で終わった。モヤモヤした謎はあったけど、これはもっとモヤモヤする
うーん…
わからないまま終わったのかあ…
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