第3話「先輩たち」

「あなた、誰!?」


私が言われるとその人たちを見た。青い髪とピンク髪。もちろん制服を着ている。びっくりした表情をしていた


びっくりするなんて光栄ね。でももしかしてあまり人が来ない部活だから驚いているのだろう


きっと先輩だ。多分。そう思っていた。私は慌てないでクールにその人たちに言う


「ごめんなさい。オカルト部だと言って思わず周りを見てしまいました」


まずは敬語。同級生の可能性は低い。先輩に決まっている。先輩でも同級生でもまずは敬語を言うのは当たり前のこと


私が言うと驚いた表情を止める2人。そして青い髪の人が答える


「…まずは座ってほしいわ」


そう言われて私はゆっくりと用意されている椅子の座る。木の椅子だった。これは小学も中学も一緒の椅子だ


対面で座り、2人は座った。怪しい雰囲気はしてるかもしれない。なにせいきなりこの部屋に来たからね


そう思っていると青い髪の人から口を開けた


「あなた…もしかして入部希望の人?」


わかってるわね。私は正直に言う


「はい。オカルト部なんて素敵すぎる部があるのは嬉しい限りです」


私が言うと、彼女たちは2人で顔を合わす。もしかして嬉しいのだろうか?


「ありがとう。嬉しいわ。自己紹介するわね。私月見雅(つきみみやび)この学園の2年よ」


雅さんっていうんだ。その後ピンク髪の人も言う


「わたくしは根津桃子(ねづももこ)。ここへ来てくださり誠にありがとうございます。雅と同じく、2年です」


丁寧そうな雰囲気のする桃子さん。自己紹介するとぺこりと頭を下げる。丁寧だな~


おっと。私も言わないと。自己紹介をする


「私、相宮愛子と言います。1年でまだここへ来たばかりです」


そう言うと私も桃子さんと同じくぺこりとお辞儀した


「愛子ちゃん…いい名前ね。私たち、オカルト部は作ってまだ1年も経ってないの。私と桃子で一緒に作ったのよ」


じゃあできてまだ間もなく活動してるんだ


「いえいえ。オカルト雑誌やクトゥルフTRPG、写真を見て嬉しく思いました」


「わたくしたち、色々ととにかくオカルトっぽいものを集めているだけでして…」


桃子さん…いや桃子先輩は言う。でもTRPGはとにかくオカルト雑誌を集めているだけでも十分に部活動じゃないかしら


「愛子ちゃん。入部希望はいいけど動機はある?」


それを聞くと私は声を大きくして言う


「私は、刺戟的な人生を求めて来ました!オカルト部ならきっと刺戟的になると思い入部希望しました!」


この部屋が響き渡るような大きい声で私は言う。その声で雅さん…ではなく雅先輩は笑顔になる


「歓迎するわ!後は顧問の先生を通して入部させるからね!」


ほらもう入部できた。ふふん、こう見えて私は明るいのよ。自称陽キャだからね。多分


「何かわからないこと、ありますか?」


桃子先輩が言う。私は思ったことを言った


「どういう活動をしてるんですか?フォトブック見た限り曰く付きのものを写してるんですか?」


私が言うと雅先輩は言う


「うん。この学園にもオカルトの話があるし、この街全体にも、オカルトの情報があるのよ。まあカメラで収めてるだけの場所はあるけど」


おおっと?『この学園にもオカルトの話がある』?まずはそれを聞いてみよう


「何かこの学園にも怪談話があるんですか?聴きたいです!」


私のその学園内での怪談の食いつきがいいと思ったのかのりにのった雅先輩がいた


「そうねえ…まずは…学校の怪談から行きましょうか…」


「まずは学校の怪談からはわたくしも賛成いたします」


桃子先輩も言う。まずは学園怪談話から。今からワクワクしてきた



どんな怪談話だろう?


私は今まで以上にワクワクして話を聞くことになった


続く



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