幕間1 ブリモンド皇子とイフリート公
「殿下、今宜しいでしょうか?」
ブリモンド皇子と、イフリート公、シドシューヌ侯、ロシュフォール侯等所謂ブリモンド皇子派の幹部達は、セイレーンでの反乱により、帝位争いの優位性を確保できることについて、内々のパーティーを開いていた。
「緊急の参謀会議と、貴族院評議会か・・・・。セイレーンの反乱はどうなった?」
ブリモンド皇子は、第一報の資料をパラパラ開きながら、難しい顔をした。
「事前に、セイレーン公傘下の冒険者ギルドが抑え込んだ様だな。イフリート公領の冒険者も捕縛されているようだぞ。」
「ブリモンド殿下、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」
ブリモンド皇子は、イフリート公を一瞥して
「いや、イフリート公。貴殿には、日頃助力を頂いている。今回は、貴殿の責にならない様に、明日の参謀会議で片付けて置こう。」
「ありがとうございます。」
「落としどころは、イフリート公爵家の罪科を問わない。バルザック王国については、帝国が敵対することを決めない限りは、貴族として戦端を開かない。商人ギルドと、冒険者ギルドについてはその分、好きにさせる。ってところか。」
「それでお願い致します。」
「まぁ、反乱は、反乱として、失敗しても、バルザック王国とセイレーンの貿易は潰せる。レイクノバ大陸との貿易路も絶てば、セイレーンの経済力はがた落ちだ。時間をかけフランツ王国で革命を起こさせ、バザーモン公国をけしかけた外交的な孤立をさせた成果を得られればそれでいい。」
「はっ。」
「イフリート公も、貿易を独占し、莫大な利益を生むな。」
「はい。イヒヒヒヒ」
ブリモンド派の貴族達は、ワインで乾杯し、散会していった。
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