チャプター07

 異動して来た日から数日が過ぎたある日、矢上は藤崎に的場と一緒に呼ばれた。

 2人はソファの藤崎と対面して座った。藤崎は次のような話をした。

 対象者(マルタイ)は大手IT企業の創設者で社長の米山孝雄46歳、社長業の他に篤志家とくしかとしても如才無く活動していて、世間では今や時代の寵児ともてはやされてはいるが、後ろに回ると悪い噂が後を絶たない。

 反社会的勢力(はんしゃ)や暗国組織のフィクサーと組んで大掛かりな薬物密売に係わっているという情報もある。薬物は、MDMA、覚せい剤(しゃぶ)、ヘロインと金になるなら何でもありらしい。

 夜の六本木、赤坂の街に繰り出す際には、必ず屈強なボディーガードが複数名、彼を囲むようにして従っているそうだ。

 狙った獲物は必ず手に入れると豪語している。委託殺人などはお手の物らしい。

 仮面を被った妖怪ってとこだ。

 藤崎は矢上と的場に1枚の紙面を差し出した。それには米山孝雄の生年月日、本籍地、現住所、家族構成、会社の所在他と沿革が記載されていた。

 「こいつの正体を暴くことが今回の指令だ。相手にとって不足はないだろう?」

 藤崎が矢上に聞いた。

 「君ならどこからやる?」

 「隠れ家(アジト)探しですね」

 藤崎は怪訝な顔を向けた。

 「家族も会社の者たちも誰も知らない不夜城内にあるようなアジトを探した方が早いと思います。こういう奴らはアウトローの人間と会う場所を必ず持っていると思うからです」

 人が隠れるのに一番隠れ易いのは大都会の歓楽街だと矢上は経験則から知っていた。だからそう回答した。

 「歓楽街のある大都市、例えば渋谷、新宿、池袋のホテルの年間契約をしている人物のリストを見せてもらおうと思います 」

 「やり方は君たちに任せる。状況報告は毎日はいらないが動きがあった時は躊躇なく連絡をしてもらいたい」

 2人は同時に頷いた。

 矢上は港の船の情報も言おうとしたが、それは今ではないような気がして話さなかった。

 米山が薬物密売に手を染めているなら必ず港のどこかに痕跡を残していると踏んだからだ。都内からのアクセスを考えるとその港はおそらく横浜に違いないと直感した。横浜港なら協力者がいる。しかも日本人だけでなく台湾華僑もいる。

 神奈川県警の警察署から北門通りを歩き、善隣門から西門通りを延平門方面へ向う途中の右側に、その協力者が経営している中華料理店があった。この店の老夫婦は中華街における情報通であり、協力者の1人でもあった。

 今度、的場を連れて行ってやろうと思った。

 藤崎がテーブルの上にキャッシュカードを置いた。

 「情報必要経費だ。名義は草刈道夫、国内の銀行のATMだけでなくコンビニでも使用出来る。必要経費だから遠慮なく使ってもらって結構だ。支払いについての報告は一切いらない。情報を取るのに金がかかるのは分かっているつもりだ。随時入金はさせるようにするが大口のときは私に連絡してくれれば対応する」

 そう言って立ち上がった藤崎を呼び止めて、矢上は話を聞いて下さい、と言って話し出した。藤崎は再びソファに座った 。

 「報告の件は承知しました。気掛かりなのは火急の場合です。調査室の一次現場処理班の到着を待っていたのでは間に合わない状況の時などです。管内警察署への一次応援要請と拳銃使用の可否の判断は自分たちの裁量でやらせて頂きたいと思います。このことを今一度統制官と確認させて下さい」

 的場の前でこのことだけは藤崎自身の言葉で返事をもらっておかなければと思っていた。

 藤崎は頷いた。

 「分かった。君たちの判断に任せる。約束する」

 と回答し、藤崎は再び立ち上がった。矢上と的場も合わせて立った。藤崎に頭を下げて部屋を後にした。


 警察庁の駐車場の指定された場所に藤崎が用意してくれた乗用車はあった。

 大手メーカーの2000cc国産車のセダン、ボディは紺色だった。

 藤崎から受け取ったキャッシュカードは的場に預けた。

 矢上は的場に会わせておきたい人物がいるからまずは横浜に行こうと言った。

 イグニッションキーを差し込み、回した。エンジンの掛りは良好だった。ガソリンの目盛りも満タンのFを指していた。

 途中、新橋駅近くで駐車した。新橋駅側の商業ビルに入り、地下1階にあるコンビニのATMで金を下ろした。その後エレベーターで1階に上がり、有名な洋菓子店で詰め合わせセット2箱を購入して、それから同じフロアにある文房具店でクラフト封筒を買って車に戻った。

 新橋から首都高速道路湾岸線を走行し、狩場線新山下出入口で下りて中華街へと向って行った。

 加賀町警察署側の東側に洗手亭せんしゅていと呼称されている中華風の建物が特徴的な公衆トイレがある。

 その公衆トイレの道路反対側が大きな駐車場となっていた。矢上はそこに車を駐車した。的場を連れて西門通りを延平門えんぺいもん方面へ進んで行った。

 駐車場で車から降りる時に、これから行く中華料理店は台湾華僑の店だということと、その経営者が自分の協力者であることだけは的場に話をしておいた。

 駐車場から徒歩で7、8分くらいの所に目的の店、『ともみ』はあった。

 店主と奥さん、他にパートの従業員が3名程いる。店主の日本名は東出ひがしで勇と名乗っているが、矢上は本名を聞いたことがない。

 東出の奥さんは在日韓国人と言っていた。まだ2人が若い頃、双方の親戚の反対を押し切って駆け落ちしたそうだと誰かが言っていたのを聞いたことがあったが、真実はどうなのか?良くは分からない。

 終戦後間もなくの昭和30年の話である。今はともかく、民族意識が強い最中さなか、台湾籍と在日韓国人という組み合わせは、余程の事がない限りは結婚することなど不可能だっただろう。ましてや双方の親戚から反対されているのに、良くも結婚できたな、と陰口されても仕方がない状況であっただろうから、この地域で生きていくための特別な手段があったんだろう。そしてそのことを知っているのはこの2人だけだろう、と矢上は以前から感じていた。今の2人が仲良く暮らしている姿を見ると、そんなことはどうでも良いことだった。仲良く暮らしている姿を見るにつけ微笑ましく思うだけである。

 2人に的場を簡単に紹介した。的場が自己紹介をした。

 「的場恵美めぐみと言います。矢上さんから指導を受けている者です。よろしくお願いします」

 店の2人はにこにこと的場に対応した。矢上は的場に、手に下げている土産品を渡すよう目で合図をした 。

 的場から差し出された土産品を店主が恐縮しながら受け取った 。

 店主と並んでいる奥さんもそれにならった。

 「東京に異動になったんだけど、仕事は今までと変わらないんだよね。当面、横浜での仕事が増えそうだから、またこれからちょくちょく寄らせてもらいますよ。僕が来られない時は的場が代わりに来ますので、よろしくお願いします」

 今日は店に顔を出すことと、的場を紹介することが目的だった。ここの店で中華料理を食するのは今度ゆっくりで良いと思った。

 店を出て駐車場に向かいながら矢上は携帯電話で誰かと話を始めた。

 「分かった、これから顔を出すから、連れと2人で行く」と言っていた。

 車に乗ると直ぐに矢上が言った。

 「さっき買った封筒に5万円ずつ2袋作ってくれる?」

 的場は言われるままにハンドバッグから現金を出し、コンソールボックスから取り出した封筒に入れて矢上に渡した。

 「これから会いに行く男も協力者でね。野毛と言う所で小さなスナックのマスターをしているんだ。店は1人だけで切り盛りしている。忙しくなると客が勝手にカウンター内に入って手伝っている。マスターはトシちゃんと呼ばれていて年齢不詳。トシちゃんはオカマだけど、どうも装っているだけなんじゃないかと俺は思ってる」

 的場が尋ねた。

 「何のために装っているんですか?」

 「過去の自分の足跡を断ち切るために。語りたくない人生もあるだろうから」

 矢上はトシちゃんの頭の回転の早さに以前から一目置いていた。トシちゃんはしがらみを払うため、毎回毎回対応することにうんざりして考えた末、オカマを装うことに決めたんじゃないかと矢上は思っていた。オカマは一般的に女性的表現をする男とされている。ゲイやホモなどの同性愛の男とは全く異なっている。矢上は的場に話した。

 「これは俺の勘だが、薬(ヤク)の密売をしているなら、おそらく港に出入りしていると思う。都内に会社がある米山なら、横浜の港の可能性が高い。なのでトシちゃんに米山孝雄の情報を探ってもらおうと思っている。どんな情報でも良い。この筋からの情報が一番の早道だと俺は信じている。統制官の前で話したホテル周りも間違っちゃいないけど、協力者からの情報の方が近道だと思う」

 矢上の話を聞いて、的場は返事に困ったという顔をしていた。

 「折角近くまで来たから横浜のシンボルの一つであるベイブリッジに行ってみるか?まだ時間も早いし、トシちゃんが店に出る時間までには間があるし、どう?」

 「えっ!本当ですか。行ってみたい!」

 と的場がはしゃいだ。

 横浜ベイブリッジは、横浜国際航路も横断し、本牧埠頭と大黒埠頭を結ぶ高速湾岸線の一部を構成する二層構造の斜張橋で、上層は首都高速道路、下層は国道357号線で、開通したのは1989年、平成元年である。現在は日没から24時まで264個の灯をライトアップさせ、その主塔のライトアップは時刻によって変わり、その色の変化で 地元の人達は時刻を知ることが出来るようになっていると矢上が的場に説明をした。

 「良くご存じですね」

 「ここを車で通った時に、知ったかぶって教えてやろうと調べておいた。もう二度としない。こんな薄っぺらな話は」

 矢上は苦笑した。それにつられて的場も笑ってしまった。

 「横浜の街ってとてもバラエティーに富んでいて楽しいところなんでしょう?そんな話を誰かに聞いたことがあります」

 横浜(ハマ)の港周辺には至る所に光と影が交錯し、表と裏の顔がこれ程違う街があるだろうかと、矢上は事件を追うごとに肌で感じていたが、今の的場に話しても、分かるように説明するのが正直厄介な気がして、矢上は何も答えなかった。だからこそ情報、それも確かな情報をもらうことが早道だと思ったのだ。それにはトシちゃんに会って話を聞くのが最良だと矢上は考えた。


 県警本部のある通りから左折して本町通りに出た。大岡川が流れる弁天橋まで走って桜木町駅近くの隘路あいろから野毛に入って行った。

 トシちゃんの店は平戸桜木町道路の裏の野毛本通りから少し外れた場所にあった。店の横の空地に取り敢えず車を止めた。ドアをノックしてから片開きドアのシリンダー錠を右に回した。ドアは開き、2人で中に入って行った。

 カウンター内にいたトシちゃんが手を挙げた。微笑んでいた。

 「いきなり会いたいなんて言うからさ、どうしちゃったのかと思ったわよ。まさかわたしが恋しくなっちゃったって訳?そんな訳ないか。2人で、と言ってたけど、随分と可愛い連れて、まさかわたしに見せびらかしに来たなんて訳?」

 と、立て続けに言った。

 「頼みがあって来たんだ。彼女は俺の仕事のパートナーだよ」

 的場が会釈をした。

 「的場です。よろしくお願いします」

 と自己紹介した。矢上は続けた。

 「対象者(マルタイ)の隠れ家(ヤサ)を探してもらいたいけど」

 「マルタイは?」

 「米山孝雄、46歳、大手IT企業の創設者で代表取締役社長、また篤志家とくしかとしても活動している。時代の寵児などともてはやされていて、最近良くテレビにも出演しているが、後ろに回るとやくざや暗黒街のフィクサーと組んで薬物や拳銃の取引きにも係わっている。何人もの人を殺させている。仮面を被ったワルで化け物(ばけもん)だよ」

 「やばいんじゃないの、それ。矢上ちゃんとその、的場さんだっけ?2人だけでやってるの?」

 矢上は頷いた。

 「矢上ちゃんはともかくもさ、的場ちゃんは可哀想よ。そんな相手じゃ何をしやがってくるか、分かったもんじゃないわよ」

 と的場の顔を覗き込んだ。的場はトシちゃんに顔を向け、

 「大丈夫です。矢上さんがいるので」

 と言って、すぐに下を向いてしまった。

 「相変わらずの矢上ちゃんね。いつもばばばっかり引いちゃってさ。でもそんなところがたまらないんだよね、きっと。」

 そして、それまで思案顔だったトシちゃんがきっぱりと言った。

「分かったわ、的場ちゃんのために協力してあげるね」

 的場がぺこんと頭を下げた。

 「あ、そうそう、矢上ちゃんね、うちらの仲間じゃキングと呼ばれてんのよ、覚えておいてね」

 トシちゃんは携帯電話を取り出し、2人の人物とそれぞれ短い話をした。

 「ドクターとレイの2人、呼んだわよ。ITならドクターが専門だから。レイは何かの役に立つだろうと思ってさ。2人とも一つ返事で来るって言ってくれたわ」

 気心の知れたこの2人ならと矢上はトシちゃんに感謝した。

 ドクターとレイの2人はそれぞれ相前後して店に入って来た。

 それぞれと的場が簡単に挨拶を交した。それから矢上がマルタイのプロフィールを紹介した。

 話し終わるとドクターが細々と話し始めた。

 「米山の噂話は良く出ますが、実際はどうなのかは分かりません。キングが言った話は業界内では知ってる人もいるようですが、本当かどうかは定かじゃないですね。彼の趣味ですが、確か誰かが言ってました。数ヶ月前になりますが、江の島のヨットハーバーに米山が持っている船舶が係留されているって。ただ、これもはっきりとは分かりません。何しろ人の使い方と金の出資に関してはシビアな男なのは有名ですからね。キングが話した篤志家なんてとても信じられないですね。何か意図がないとやらない男ですよ」

 ドクターが知っている話は以上だった。江の島のヨットハーバーに船を係留している可能性があるというこの情報は、矢上にとって一縷いちるの望みになるかも知れないと思った。矢上が小型船舶操縦免許を取得したのはこの江の島にヨットハーバーがあったからだ。矢上は、その時に知り合ったヨットハーバーの職員と今でも年賀状のやり取りをしていた。

 「ねぇ、みんなで飲もうよ。わたし、買い出しに行くからさ、キング、お金ちょうだい。的場さんも一緒に来てね。本当の女同士の話があるから」

 レイは相変わらず口が減らない。トシちゃんは薄笑いをしていた。矢上は的場に、行ってこいと目で合図をした。

 手土産品を用意して来たのを忘れていたと矢上は気付いて車に取りに戻ることにした。トシちゃんに車を駐車する所を教えてくれないか、と頼んだら、店の裏に駐車場があって、空いている所ならどこでも良いと言ってくれた。

 「明日、取りに来るから昼前に」

 矢上はそう言って車に戻った。


 レイは的場を連れ、野毛から大岡川を都橋で渡り歓楽街の福富町を抜けて伊勢佐木モールへ向かって行った。

 「キングが女の人連れて来たのって、初めてなの。だからあんたに興味があったの。2人で話がしたくて、誘っちゃった。ごめんね」

 的場は首を左右に振った。 

 「わたしさ、キングの家に半年間居候してたことがあるの」

 的場は思わずレイの横顔を見た。レイは話を続けた。

 「わたし昔さ、暴走族(ゾク)に入っていてさ、その中のそれなりの顔の奴と遊んでいたけどさ。そいつ表の顔と裏の顔が全く違うんだもの。げす野郎でさ。そのうちその野郎さ、ゾクの頭(かしら)にさ、あることないことを言いつけやがったんで、トシちゃんに相談したら、キングに話しをしてもらったほうがいいわよって。で、間に入ってもらった。その後からもストーカー行為が続いたから、キングが俺の家に来い、って言ってくれた。キングの家にいてだんだん人の優しさを知ることが出来た。だからわたしはさ、半年しかいなかったけどキングの家族だったから、あんたが変な女だった絶対嫌がらせをしてやる、と思ったんだ。けど、あんたなら認めてあげようと思ったの。だってあんた、嫌な顔もしないで買い物に付き合ってくれたし、キングも信頼してるみたいだったから」

 レイはまだあどけない顔で言った。

 「ねぇ、下の名前教えて」

 「恵美」

 的場は言った。的場も屈託のないレイに好感を持った。

 「じゃあさ、これからはあんたのことメグって呼ぶからさ、わたしはレイで、よろしくね」

 それからレイはキングの家族の誰もが本音で自分に接してくれたことや楽しかった思い出を話してくれた。

 一人娘の弘美ちゃんとは一緒に風呂に入った。一緒の部屋で2人だけで寝るまで話しをした。妹のように思えていた。おばあちゃんは優しい人だった。亡くなった奥さんのおかあさんだと後から知って、ちょっと驚いた。一緒に生活していてキングの本当のおかあさんだと思ってたから。

 レイはの話は終わらない。

 「キングの宝物は弘美ちゃん、弘美ちゃんもキングのこと大好きで、こんなに親から愛されているなんてって――」

 レイは堰を切ったように喋り続けた。トシちゃんが、キングは人が困っていることをさらっとしてあげちゃう人だって。口で言う人はいくらでもいるけどやってくれる人って、そんなにいないって言ってた。トシちゃんだけでなくドクターも助けてもらったことがあると言ってたわ。だからわたしたの仲では貸しだとか借りだとかは、はなっからなくてキングに頼まれたら断らない、と。

 「そのことだけはメグに教えておいてあげたかったの」

 的場は素直な気持で、「レイありがとう」と言った。

 「だって、キングの相棒だもんね。メグがちょっと羨ましいけど……」

 的場は、レイたち3人に会わせてくれた矢上の気持が嬉しかった。この人たちに自分の相棒として紹介してくれたことに、泣きたくなる程、嬉しかった。矢上を選ぶようアドバイスしてくれた母に早く会って礼を言いたかった。

 伊勢佐木モールの店で買物をした後、トシちゃんの店に帰るまで2人の世間話は尽きることがなかった。

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