第3話
ギルドで情報を貰う。
少し難易度の高い
「今日は、ゴブリンの巣に行きます。先に複数のパーティーが向かっているので、俺たちは討ち漏らしを殲滅して行きます」
「ふ~ん。面白そうね」
ここで、護衛Aが反論して来た。
「万が一女性が攫われると、再起不能まで痛めつけられと聞いているが?」
「巣に突撃するのであれば、その危険もあります。ですが、逃亡中のゴブリンなら女性を攫うことはないでしょう」
三人が話し合い、ゴブリン討伐に参加の方向で決まった。
つうか、彼等のパーティーレベルなら、ホブゴブリンやゴブリンシャーマンくらいなら瞬殺なんだよな。
◇
ゴブリンの巣に着いた。
複数の個所から煙が上がっている……。三ヵ所だな。ゴブリンの巣を殲滅する場合は、煙玉を巣に入れるのが効果的だ。そして、複数ある出入り口を確認することもできる。
もう戦闘が始まっている。
こうなると、少し遅れたみたいだ。
「これから、どうするの?」
「ここで待機ですね。巣から出て来たゴブリンを殲滅してください」
そう言った時だった。
ゴブリンの集団が、巣から出て来た。
スキルを使う。
パーティー名:ゴブリンの集団(中)
HP:250
MP:42
STR:60
DEX:46
VIT:30
AGI:80
INT:14
MND:15
CHR:2
「HPが気になるな……。亜種がいます。陣形を崩さない様に!」
三人が、問題なく殲滅して行く……。
問題なく……、全てのゴブリンを討伐したはずだった。だけど……、違和感を感じる。
周囲を見渡す。
「見つけた! ゴブリンウォーリアがいます。〈隠密〉を使っています!」
三人が反応する。
護衛Aが巣の前に残り、三人で追跡する。ゴブリンウォーリアは、諦めたのか逃げるのを止めて、対峙して来た。
俺は、再度スキルを発動させる。まだ、パーティーレベルが見える。
「一匹だけじゃないです。周囲の警戒を!」
そうすと、ゴブリンアーチャーが樹上から狙っているのが見えた。
矢は、俺の荷物で防ぐ。
最終的に、リーダーの女性が、ウォーリアとアーチャーを魔法で倒した。護衛Bは、盾での防衛だけだった。
その後、巣からゴブリンが出て来ることはなく、冒険者が出て来た。
「終わりですか?」
「おう、ウォーカーか。巣の中は掃除して置いた。後は……逃げたゴブリンだな」
「この出口から出て来たゴブリンは、殲滅しました。残りは2ヶ所かな? そちらには、冒険者を配置していますか?」
「ああ、初心者パーティーだが、二組いる。後、一組欲しかったんだ」
準備不足で、巣に入ったんだな。まあ、人が集まらなかったのだから仕方ないか。
「ねえ、もう終わり? 消化不良なんだけど?」
ふう~。王族のわがままに付き合うのも疲れるな。
◇
「今日もありがとう」
資金を分配した時に言われた。
正直、
「機会があれば、またよろしくお願いします」
「私は、リナリー。聞かれなかったので教えなかったけど、覚えておいてね。ウォーカー君」
「はい……」
こうして、二日目が終わった。
簡単な食事をして、宿屋に帰って来た。
「明日は、休もう……」
危険な匂いがした。あれだけのステータスで、低レベル冒険者の仕事を請け負う王族……。
正直関わり合いたくなかった。
次の日、俺は宿屋から出なかった。
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