03 のこちゃん、抱える
もうろうとしていた
それが自宅や自室での事であり、身体にもこれといった
その意味では、気がついたら
それぞれの
そのため、上の方でこそ光が葉の間からキラキラとこぼれているものの、
こんな
まさしく、地の底といった
どうしたらこんな場所にポツンといる
そう言えば、ティハラザンバーに
ただ、のこちゃんの目の前では、
それこそ、こんな地の底の様な場所にあって、
さすがに、
辺りを見ても、文字通り
のこちゃんが
子供の様子からは、かなり
じっとティハラザンバーを見つめる、
のこちゃんは、その子供をうっかり
やはり、ちゃんと子供とお話しする場合、お
もちろん、怖がらせない様に笑顔も忘れない。
「こんにちわっ」
「ひいぃ………」
しかし、子供はその場で腰を
『ここで牙をむいてどうするのだ…のこ』
トレーナーに
「ああっ………」
そう言えば、トレーナーには
などと、
すっかり青ざめ、引きつった顔でその子供は、ティハラザンバーを
のこちゃんは、
「ごめんねっ、おどろかすつもりは無かったんだよ!」
まだまだ、ティハラザンバーの
仕方なく、低い
気持ち、背の高い雑草の
あごが
ただ、これなら
チャムケア好き
もちろん、
とは言え、そのていどでティハラザンバーの
『ふむ、
「うぐ………………………………」
それでも、しばらくすると子供が落ち着きを見せ始めたので、のこちゃんは恐る恐る会話を
「………君は、
子供は、
「そうかぁ………
再び小さく首を
「じゃあ、
ここで、やっと子供はこくりと
「そ、そうなんだねぇ」
何故なら、小さな子供の足では、それほど
子供の
恐らくは、普段の生活からその姿であり、
しかし、ティハラザンバーの感覚に
現に、のこちゃんが
それにも係わらず、子供の
ならば、そんな
いったい、どうやって?
子供の様子からも
「むう~っ………」
のこちゃんは、あごを地面にのせた
見た目が
「む?」
見れば、その
どうやら、先ほどうっかり怖がらせてしまった失敗を、多少は
せっかく受けたらしいので、頭を
「あー、それで君の名前は、何ていうのかな?」
そのティハラザンバーの様子がまた面白かったのか、子供の笑いがヒートアップしてしまった。
のこちゃんが地の底と
会話が続けられないものの、
それから、しばらく笑った後で子供は、自分の事をシマユリと名のった。
――――――――――――――――
シマユリは、少しだけ自分の事を話してくれた。
「え、女の子なの?じゃあ、シマユリちゃんだねっ」
「あい」
こことは
話を聞いていた
もちろん、その間もティハラザンバーは、
シマユリも腰を
「シマユリちゃんは………どうして、どうやって、この森に来たのかな?」
移動手段が分かれば、両親なのかどうかは不明なものの、
やはり、こんな
それに、ティハラザンバーの様なバチバチバーッと光って気がついたらここにいましたなどと、そんな
少なくとも、トレーナーに
「…ぶしんさま」
「?」
「おれ、おっかあからきいた、もりのぶしんさまを、さがしにきた」
恐らく、シマユリは何らかの理由から、この
その相手をティハラザンバーと思いこんだに
当然ながら、ここへは、のこちゃんも来たばかりで
「そうなんだね………………」
のこちゃんは、当初それがシマユリの
自分が
「ぶしんさま、なんだろ?」
のこちゃんとしても、そんな希望に
「………あのね、シマユリちゃん、わたしもこの森は今日が初めてなんだよ」
「え…」
しかし、のこちゃんは、
ただそうは言っても、その
「だから、
トラブルでたまたま
ちなみに、
「………それじゃダメかな?」
それでも、のこちゃんの
「良かったぁ、あたしの事は、の………ティハラザンバーって長いか、好きに呼んでね!」
何言ってんだコイツ的な表情をしつつも、シマユリは、あいと小さく返事をした。
「(それにしても、ぶしんさま?…
言われてみれば、シマユリが最初に話しかけてきた時にそんな事を言っていたなと思い返していたのこちゃんは、ふと目に
トレーナーが力の
それが、シマユリの小さな身体へ向けて、
『のこ!』
トレーナーの
何が起きたのか分からぬままポカンとした表情のシマユリと
その
間に合ってホッとしたのも
「ごめんね!」
飛び出した
シマユリの身体を
ただし、
「あっぶな…」
のこちゃんが
念のため、
『ふむ、
果たして、シマユリをそれと分かって
「
攻撃にそれほど
のこちゃんは、
元より
とは言え、もしも
「(それも、シマユリちゃんの
どうやら、上にいるティハラザンバーとシマユリには、気がついていないらしい。
「うん?」
その
まだ
意外と、
そんな視線に気がついたのか、シマユリはやおらティハラザンバーの顔を見上げると、小さな声で
「………あの、しろいひとたちが、きたの?」
「しろいひとたち、白い人?」
のこちゃんが聞きかえせば、シマユリもこくりと
白い服でも着ているのかと思い、のこちゃんは、
フードの様なものを
「白っぽい姿の人は、いないみたいだよ」
「………………」
「何か、他に
「わからない」
「う~ん、分からないかぁ………」
のこちゃんが、そりゃあ急に
「しろいひとたちは、みただけじゃ、わからないの」
分かった事と言えば、どうやらシマユリには、
「どこか落ち着ける場所を見つけて、ちゃんと話を聞かないとなぁ」
『ふむ、それが
「へー、どうやって見分けたんです?」
『
――――――――――――――――
ティハラザンバーの身体は猫系とあってか、片腕でシマユリを
その
もしかすると、ティハラザンバーの身体が動き方を分かっていると言った方が正しいのかも知れない。
のこちゃん本来の身体であったなら、体力づくりで毎朝走っていたとは言え、うんていですら
「
次に飛び移る
平成フルヘルムナイトシリーズではお
そう言えば、チャムケアシリーズと同じ
しばらくすると
この
すぐに
「多分、さっきのと同じ様な人たちは、この辺にもいますよねぇ………」
いか様な活動をしているにせよ、生き物であれば、
シマユリの言う白い人はさて置き、
『ふむ、ならば岸に
まあそれしかないよねと、のこちゃんは、ティハラザンバーの
要は、人間には
間もなく、
「外は、意外とまだ
シマユリは、ティハラザンバーの腕の中から、そんな流れる景色を
のこちゃんが選んだその場所は、
何しろ、
そんなピカピカに
シマユリと落ち着いた場所で話すのもちろんなのだが、そういった無用の
岩と岩の間に休めそうなポイントを見つけたのこちゃんは、ティハラザンバーの腕からシマユリを下ろす。
「おつかれさま、シマユリちゃん、
「あい」
そんな返事こそするものの、シマユリは小さな岩の上にちょこんと
のこちゃんがあれれ?と思った
「ああっ、おなか
子供であればあるほど、それが
「食べ物、ある事はあるんだけど、シマユリちゃんの口に合うかなぁ………」
のこちゃんは、
ただし、肉や魚といった料理や
何やらすえた
とは言え、
もしも、非常用エネルギー
そのため、すぐパクつける様に
恐らくサイズ的にも、小さなシマユリに
のこちゃんは、
「食べられなかったら、無理しなくて良いからね?」
ただし、ティハラザンバーにとっての
それを受け取ったシマユリは、両手で持ち上げるほどの大きなパンの様なものを見た事がなかったのか、目を丸くしてから
どうやら
「あ、そうだ、腰に下げているのって
シマユリは、食べながらこくりこくりと
「水が
「とっとと、終わらせよう…」
『移動中の
のこちゃんは、シマユリの事で後回しにしていたこの
同じ逃げ出すにせよ、もっと
「そう言えば、こうなった
『ふむ、まずは
のこちゃんは、
「あっ、すっかり忘れてましたよ!」
確か、
「あれ、どっちの
「良かった、ちゃんとありました」
『ランプが青ならば、プレセントとやらからは、こちらも
トレーナーは、
それならば、しれっと
「それで、
『ふむ、発動してみて分かったのだが、
あの
言われてみれば、あの飛ばされる感じはそういう事だったのか。
そう
『しかし、"アレ"はそれだけの
そして、ティハラザンバーとの
「え、
一度は、あの巨大
そんなものと
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