02 のこちゃん、投入される
恐らく、この
しかし、何度確かめようと、中身はのこちゃんなのだ。
いくら
もちろん、のこちゃんとしても、悪の組織に
それでも、
少なくとも、のこちゃんがこの
ただ、そんな条件に対して、
それでも、とりあえず
【
…であった。
「うう、でもいやだなぁ」
『ふむ、悪くない
行動に
トレーナーは
ジャガーの
その様子をながめながら、
ちなみに、ティハラザンバーに胃があるのかどうかは、
「そう言えば、お腹も、痛くならないからなぁ………」
「何か言った?
この受付のオッサンが、
手続きを終えたベニアが、顔をこちらへ向ける。
「ワシの名は、ワシオウだ。
猫系ってヤツは、気まぐれで
「あっ、すいませんっ」
やはり、日本人ムーブは
ワシオウは、受付カウンターから出てくると、ティハラザンバーたちを
「…まぁ良い、この
ワシの仕事だからな」
そうかと、のこちゃんは思う。
これは、あくまでも
いざとなれば、
とは言え、それには、
「ティハラザンバーって、金ピカで目立つんだよなぁ………」
きっと、手を
『そればかりは、もうどうにもならないな…のこ』
ですよねぇと、のこちゃんは、案内のワシオウに
その横にはベニアが続き、後からドラゴン
のこちゃんたちに合流してきたアインとガラは、
のこちゃんへ
アインは、青と
頭部の
ティハラザンバーの持つ
のこちゃんとしては、
ただ、それはそれとして、アインの長い
もちろん、ほんの少ししか話していないので、まだ、本当の所は分からない。
ガラの方は、反対にほぼ口を開かないとあって、そもそもこちらへ係わる気があるのかどうかさえも分からなかった。
頭部の左右に大きな角が一本ずつ立ち、ショッキングピンクの
どこかの
それがドラゴン
それでも
ケアソウルと言えば、通っている中学校の生徒会長であり、学業の優秀さやスポーツの万能さに加えて、気が優しくて
それでいて、どこか抜けていたり歌が
のこちゃんは、決めゼリフである「このケアソウルが、あなたの根性バシバシ高めてあげる!」を心の中でガラに言わせてみたりして、勝手に
自分を
しかし、最初に
そう言えばケアセオリツも生徒会長だったなと、思わぬ
とは言え、ドラゴン
ベニアと同様、ティハラザンバーの課題に
「…アインとガラって、お
「あれは、
のこちゃんが小声で
ワシオウの案内に
のこちゃんたちが連れてこられたのは、同じ
要は、よく見かける高い
「ああ、この建物にもやっぱりこの部屋あるんだ………」
場所によって、
「思っていたより
ここに集まっているのは、
その
作戦に参加する者たちは、個人個人で
大きな
「すごいねぇ………」
それぞれ、
ティハラザンバーより二回りほど小さなワシオウは、素の人間の男性で言えば、
それより大きなティハラザンバーになってしまった自分って…と一瞬思ったのこちゃんではあるものの、
どちらにせよ、トレーナーの
家族や友だちは当然としても、チャムケアに出会って
今後、どうなるのかは、まるで見当がつかないものの………
それより、この
そう、のこちゃんが
所々から、おいあいつは…とか、あれが
絵に描いた様な、"
「………だめだこりゃ」
『こうなれば、腹をくくるしかない様だな…のこ』
トレーナーの言う通り、開き直る以外の道は、のこちゃんに残されていないのだろう。
「あっ、受付のオッサンが中で呼んでるよ、行こう!」
見れば、ワシオウが
そちらを
すると、再び参加者たちのどよめきが広がる。
この
「………………」
「………………」
しかし、ふたりは、そんな
前を向いたままで、ティハラザンバーとベニアの少し後を、
のこちゃんとしては、たった今サボりづらいと
ワシオウの横には、この作戦
とは言え、ワシオウより
ずんぐりとした体型で、大きな頭に手足が太く
「ん?…」
あれって
のこちゃんにも、チャムケアに出会う以前の幼女時代に多少の
その
黒に近い茶色い毛並みの
言葉が通じるとなれば、なおさらそれっぽくなってしまう。
もちろん、
『そら、また目が
結局は、最初に相手へ
特に
その辺りは、小学校時代に
加えて、これから向かう
「あ、ああ…よろしく、ティハラザンバーだな?…」
「ワシはここまでだ。
後は、こいつの
それだけ言うと、ワシオウは部屋を出て行く。
気を取り直したのであろう、
「オレは、この
「ははは…」
もはや、どんな
気の
プレセントは、
「ベニアカーラ・ベニア」
ベニアは、受付でワシオウに
「アインブラウです」
「…ガラですわ」
アインとガラの
もしかすると、あれくらいのテンションが普通なのかも知れない。
のこちゃんは、あまり
「(ですわ…って言ったな!?)」
のこちゃんがガラに
しかし、ケアソウルは、
「(ガラは、お
そうなると、話は変わってくる。
『バシバシ!チャムケア』でお
しかし、ケアラジアルは黄色系であり、
「(でも、
強いて言うならば、『Joy!フロイラインチャムケア』のケアエカルラートが、
しかし、ケアアンティアたちチャムケアの
などと、のこちゃんが
『良いのか?
プレセントとやらが、
あろう事か、作戦について説明しようとしていたプレセントを、ティハラザンバーは
「はあっ、ああっすいませんっ、ちょっと考え事をしていました!」
「ああ…いや、本当にイメージとは
何と言うか、新人らしいと言えば、そうなのかも知れんが………」
むしろ、
そんなティハラザンバーには、ベニアこそもう
「この作戦を
そう言って、プレセントは、細い
ペンダント部分は、
「これは?」
のこちゃんがプレセントに
その
「兵隊さんの
確か、戦死した個人が誰であるのか
でも、これだと生きて
『ふむ、戦死はもちろんだが、これには、
のこちゃんにしか聞こえないトレーナーの言葉なのだが、それに
「それを
よく分からないものの、それは大変と、のこちゃんはすぐに
しかし、その
「あれ?」
プレセントが
『ふむ、ランプが赤くなっているな。
「あ、そうなんだ!?」
のこちゃんも
ティハラザンバーの目の前で、プレセントが首を
「
「うーん、だったら落とさない様にしないとね………………ああ、首は、ちょっと無理だなぁ」
ティハラザンバーの
「アタシらのサイズだと、腕か
ベニアも、首にかけるのは
見れば、アインとガラは、白い
ベニアのおばさんであるパニアからもらった
ティハラザンバーの
つまり、
のこちゃんは、その内側の腕へアイテムの
少し
「…こんなもんかな」
これなら、うっかり何かに
「おーベニアじゃん、
そんな事をしていると、猫系の女性がのこちゃんの
パニアとベニアよりも少し
らしいと言うのも、一瞬、のこちゃんが
プレセントの時といい、まだ
白い
この場にいるという事は、こんなに
「イルねえ、ひさしぶりー…って言うか、住んでる
ふたりは知り合いだった
確かに、言われてみればベニアとパニアと
あれから、ちゃんと元気になったのだろうか。
「ああ、ティハラザンバー、こちらイルねえ…イルヴィシアさん。
パニアおばさんの後輩なんだよー!」
ベニアは、
のこちゃんは、ティハラザンバーをしっかりイルヴィシアに
「あんたがティハラザンバーだね~…
さっきベニアが言ってた通り、あんまいないけどな~」
などと言いながら、イルヴィシアはケラケラと笑い、でかいねあんた~とティハラザンバーを
「ははは…」
完全におばちゃんだなと思っても口には出さない、
「まぁ、いきなり
たまたま手の届くトコにいたらうちがメンド~見てやっからさ~と、イルヴィシアは、
そこには、のこちゃんとベニアを安心させようという気持ちが何となく見える。
ただ、その間、同じ
『プレセントとやらが何か動き始めた様だぞ…のこ』
トレーナーに
プレセントは、ここの金属製でフラットな
「あ、そろそろ移動の準備が始まるみたいだね~」
イルヴィシアもそんな
「よく聞く"猫系らしい"って、ああいう自由さなのか…」
「イルねえは、いつもあんな感じだねー…」
間もなく、プレセントがこの場にいる者たちに
「これより全員、
作戦の参加者
「
現場への移動もそうだが、
そんなプレセントの
『今のは、こちらへ向けてであろうな…のこ』
「ああ、そうか」
プレセントは、
「…ん、どういう事?」
ベニアの顔を見ても、のこちゃんが何を疑問に思ったのか分からない様子で、キョトンとした表情をしていた。
「それは、見ていれば分かりますよ」
それまで
そちらへ視線をやれば、プレセントは、先ほどの
そうしている内に、金属製の
「あっ」
のこちゃんが思わず声をもらせば、
その光に
ちらっとこちらに手をふるイルヴィシアが見えたのだが、
移動と言っていたのは、この
『これは、まずいかも知れないぞ…のこ』
トレーナーが何か言ったのと同時に、プレセントがこちらへ向けて
「
二つの呼びかけに注意が
「ふぁーっ?!」
のこちゃんは、
気がつけば、
ティハラザンバーとして上空から
強いて言うならば、じっさんと決闘させられた時に見た、
「ど、どうなったの?」
ふと見れば、
「ここから、本格的に
アインの言葉に、トレーナーが反応した。
『これは、やはり
ならば、ティハラザンバーには………』
「え?」
パチリとティハラザンバーの体毛に
のこちゃんがそれに気がついた時は、体毛を走る
「何これ…」
一瞬、
その
「どうしたのティハラザンバー?!」
近くで
「あっ、こんな、えっ…」
何が起きているのかなど、のこちゃんの方こそ分からない。
そして、どうする事もできない。
やがて、
――――――――――――――――
のこちゃんが気がついた時、ティハラザンバーは、
お尻の下は、地表に出た根っこの部分がこんがらがって、ぼこぼこしていた。
ティハラザンバーから見ても
あれから、ヤカンが
だからといって、のこちゃんの気が
「あぁ………………」
まだ、
『大丈夫か?…のこ』
「…はあ、それなりにですが」
トレーナーの呼びかけには、
しかし、トラブルの
そんな
「…なあ、なあ…」
その声は、
「…なあ、なあ…」
のこちゃんが声のするの方へ
「…なあ、あんた、ぶしんさまだろ?」
「こんなとこにいんだから、ぶしんさまなんだろ?」
身に着けているのは、
「たすけとくれよ、ぶしんさま!」
その、
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