第3話 冒険

サリー「とりあえず、どうする?」


俺はステータスを覗くと……


ラノス レベル1 ポイント10000


体力10

スタミナ10

攻撃力10

防御力10

敏捷性10

魔力10


魔法 水 雷


ポイントが1万あったが……


これは、どのくらい価値なのか調べる必要があった。


ラノス「まずは、街の人に聞き込みをしよう」


そして、街の人に聞き込みを開始する。


街の人達は、心よく教えてくれた。


宿屋、食事屋、武器屋、冒険者ギルドの事……


そして、この世界の物価は日本とさほど変わらないらしい。


そして、10000ポイントとは!


日本円で、1万円の事だった。


まぁ、数日暮らすには問題無い!

そう思い。


俺達は、初めに冒険者ギルドに行く事にした。


そして、冒険者ギルドを着き! 中に入ると……


受付嬢が、声を掛けて来た。


受付「いらっしゃいませ! みない顔だね……

新人さんかい?」


そう聞かれたので……


ラノス「はい……」


そう答えると!


受付「なら、説明が必要だね。」


サリー「お願いします!」


受付「じゃー! ギルドについての説明だよ」


ギルドは、基本的にはモンスターの情報や素材の買取。

冒険者同士が集まりパーティーを組む為の場所。


他には、モンスターが大量に発生した時に討伐依頼をだすぐらい。


しかし、ここら辺はモンスターが弱い為。


滅多にない……


基本的には、モンスターを倒すとポイントがもらえる為。


ギルドに来る必要は無いらしく……


しかし、最初は情報が必要だ!!!


ラノス「ここらのモンスターのレベルは?」


受付「大体……DとEだよ! ゴブリンと魔獣くらいかな!

たまに、オークを見かける事もあるけど……

単体だからさほど強くは無いね。」


ラノス「ありがとう」


受付「とりあえず、ギルド登録をしとくかい?」


ラノス「登録していた方が、良いのですか?」


受付「身分証にもなるから何かと便利だよ!」


ラノス「なら、お願いします。」


受付「はい来た!」


そして、俺達は受付嬢が用意したカードに魔力を流すと……


ギルド登録が、完了した。


そして、そのカードを受け取ると……


受付「それじゃー……気おつけて行って来な!」


そう言われ! ギルドを後にした。


それから2人で、武器屋に向かうと装備を見て回った。


サリー「・・・どうする?」


ラノス「とりあえず、剣と盾は欲しいかな……」


サリー「でも、盾は高いわよ!」


確かに……盾は!鉄の盾で1万ポイントもする。


これは、買えない……


なら、木の盾なら! そう思ったが、この店には木の盾は売ってはいなかった。


仕方なく! 俺とサリーは、鉄の剣3000ポイントを2本と弓を3000ポイントで1つ

矢を1000ポイントで100本買った。


合計で、1万ポイント失ったが


まぁ、半分残っていれば何とかなるだろ……


そうして、剣を俺が装備して!


サリーも剣と弓矢を装備した!


まぁ、準備は万全では無いが……


死んでも生き返る!!!


早速!モンスターと戦う事にした。


街の近くの森に、入ると……


はぐれゴブリンを2匹発見した!


俺達は、息を殺し……身を隠した。


そして……


ラノス「サリー……弓で狙ってくれないか?」


サリー「いきなりで、大丈夫?」


ラノス「問題無い!!! サリーの攻撃に合わせて俺が、切り掛かるから……」


サリー「分かった。 やってみる! 外したら……ごめんね。」


頼むから、当ててくれ! そう思い。


待つと……


サリーが、弓を引き手を放すと……


ぎょぇぇー!


1匹のゴブリンに命中!!!


俺は、もう1匹のゴブリンに斬りかかった!


そして、1匹を切り裂くと……


矢の刺さったゴブリンも仕留めた。


サリーが、近づいてくる。


サリー「初めてなのに、凄いね! 私達!!!」


ラノス「ゴブリンだから……」


まあ、でも……初めてなのだ!!!


喜んで良いだろう!!!


そして、俺はステータスを確認すると……


ポイントが750プラスされていた。


ラノス「サリー……ポイント確認してみて」


サリー「・・・あっ! 250ポイント増えてる!」


ラノス「・・・やっぱりか……」


サリー「何が、やっぱりなの?」


ラノス「・・・実は……」


俺は、ポイントについて考えていた。


ソロプレイなら良いが……複数プレイとなるとポイントは、どうなるかだ!


答えは、攻撃を入れたモンスターの分だけ分割される。


まあ、分かりやすくて助かる。


そして、ゴブリンは1匹500ポイントだ!


1日、10体も倒せば食事と宿には、困らないだろう。


それが、分かっただけでも……

今日の収穫は、大きい!!!


そして、俺達は街に戻る事にした。


街に戻り。

安い食事を取り! 宿を決めた。


宿は、安くて1人2000ポイント。


2人で、4000ポイントだが……


一部屋にする事で、3000ポイントにまけてもらった。


そして、宿で休みながら……


俺達は、今後の作戦を立てた。


とりあえず、この街の周辺の森を探索してモンスターを倒してポイントを稼ぐ!


まあ、普通に考えて……

そんなもんだろう。


そして、話が終わると……


サリーが


サリー「・・・ラノス……?」


ラノス「なに?」


サリー「この世界のって、お風呂ないの?」


確かに……

ゲームと言う事で、忘れていたが


この世界には、匂いもある為。


お風呂にも入った方が、いい……


しかし、あるのだろうかゲームの世界に

お風呂は……


そして、宿の人に

お風呂の事を聞くと……


この宿でも体を拭く為のお湯とタオルは、

100ポイントで、用意できるらしいが……


もし、疲れを取りたいなら大浴場。


銭湯がある事を教えてもらえた。


値段は500ポイント。


少し高い様な気もしたが……


まぁ、普通に考えたら妥当な金額だろう。


そして、俺とサリーは大浴場に向かった。


中に入ると誰も居なく貸切状態だった為、ゆっくりと入る事が出来た。


俺は先に、お風呂から上がるとサリーを少し待った。


サリー「ごめ〜ん、遅かった……?」


ラノス「いや、別に大丈夫だよ」


サリー「これから、どうする? 宿に戻る?」


ラノス「俺、少し見たい物があるからお店を見て回らないか?」


サリー「そうだね。私も少し街を見たいと思っていたから、行こ〜♪」


そうして、俺達は街や店を見て回り。


ある店で、俺は大きなリュックを買う事にした。


実は、この世界は現実に寄せている為。


いくら調べても荷物を入れるアイテムボックスなどは、見当たらない……


なので、最低限の物はリュックに入れて持ち運ぶしか無かった。


そして、必要な雑貨から変えの着替え!


もろもろを買うと、残りのポイントは2000ちょいとなった為。


明日は、出来るだけポイントを集める為に

今日は、早めに休む事にした。


そして、次の日。


目を覚ますと……


早速、森へと入った。


森に入ってすぐに6匹のゴブリンを見つけたので、隠れて様子を見る事に……


ラノス「・・・とりあえず、固まってるから

俺の雷魔法を使ってみる。」


サリー「分かったわ。」


ラノス「サリーは、念の為。弓を構えていてくれ!」


サリーが、頷くと……


俺は、少しづつゴブリンに近づき!


ラノス「サンダーボルト!!!」


範囲攻撃魔法のサンダーボルトを放つと!


ゴブリンは、その場に倒れた!


俺は、ゆっくりと近くと

ゴブリンが死んでいるのかを確認する。


一様! 死んでいるみたいだったが……


1匹ずつ。剣で刺しておいた。


そして、ポイントを確認すると……


3000ポイント入っていたので、今日の宿代の心配は無くなった。


しかし、今後に備えてもう少しモンスターを狩っておくことにした。


俺とサリーは、森の奥へと入って行くと……


離れた所に、大きな魔物を見つけた。


サリー「何か居るわね……」


ラノス「あれは、多分……イノシシの魔物、

ワイルドボアじゃないかな?」


サリー「どうする?」


ラノス「多分……そんなに強く無いと思うから倒してみる!」


サリー「分かった。」


俺は、サリーに木の上に登ってもらうと……


ゆっくり近づき……


サリーの弓矢が、当たると同時に斬りかかった!!!


ブンッ!


ワイルドボアに傷は与えたが……


それで倒れる事なく。


俺に襲いかかって来た!!!


直線攻撃なので、何とか躱すと……


木の上からサリーが、弓矢で攻撃を加える!


しかし、ぶ厚い皮下脂肪と硬い毛質のせいで

あまりダメージを与える事が、出来ない!


俺は、ワイルドボアの攻撃を剣で受け止めると……


サリーに、どんどん弓矢を打ち込んでもらう!


ワイルドボアの体に、矢が何本も刺さる。


ラノス「クソッ! 全然……倒れない!」


すると、サリーが……


サリー「私も魔法使っていい?」


ラノス「いいけど……何か秘策があるの?」


サリー「ちょっと、見てて!!!」


そう自信気に、言うと……


弓矢をゆっくりと引くと!


矢の先端が燃え始めた……


サリー「ファイヤーアロー!!!」


直撃した炎の矢は、ワイルドボアの体に深く刺さり炎を上げる!!!


グビィイイイーーー!!! と鳴いたワイルドボアに次の攻撃を放つ!


サリー「ウインドショット!!!」


次は、風魔法を纏わせた矢が……


さっきより早いスピードで、ワイルドボアに刺さる!!!


脳天を直撃した矢は、ワイルドボアの命を絶った。


ドッダーン! と

大きな音で、倒れるワイルドボア……


サリー「やった〜! うまく行った!」


そう喜ぶ! サリーは、なかなか魔法の使い方を分かっていると思った。


まだまだ普通のゲームだと思っている。


俺には、逆に思いつかない……


今後は、サリーみたいに臨機応変に対応していこう! そう思った。


そして、俺達は倒したワイルドボアに近づき……


とりあえず、ステータスでポイントを確認する。


すると……


2人とも500ポイントずつ入っていた。


意外と苦戦したのに、1000ポイントとは……


なんかガッカリした。


しかし、ワイルドボアの肉や素材は売れるので、よしとした。


そして、小型ナイフをだし。


俺は、ワイルドボアの血抜きをすると……


肉を少し食べる事にした。


一様! この世界のモンスターは、全て食べられるらしく


美味しいらしい。


しかし、ゴブリンだけは例外で食べられない事は無いのだが……


とても、臭いらしい。


そして、俺達は木の枝を集めるとサリーの炎魔法で火をつけ。


ワイルドボアを焼いて食べると……


サリー「・・・おいひぃ〜♪」


ラノス「確かに、これは上手いな!」


俺達は、朝ごはんを食べてなかった為。


ワイルドボアの肉を結構食べてしまった。


まぁ、別に良いだろう……


そして、リュックをサリーに持ってもらい。


俺は、ワイルドボアを紐で縛ると……


リュックの様に、担いで街に戻っりギルドに持っていくと、ワイルドボアを買い取ってもらった。


すると、2人に1000ポイントずつ入った。


そして、受付嬢にもっとお肉があれば4000ポイントくらいなには、なったのに! と言われ!


調子に乗って食べ過ぎた!


自分達にが悪いと諦めた……


ワイルドボアは、肉にコソ価値があるらしい……当たり前だ!


少し考えれば、分かる事! 少しだけ後悔をした。


しかし、受付嬢からこんな話を聞いた。


何でも、この世界のレベルは……


戦う事と、倒したモンスターを食べる事で上がる為。


強いモンスターの肉は、高値で取り引きされるらしい。


なので、俺達の行動は間違ってなかった。


そう思う事にしよう……


そして、俺達は、お腹もいっぱいの為。


また森へと向かった。


ギルドで、ゴブリンの集落の情報を聞き。


そこへ向かうと……


30匹のゴブリンの群れを見つけた。


数が多い為、俺とサリーは魔法で倒す事にした。


作戦は、俺がまず! 水魔法で、ゴブリン達をずぶ濡れにしてから雷魔法で、一掃する!


そして、サリーの炎魔法で生き残ったゴブリンにトドメを刺す!


俺は、先にゴブリンに近づくと……


水魔法と雷魔法で、攻撃を行った。


サリーが、後に続き! 炎魔法で追い討ちをかける。


1匹づつ確認するのも面倒なので……


2人に15000ポイントが、入た。のを

確認すると安心して、ゴブリンの村を捜索する事にした。


すると……


鉄の剣やら鉄の盾が、あったので回収して街に戻った。


街に戻り。


全て売ると……


結構なポイントとなったので


俺とサリーは、そのポイントで

新品の鉄の盾と革の服、倒したモンスターの解体用と調理のために鋼のナイフも買う事にした。


そして、今日は少し高い夜ご飯を食べると大浴場で、お風呂に入り! 宿に戻る事にした。


そして、お互いのステータスを確認すると……


ラノス レベル8


体力80

スタミナ72

攻撃力115

守備力131

敏捷性64

魔力120


装備 鉄の剣 +25 革の服 +10

   鉄の盾 +25 (鋼のナイフ +20)

   

魔法 水 雷


サリー レベル6


体力72

スタミナ72

攻撃力70

防御力95

敏捷性96

魔力36


装備 弓矢 +10 革の服 +10 鉄の盾 +25

(鉄の剣 +25 小型ナイフ +5)


魔法 火 風


と、なっていた。


俺とサリーのステータスの上がり方が、違うのは個人の運動神経とかが、関わっているのだろう……と思った。


ラノス「まあ、2日なら……こんなもんだろう!」


サリー「戦いも慣れて来て大分、楽になってものね。」


ラノス「なので、もう少しレベルを上げたら次の街に行こうと思う。」


サリー「良いと思うわ! なら、明日はレベル上げに専念しましょう。」


ラノス「・・・」


言おうと思った事を先に、サリーに言われた……


そして、その日は早めに休むと……


次の日。


ポーション6つとマナポーション4買って、森に入った。


ポーションは1000ポイント


マナポーションは2000ポイントと


結構高かったが……その分モンスターを倒せば良いと! 思い。


全てのポイントで、買えるだけ買っておいた。


そして、出会ったモンスターを次から次へと倒して行った!!!


数匹のゴブリンは、2人で剣で倒した!


5匹以上は、魔法で倒した。


ワイルドボアは、俺の雷魔法で動きを止めて! サリーの弓矢と風魔法の複合技で、脳天を狙い一撃で仕留めた。


そして、ボアの肉で食事を取り!


残った物は、葉っぱと袋で包みリュックの1番下へと押し込んだ。


それから森の奥のそのまた奥へと進むと……


1匹のオークが現れた!


オークは、巨大な木の棍棒を装備していた。


俺は、1人で戦ってみると……


案外、行ける事が分かった。


そして、サリーの弓矢で足を攻撃すると!


オークの動きが遅くなり! 楽々と倒す事が出来た。


オークは2000ポイント。


肉は、ワイルドボアと同じ味だと聞いたが……


まだ、見た目に抵抗がある為。その場に、置いて行った……


そして、そんな事を何度か繰り返していると……


辺りが、暗くなって来た!


ヤバい! と思った時には、もう遅い……


俺達は、暗くなり街に帰れなくなっていた。


そして、今日は野宿をする事になった。


キャンプとは、違う。


モンスターが、いる森の中で野宿だ!


出来るだけ! 安全な場所を探す……


すると、小さな岩の窪みを見つけたので


今日は、そこを寝床とする事にした。


この辺りは、ホーンラビットしかいない為。

割と安全だが……


油断は、出来ない!


念の為に、氷魔法で厚めの壁を作っておいた。


もし、強いモンスターが近づくとホーンラビットが騒ぐので、気づくだろ……


サリーが、ホーンラビットは飼っていたウサギを思い出すから殺さなかったのが功を奏した。


それから俺達は、鍋でお湯を沸かしタオルで体を拭くと……


今晩の夕ご飯を作る事にした。


サリーは、街でちゃんとした。

風呂と食事をとりたいと騒いでいたが……


俺は、キャンプ……これぞ冒険者! って

感じがして、楽しかった。


そして、今晩の夕食は……


街で売っている冒険者用の硬いパンとボアのステーキ、野草とボア肉のスープ。


日持ちする用に作られた硬いパンは、美味しくはなかったが……


スープに付けて柔らかくすれば、食べられない事もなかった。


そして、俺達はモンスターの襲撃にも備えて

体力を回復させる為。


早めに寝る事にした。


一様! 俺は、警戒して何度か起きたが……

何事も無く朝を迎えた。


朝になり。

朝食をとりながら話すと……

街には戻らず! 先に進む事になった。


そして、モンスターを倒しながら先に進むと……


村が見えて来た。


サリー「あの村で、少し休憩しましょう」


俺は、軽く返事をして思った。


サリーは、この世界に向いていると……



そして、村に着くと……


村人達が、集まって来て1人の男が話しかけて来た。


村長「初めまして。私は、この村の村長です。

旅のお方……あなた方は、冒険者様でしようか?」


ラノス「えぇ……まぁ…………」


村人「おぉー!!!これで、この村も助かった!」


村人達が、騒ぐ!!!


サリー「・・・何か? あったのですか?」


村長「実は……」


村長の話を聞くとこの村は、数ヶ月前からオークの被害にあっているらしく……

助けて、欲しいとの事だ。


ラノス「困っているのに、なぜギルドに依頼を出さなかったのですか?」


村長「ギルドには、依頼は出したのですが……」


何でも、今は強い冒険者は


他の街に出払っていて、新人冒険者しかいない為。


断られたとの事だ。


ラノス「・・・なるほど……」


村長「しかし、あなた方は

あの森を抜けて、この村まで来た!!!

でしたらオークとも戦っているはず!

お願いします。どうか、我々を助けて下さい!」


サリー「ラノス……助けてあげよう!」


ラノス「・・・君なら、そう言うと思ったよ……」


村長「助けて頂けるのですか!?」


ラノス「とりあえず、オークについて教えてくれ!」


村長「ありがとう、ございます!!!」


村人皆んなから感謝をされながら村長の家へと向かった。


村長の家は、村の1番奥にあり。


向かう途中の畑や家が、荒らされている事が分かった……


村長の家に着くと……


村長の家は、無事で今は家の壊れた村人の避難場所となっているらしい。


家に入ると大きなテーブルがあり。

客室に連れて行かれ座ると、飲み物が運ばれて来た。


村長「どうぞ! 召し上がって下さい」


すすめらたので、口をつけると……


サリー「……美味しい〜!!!」


中身は、ぶどうジュースだった。


村長「本当は、ぶどう酒をお出ししようと思ったのですが……

お二人とも、どう見ても未成年なので……

ぶどうジュースにいたしました。」


ラノス「ああ、助かるよ」


サリー「少しくらいなら、良いんじゃない?」


飲酒は、20才から!!!


ラノス「ダメに、決まってるだろ!!!」


サリーは、少しションボリとしていた。


とりあえず、ほっといて……


村長の話を聞く事にした。


村長の話によると……


数ヶ月前オークが、いきなり群れで現れ!

食料や酒を要求して来たらしい。

そして、断ったり抵抗すると……


村の家や畑を荒らして帰って行く!!!


今の所は、怪我人は居ても死人は出ていない為。


村人は、渋々従っているみたいで……


そこに現れた俺たちに、助けを求めたとの事だ。


そして、オークの群れは村の近くに集落を作り。そこで、生活をしているらしい……


ラノス「オークの数は?」


村長「大体……20〜30くらいだと思います」


ラノス「・・・20〜30かぁ……結構、多いな……」


サリー「魔法をガンガン使えば、どうにかならないかなぁ!?

ポーションも、あるし!」


確かに、それなら何とかなる気がするが……


ポーションは、高い!!!


それを考えると…………


ラノス「・・・厳しい事を言うが、タダでは引き受けられない!!!」


そう言うと、サリーが怒った!!!


サリー「困ってる人が居るのよ!!!」


村長「いえ!!! それは、勿論です!!!

お礼は、払います!!!

30000ポイントで、どうでしょうか?」


ラノス「30000ポイントか……」


マナポーションを10個! 使ってもお釣りが来る!


しかも、討伐ポイントもつく為! 悪い話では、ない…………


サリー「ラノス!!!」


ラノス「分かってるよ!」


もう少し、報酬を引き上げようと思ったが……

サリーが、それを許さなかった。


ラノス「村長! その依頼! 

俺達が、引き受けた!!!」


村長「ありがとうございます!!!

今日は、お礼に

お二人の為にホーンラビットのシチューを用意いたします!!!」


ラノス「それは、嬉しい!!!」


サリーは、何やら複雑そうだった。


そして、俺達は明日の戦いの為にオークの集落を見に行った。


ラノス「・・・サリー……見つからない様に気をつけて!」


サリー「・・・分かってるわ!!!」


そして、オークの集落は岩石地帯の一段窪んだ崖の下に棲み家を作っていた。


俺たちは、岩に隠れながら崖の下を覗くと……


20体くらいのオークの姿が、確認できた。


確かに、これなら居ても30体くらいだろう。


しかし、30体のオークを一撃で一掃する事は不可能。


俺の雷魔法は、範囲攻撃だが……


オークは、体もデカいため一回の攻撃で3体に当てるのが限度!


しかも、殺す事は出来ない。


足止めが、関の山だ!!!


何発も当てれば、倒す事は出来るが……


その間に、他のオークに囲まれでもしたら

一貫の終わりだ!


あとは、取りこぼしたオークをサリーの魔法で、近づけない様に攻撃するか……


サリーは、あまり魔力量が多くは無い。


マナポーションは、全部で4つ。


なら、サリーには……弓矢で攻撃をしてもらうのが1番だろう。


魔力を込めた弓矢なら魔力消費を抑えられる。


サリーには、マナポーション1つ で、何とかしてもらう。


そして、俺が雷魔法を残りのマナポーション3つを使って撃ちまくる!!!


一回に当てられる数は、良くて3体。


30体に1発ずつ当てるのにも、10発!


倒すには、最低でも3発は当てるしか無いと計算すると90発!!!


俺は、90発もの魔法を果たして打てるのだろうか!?


すると……サリーが!


サリー「なら、オークが登ってくる道を全て凍らせてしまえば、良いんじゃない?」


ラノス「・・・確かに! それなら登って来れないオーク達を俺の魔法とサリーの弓矢で、タコ殴りに出来る!!!」


そして、作戦が決まったので村に戻り!


村長の家で、細かい作戦を立てて行く。


崖の下から登って来られる道は、3つ!


バレない様に、その道を明け方、凍らせる事にした。


そして、村長に夕方には食事を用意してもらい。


まだ日が落ちる前に、眠りについた。



深夜! 俺達は、目を覚ますと……


準備を整えて! オークの集落へと向かった。


外は、まだ真っ暗で! 月明かりを頼りに進むほかなかった。


そして、夜の闇のように


静かに……準備を行った。


辺りが、青白くなって来た頃。


オークの集落は、氷の坂で閉ざされた!!!


それから俺は、雷魔法の効果を上げるため。


集落全体を水浸しにした。


ラノス「レイン!!!」


シトシトと降り続く雨!!!


オーク達は、気付くはずがない。


そして、全ての準備が整うと……


俺は、1つマナポーションを飲み干した!


ラノス「・・・サンダーボルト!!!」


ピシッャーーン!!!


雷がオークの家を直撃する!!!


ブビィぃーーー!!!

ピギィーーー!!!


などのオークの叫び声が、響き渡る!!!


ラノス「サンダーボルト、サンダーボルト!

サンダー……ボルト!!!」


騒ぎを聞きつけて、被害の無いオーク達も外へ出て来た!!!


ラノス「サリー!!!」


サリー「分かってる!!!」


サリーは、弓矢を構えるとオークを撃ち抜いた!


1本でも死なないオークも何本も刺さると動きを止めた!!!


そして、氷の坂を登って来ようとするオークには……


サリー「ウィンドアロー!!!」


高速の矢をお見舞いする。


一撃で、オークに風穴を開ける威力を持っていた。


そして、崖を登って来ようとするオークは


俺が、相手をする!!!


村人に借りた弓矢を使い。


構えて打ち込むが…………


初めての為。全然! 当たらない……


これを初めから使えたサリーは、才能があると思った。


そんなでも、何本も打っていると……

たまに……当たる!


ラノス「よっしゃー!!! 当たった!」


しかし、オークも我慢して登ってくる!!!


俺は……


ラノス「サンダーボルト!!!」


オークも魔法は、耐えられない。


そして、魔法のダメージと高い所からの落下ダメージで……


オークは、ちゃんと死んでくれる。


それから数時間オークをタコ殴りにした後……


俺とサリーは、ほとんどの魔力を使い果たした頃。


30体居たオークが、全て生き絶えた。


確認の為、下に降りる前に最後の一本のマナポーションを2人で、分けて飲んだ!


これで、後少し魔法が使える。


いざって時にも備えた! 

俺達に、油断は無い!!!


そして、氷の坂を滑り降りると…………


死んでいるオークを見て回った。


ラノス「とりあえず、全て死んでいる様だな!」


サリー「そうみたいね……

少し疲れたわ! 早く休みたい!!!」


確かに、いくらマナポーションを飲んだと言っても魔力を これ程! 使い続けた事など

今まで、一度もなかった為。

俺も相当疲れた!!!


ラノス「帰って休もう……」


そして、俺達が帰ろうとすると……


サリー「ラノス上を見て!!!」


その言葉で、俺は上を見上げると……


ラノス「な……何だ!? あれは…………」


今まで、俺達が居た崖の上にオークの大群が現れ! 俺達を囲んでいた。


ラノス「まずい……サリー!!! 道の氷を早く溶かして!!!」


サリー「分かった! ファイヤーボルト!」



マズイ……まずい、まずい、まずい…………


さっきより多いオークの群! 約40体に囲まれた!!!


俺達の魔力は、底をつきかけてると言うのに………


何か策は、活路はないか…………


サリー「これから、どうする!!?」


ラノス「とりあえず! 囲まれたら終わりだ!!! 

この道の先のオーク達に、残りの魔力を全部ぶつけて、押し通る!!!」


サリー「分かった。」


そして、オーク達に向かって走り出す!


オークも俺達を通すまいと、向かってくる!


ラノス「サンダーボルト!!!」


サリー「ファイヤーボール!!!」


先頭のオーク達は、倒れたが……


次のオークが、死んだオークを乗り越えて!

進んでくる……


ラノス「サンダーボルト! サンダーボルト……」


サリー「ウインドカッター!!!」


ラノス「もう少しだ! サリー!

サンダーボルト!!!」


サリー「ええ! ファイヤーボール!!!」


サリーのファイヤーボールで、邪魔なオークを吹き飛ばす!


サリー「ファイヤーボール……あれ!?

魔力切れ! みたい!!!」


ラノス「後は、俺に任せて! サンダーボルト!!!」


サリー「私も行くわ!!!」


そう言うとサリーは、剣を構え! オークに突っ込んで行った!!!


俺のサンダーボルトで、動きを止め!


サリーは、オークを斬りまくる!!!


飛んだり跳ねたりしながらオークを次々と倒して行くサリー……


ラノス「サリー凄い! これなら行ける!!!」


サリー「私! 今、とっても調子が良いみたい!!!」


俺は、思った。サリーは! もっと、もっと強くなる!!!


俺は、それについていけるのだろうか……



そして、最後のオークを俺のサンダーボルトで動きを止め!


抜けられる! と思った。


その時!


後ろから飛んできたオークが、直撃してサリーは崖の下に転がって行った……


ラノス「サリー!!!」


俺は、初め……何が起こったか分からなかったが…………


後ろを振り向くと、ひときわ大きな個体のオークが、仲間のオークを投げて来たみたいだった……


俺は……


ラノス「油断した!!!」


目の前のオークに、集中する余り周りが見えていなかった。


と言うか、そんな事をするなど


考えもしなかったのだ……


俺は、すぐさま崖を下り! サリーの元へ向かう……


サリー「……ぅゔ…………」


サリーは、苦しそうにしていたが……死んではいなかった。


俺は、サリーにポーションを飲ませると……


ラノス「大丈夫……?」


サリー「……ごめん……油断した」


そんな事は、無い! サリーは前線で戦っていたのだ。


周りを見て、対応しなきゃいけないのは俺の方だ…………


とりあえず、サリーを回復させたが……


俺達は、オークに囲まれていた。


魔力も尽きた今! これから、どうする……


サリー「足掻けるだけ足掻いてみよう……」


ラノス「・・・」


そして、俺達は剣を構えるとオークと向き合う……


オークの肉の壁が、迫ってくる中を


俺とサリーは、斬り伏せていく!


どのぐらい戦ったのだろうか……


数分……数十分…………


そして、俺は後ろからオークに頭を殴られると! 地面に倒れた……


頭から大量の汗の様に、流れてくる血液を感じる……


そして、霞行く意識の中…………


サリー「ぎゃあぁぁぁあーーーー!!!」


サリーの叫び声が、聞こえてくる…………


頭を少し上げると……


サリーが、オークに捕まり肩の辺りを食いちぎられていた。


俺は……「……たすけないと…………」


そんな事は、関係なしに……

他のオークも集まりサリーは、手足を引き千切られ! 大量の血が溢れ出す……


そして、俺は……その光景を見ると!


怖くて仕方なくなってしまった。


自分も……

ああ、なると思うと怖くて立ち上がれない…………


俺は、下を向いた…………


少しすると、サリーの声が聞こえなくなった。


そして、俺はオークに捕まり……


意識を失う。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る