第4話 冒険者
どうやらこの世界では元いた世界の何人がこっちに来ようと、こっちの文字が読めるようになるし喋れるようにもなる。つまり僕は日本語を喋っていない
「君、行く当て無いよね?それなら一緒にここで働かないか?」
「せっかくのお誘い有難いんですが、僕はこの国でやりたいことがあるのでお断りさせていただきます」
「えっ断るの?せっかく向こうからのお誘いだったのに?」
テイシャは僕の答えに当然の反応をする。
「そうか、同じ世界の人と一緒の仕事をできたらなと思ったんだけど。気が向いたらいつでも来たらいいよ」
役所での手続きを終え、僕とテイシャは役所を後にする。
「どうして断ったの?他にやりたいことでも見つかったの?」
「まあね。ちなみに冒険者って兵士の仕事に比べたら簡単なの?」
「簡単だけど冒険者で食ってくのは厳しいと思う。割に合わない報酬で怪我をすることもあるし」
「そうなんだ、でもやってみようかな。まずは簡単な所から。それがダメだったら次は兵士かな」
「簡単っていうけど他の人達みたいに自分で仕事を作った方が無難な気もするけど」
「冒険者や兵士がダメだったらそうするよ。ちなみにどうやったら冒険者になれるの?」
「冒険者の仕事はこの国の騎士団の管轄だから騎士団に行って冒険者になるための手続きをするの。私に付いてきて」
テイシャと一緒に騎士団の建物に入り、冒険者になるためのの手続きをして支給された簡易な冒険者の装備をした。
「ここからは私の仕事じゃないからここでお別れだね」
「ここまで本当にいろいろありがとう。僕みたいな人を助けるのも兵士の仕事なの?」
「兵士の仕事じゃないよ。私が勝手にやってるだけだから。他の人たちは自分でこの国に来た感じだし。アオイは村で私に会えて運が良かったね」
「この恩はいつか絶対に返すから」
「冒険者の仕事で頑張るなら期待せずに待ってるよ」
僕はここまでお世話になったテイシャと別れ、冒険者として初めての仕事として受付で案内された場所に向かった。
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