※第10話


自分のモノをずっぽり飲み込んだ結合部を見てタカは感心していた。


「入るもんなんだな」


「タカ...、くるしぃ...」


「うん。まだ動かないから」


苦しげに顔を歪めるリーダーの頬を撫でる。

あれからタカの指でも時間をかけて孔を広げた。ある程度ほぐれたのを確認して、先端からゆっくりと唾液を足しながら挿入すれば、3分の2程を収めることが出来た。



呼吸が落ち着いたのを確認して少しずつ腰を動かす。快感より苦しさが優っているのか、リーダーは不安げに眉を垂らしていた。

その情けない顔に向かってタカは優しく微笑んだ。


「大丈夫、痛くしない」


そう言えばリーダーはコクリと頷いて、頭のすぐ横につかれたタカの腕に自分の手を添えた。

鼻先がくっつきそうな距離で、どちらからともなく自然とキスを交わしていた。

お遊び程度のキスは次第に舌を絡める激しいものとなり、その盛り上がりに比例するようにお互い半ば無意識的に腰を動かし、下半身の快楽を求めていった。


息も絶え絶えになりようやく顔を離した2人を繋ぐように伸びる唾液の線。ぬらぬらと濡れたリーダーの唇にもう一度軽いキスを落とす。


タカはリーダーの少し小さくなった局所に手を這わせ上下にシゴいた。それに合わせて腰も次第に大きく動かし、内壁をさまざまな角度から突いた。


結合部がかなり馴染んできた頃、タカはイチモツをギリギリまで出して一気に中へと突き挿れた。

その時、先端が内壁の一点を掠めた瞬間、リーダーは体を大きくビクつかせて声にならない声を上げた。



ここがリーダーの快感のポイントであると察したタカは、集中的にソコを攻めた。

また、シゴく手にもより一層速度と適度な力を持たせれば、リーダーは唾液が口から垂れることも気にせず体を弓形にして身悶えた。そして一段と高い苦しげな声と共に、自分の腹に精を吐いた。

きつく締めつけられたタカも思わず顔をこわばらせる。最後の追い込みとばかりに激しく腰を振り、直前で抜いてリーダーの腹に射精した。


リーダーのとろけたような顔と腹に出された2人分の精液を見て、タカは優しく微笑んだ。


「頑張ったな...」


リーダーの目にかかった前髪を直してしばし余韻に浸る。疲れ果ててしまったのか、瞼が閉じたり開いたりして眠たげだ。





「鷹取くん。これ、使いなさい」


「ありがとうございます」


女から渡されたタオルを受け取りリーダーの体を拭く。そう言えばいたんだ、と今になって気づく。女は本当に座っているだけで、指示を出したりもしなかった。と言うよりも存在感がなさすぎて今の今まで忘れていた。冷静に考えれば人前でよくセックスできたものだなと思う。


大判のタオルはリーダーの体をすっぽりと隠すことができた。


「私はもう行くけど、あなたたちは朝までここ使っていいわよ。代金はもう支払ってるわ」


荷物を持って出て行こうとする女。

タカは足元のおぼつかないリーダーを制止し、衣服を簡単に纏い女の後を追いかけた。

しかしそんなことをしても責任感の強いリーダーが大人しく待っているわけもなく、結局2人で玄関まで来たわけだが、


「あなたたちその格好でアタシを見送るつもり?」


とてつもない色気を放つ男が2人。一人は衣服を乱し、もう一方はタオルを巻いただけの姿。もし誰かに見られたら怪しまれることは間違いない。大人しく一歩下がった。


そして女は去り際に、「今新しいバラエティ番組を企画してるの。もし通ったらあなたたちを起用するわね」と言い残して出て行った。


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