別世界への旅路
世界が変わる日
僕は、恐る恐る目を開ける。
理一:「空が潤んでるみたいだ」
僕は、空に向かって右手をかざした。
蒼:「まーた、ここにいたの?」
理一:「あ、あお?!」
蒼は、僕の顔を覗き込んで右手を握りしめてくる。
蒼:「あお?誰、それ?」
そう言って、蒼は僕を起こした。
理一:「あおじゃないの?」
僕は、不思議な顔をして蒼を見つめた。
蒼:「そんな可愛い顔して知らない人の名前言わないの!
そう言って、蒼は僕をギュッーっと抱き締めてくれる。嘘!こんな事あるの?
蒼:「もうすぐ結婚するだろう?ちゃんと、そうって呼んでよ」
理一:「そう?」
知らない名前だ!でも、紛れもなくそこにいるのは、蒼だ!
蒼:「じゃあ、もう一度言います。
僕は、泣いてる。だって、
蒼:「理々花?泣いてる?」
理一:「凄く、嬉しい」
蒼:「OKって事?」
理一:「はい」
蒼:「やったー!って、二回目なのに、嬉しいよ」
蒼は、僕を抱き締めてくれる。目の前に広がるコスモス畑と染み渡る空の青!そして、愛してる蒼に抱き締められて…。僕は、幸せだった!
死んだのかな?もしかして、死んでるのかな?
それでもいい!蒼に抱き締められて、結婚出来るなら…。死んでたとしてもいい!
蒼:「理々花、帰ろう」
蒼は、僕から離れて立ち上がると手を引いて起こしてくれる。
理一:「綺麗」
蒼:「毎年、俺達青年組が植えるんだよ!って、理々花と出会ったのもコスモスを植える日だったよな!説明しなくても、覚えてるよな」
蒼は、照れ臭そうに頭を掻いてる。
理一:「それでも、聞かせて」
僕の言葉に、蒼は僕の腰に左手を当てて引き寄せる。こんな事は、なかった。いつも、手は触れるか触れないかですれ違っていた。肩がぶつかれば、ごめんねって謝るだけだったし…。たまに、肩に手を置いてくれる時はあったけど…。そんな時は、決まって好きな人の話をされた。
蒼:「そうだなー。たまには、俺目線からでもいいよなー」
そう言って、蒼は右の手で僕の左手を握りしめる。
蒼:「最近は、こんな技術が生まれただろ?」
そう言って、蒼は僕の左手を蒼のおでこに当てる。
蒼:「何だったけ?あー、そうそう」
そう言うと蒼は、深呼吸をする。
蒼:「フルートュラスだっけ?」
そう言った瞬間だった。
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