第12話


「今度の金曜日イベントがあるんだ」


月島さんが泣いているあたしに言ってきた。

イベント?


「俺もそろそろギャンブルを卒業しようかなと思っていろんなことに挑戦してたんだ。そしたら新しい趣味?見つけてさ!よかったら一緒に」



約束の金曜日になった。

朝早くから月島さんが車に迎えに来てくれた。


「え?誰ですか?」


車で迎えに来てくれた人はあたしの知ってる月島さんじゃない。

おじさんみたいな格好をして牛乳ビンみたいなメガネを付けている。


「お待たせ!行こう」


「その格好はなんですか?ってかどこ行くんですか?」


聞きたいことは山ほどあったが月島さんは何も答えずニコニコしながら着いてからのお楽しみと言う。


ここは?来たことないけれど知ってる。

ここはコミックマーケットだ。


「今日ここで推しの撮影するんだ」


そう言い長い列の待機列に並んだ。

中に入るとコスプレをしている人がたくさんいた。


「あの子ですよ」


あたしは言われた通りのところを見ると一人の女の子がいろんな人に撮影されていた。

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