第11話


月島さんはあたしが終わるまで待っててくれたのだ。


「ご飯食べに行こう」


月島さんに言われ待ち合わせの個室のあるご飯屋さんへ向かった。


「さっきはあんなこと言ってごめんね」


注文を終えて第一声に言われた。


「あたしは諭吉を愛してないんですかね?大好きなのに!大好きなはずなのに」


涙が出てしまった。

自分でしたこと。

なのにサンドに入れるたびに命削られる思いをした。

あのドキドキ感が好きだった。

当たったときに何倍も嬉しくなるから。

あのハラハラ感が好きだった。

脳みそが溶けそうなるから。


「諭吉を愛していなかったのはあたしの方だった」


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