第10話


勝ったり負けたりを繰り返しでもどうしても負け額のが膨らんで言ってとうとう貯金も底を付こうとしてた。


「辞めたいのに辞められない」


また今日もひとりスロットを打ってると後ろから肩を叩かれた。


「ちょっといい?」


月島さんだった。


「なんですか?月島さん!どこへ」


手を引かれながら外に出た。


「涼宮さんさ、破滅するよ?」


あたしは手を振りほどいて顔をそらした。


「関係ないでしょ」


きっと今日も負ける。

もう取り戻すことなって不可能まで来てた。

でも諭吉を少しでも取り戻したい。

そんなことを思ってると


「涼宮さんは諭吉を愛していないよ!だからそんな簡単に捨てられるんだ」


「そんなことない。あたしは諭吉を愛している!諭吉のがあたしを愛してない!だから戻ってこないんだよ」


あたしの叫び声に周りにいた人が注目した。


「とりあえずここだとあれだから車で待ってるし今残ってる分清算してきな」


あたしはそんなの嫌と言いながら店に戻った。

結局あの時辞めておけば負け額はそこまで膨らまなかったが今日も大負けした。

とぼとぼと自分の車に向かうと月島さんが降りてきた。


「どうして...」



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