第471話 まだまだ伸びるよ

空き家が多い、そんな田舎。


庭や玄関先がジャングル化しているおうちばかり。


そうなると、道路にも元気に張りだしてきて、車と車で行き違いがしづらいのだ。

ただ「雑草」というだけでなく、途中から枝が硬く強いものになってしまって、変に寄ると車のボディに傷をつけるようになる。


この雑草。アメリカセンダングサという種が非常に厄介な植物で、種が出来る前に抜くか刈り込んでおかないと、手が付けられなくなる。

種はだいたいの洋服の繊維に刺さる。取り除きにくい。

枝は木のように固い。抜けないほど根を張り、茎も固くなっていて折れない。


今日、夫が私に買ってくれた電動バサミで切りに出かけた。

我が家の前の草もそれでバチンバチン切り、空き家の前のアメリカセンダングサも3分の1くらい切ってきた。


空き家の持ち主が来て、切ればいい話なのだが、来ないしやらないので、以前は自治会の役員の人が無償でやっていた。見かけたら私も手伝っていた。

今は高齢化し過ぎて放置状態。そこを通るものの一人として、ちょっとだけこの春から切っているが、他の人は見て見ぬふりっぽい。

そこを通る人で手分けして切ったら、楽に取り除けるとは思うのだが。


めちゃめちゃ繁殖力があるこの雑草。

かぶれたこともあるから、体調の悪い時は特に触れないように注意しているのだが、染色に使うといい色が出るらしい。


今日は30分ほど作業して、しっかり履いていたスカートに種が刺さった。

まだ種ができていないとふんで作業していたから、地味に凹んだ。

取り除く際にスカートがけば立って、種に少し繊維を持っていかれるからなあ。

つるっつるの洋服でも着ないといけないのだろうか。めんどうだなあ。


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