第192話 選挙カー
せっかく寝かしつけた子が選挙カーが通ったことで起きてしまって、お母さんであるタレントさんが腹を立てているという記事を読んだところだ。
これはあるある。
街なら駅や人の集まる場所付近で車を停めて、住宅街の滞在はそれほどではなかった気がするが、田舎だと住宅地の中をとんでもなくゆっくりしたスピードで走り、どこでも車を停めていいと思っているのか、地区から出る唯一の道にどかんと車を停めて延々と熱弁するから始末が悪い。
住宅地に向けて拡声器を向けているのだろう。支持もしていない政党の誰だかわからない人間が自分の名前を連呼。
あなたに清き一票は絶対に入れない。入れてやるものか。
そう決心するくらいに迷惑なのだ。特に赤ん坊がいる家では。
赤ん坊がいなくても、大きな音に敏感なメニエールが持病になった私にも。
夜勤で日中に睡眠時間を確保しないとならない人も困るだろう。
家に誰かいると悟られると連呼時間が延びる傾向にあるので、洗濯物を取り込もうと思っていても、選挙カーが滞在している間は気配を殺す。
「あー、奥さん!〇〇候補をよろしくお願いします。〇〇です。〇〇です!」と恥ずかしい目に遭わされるのも勘弁。
田舎だと、わざわざ街からこんなところまで車でやってきて熱心だわ、その人に票を入れましょうということになるんだろうか。
逆だと思うんだけどな。ただただうるさいだけだし、車で出かけようとしても邪魔なだけだし。遅いし、ずっと連呼していて耳がキンキンして頭痛に繋がるだけだから。
車とウグイス嬢でお金を使うのもどうなんだろう?
地球環境をあれこれ言う現代なんだから、やめてしまった方がいいのでは?
車を無駄に走らせるのも、騒音を出すのも。
自分の政策を言いたいのなら、各地で細々とそういう会を開けばいいのであって、いろいろな事情を抱えた人の中を荒らすようなことを許してはいけないはずだ。
選挙公報は読んでいる。
それ以上にアピールしたいのであれば、路上以外でお願いしたい。
昨年の奈良の西大寺での事件みたいなことも考えられるのだから、きちんと屋内で望んで話を聞きたい人だけに向けて語ってほしい。
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