第123話 山
うちから見える山の様子で、その日どうするか考える。
春先は山が霞んでいたら、PM2.5や花粉や黄砂が大量に飛んでいるので、洗濯物は外には出さない。
部屋の換気も最小限に。
夏はバリバリいわせながら黒い雲がかかってきたら、即全部の窓を閉めて、洗濯物を取り込む。
10分も経たないうちに雷を伴う豪雨になる。
冷たい風もそういう時は吹いている。
冬は山頂が白かったら、こちらも怪しくなってくる。
全体が白ければ、容赦なく我が家付近でも積もるし、山頂にとどまっていたのなら、その日の気温を確認する。低ければ積もるし、高ければセーフ。
一年通して天気が急変する時に、だいたいいつも厚い雲が鎮座する方向がある。
ちょうど風がそこに集中するのか、地理的な話なのか、何なのかはわからないが、見事な積乱雲がたくさん見えるのだ。
絶対にその下では雷雨になっていると思うのだが、距離感がわからなくて、場所を確定するためにいつかは雨雲レーダーで確認しなくては。
そして、地図で山や谷の形や風の方向などから、どうしてその場所になるのか考えてみたい。
そう思いながら、ずっとやれていないのは、積乱雲のいい写真を撮ろうとばかり思っていて、つい忘れているからだ。
かなとこ雲という形に成長しているものは、少しモンスターじみて怖いし、上部が成長しつつある積乱雲というのはもこもこしていてかわいい。
私のフォルダーにはそういった雲の写真がいくつも入っている。
山と雲という写真と、山と虹という写真が多い。
自分のブログやインスタやTwitterにそういった画像をあげたいという欲求もあるが、今は山の形でその山が特定できるようなので、家族だけのお楽しみにしておこうと思う。
私が見ている山々も、実は名前を知らない。
山にかざせば名前がわかるというスマホアプリがあるのがわかった。
田舎の低い山でも名前がわかるんだろうか。裏の山にも名前があるんだろうか。
興味津々である。
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