第119話 自転車
免許を取る前はちょこちょこと乗っていたが、車に乗るようになってしまえば、自転車に乗るのは、子どもたちだけになってしまっていた。
小学校は、徒歩通学。隣り合う地区では一部バス通学になっているらしいが、ぎりぎりうちの地区はバスに乗れなかった。それでも私が通っていた高校より小学校までは距離がある。この距離を歩くのかと思うと、可哀想になるくらい。
中学校は、自転車通学。これに合わせて、子どもに頑丈なメーカーの自転車を用意した。
大学進学で、一人はその自転車を持っていき、もう一人はバイク乗りなので置いていった。
今、その置いていった自転車にたまに、本当にたまに私が乗ってみるくらいである。
自転車を購入してからかなりの年数になるが、きちんとリコールも対処してもらえて、まだ乗ることができる。
当初は高い自転車だなあと思っていたが、ここまで安全に乗れているのだから逆に安いと思う。
自転車を持っていった子の方は、アパート付近に置いておいたらいつの間にかなくなってしまったそうだ。
盗難なのか、不法投棄と思われて処分されたのかわからない。
なくなったのに気が付いたのが卒業まであと少しという時期であったことから、次を買うこともなく諦めた。歩けということになった。
引っ越しの荷物で自転車というのは、かなり送料をとられる。
無理に買って次の居住地に持っていくよりも、次の場所で新しい物を買った方がお得じゃないかという節約という。
次の居住地に荷物を持っていく際に居住地付近の店舗で自転車を契約して、後日整備された自転車を子どもと一緒に引き取りに行ってきた。
坂が多く、バイクの方がいいんじゃない?と夫と私はぎりぎりまで説得を試みたが、二輪免許取得さえ嫌らしくて、
「自転車にしたい」と自転車も電動でない、自力で漕いでいく自転車にしたので、今現在大変そうだ。
絶対運動不足になるから、自転車くらい漕いで体を動かしたいと言ってはいたが、上り坂を電動自転車の友人にはついていけず、かなりバスに頼った生活をしている模様。
ジム通いするよりも、あの坂道を上り下りする方が運動になりそうだなと思う母である。
私なら問答無用でバイクに乗る。夫もそう言っている。もう一人の子も。
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