第116話 仕事がしたい

田舎に住んでいると、何をするにも車に乗らねばならず、大人の数以上に車を所有している家庭ばかりだ。


うちは農業などをやってはいないので、普通にいえば、大人の数2台は車が必要であるのだろうが、維持するほど裕福でもないからずっと1台のみである。


家族や親族を乗せる機会が多いからか、みんな大きな箱のような車(アルファードやエルグランド)を1台、それ以降は妻や子供たちの数の軽自動車ということになる。

敷地内にすべて駐車できるスペースがあるので問題はない。

農業などをやっている家が多くて、その他に軽トラックもかなりの家庭にある。


そういうことから、みんなで集まってどこかに行こうとなっても、学校で廃品回収しようとなっても、車両に困ることはないようだ。


我が家は自分の家の人間と荷物を乗せたら終了である。


子どもが小学校高学年になり、少し生活も落ち着いてきたので、私もそろそろ働いてもよいのではないかという話になり、夫が探してくれた。

どこに出るのも車なのに、どう考えているんだろうと思ったら、在宅の仕事であった。

街へ試験を受けに出ていき、合格後に研修も受けて、自宅で仕事を始めることになった。

あまり単価はよくないが、内職としては当時ではいい方だとは思う。


その仕事をこつこつと続けて、子どもも進学で家を離れて、更に脛を激しく齧られる状況になり、もうちょっと諭吉先生が必要かなと仕事を増やしたくなってきた。

今の仕事はここ数年、みるみる仕事量が減ってきていて、仕事しているといえないような状態になっていることも一つの原因。


「私が家で出来る仕事がないかなあ。」

「在宅でこんなのがあるよ。」


夫婦でブログや動画などを見ながら考えるのも、意外と楽しいものだ。


在宅でない仕事もハローワークのHPで検索してみたが、市内で出ている求人情報は、介護が多い。

腰痛持ちにはできないだろうし、出不精で愛想なしのオバサンでは利用者に申し訳ないからなあ。


やはり在宅の仕事を別に探そうと思う。

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