第74話 つかの間の街暮らし
夫の転勤で、ほんの2年ほど街に暮らすことになった。
私の故郷と似ている場所で、人口の割にはのどかないい所であった。
図書館は歩いてすぐ、買い物も大型店に歩いていける。
病院も個人病院と総合病院に歩いて行けて、幼稚園や学校もそうで。
引っ越ししてきた家庭を温かく迎え入れてくれる環境。
そう、これ、これなのだと嬉しかった。
早くみんなで仲良くなりましょうということで、早々に
我が子二人とも友達に家に招かれて、友達の数を増やしていった。
わからないこともこちらが訊く前に、教えてくれる方がたくさん。
ちょうどいい距離をとりながら、親子で仲良くなっていったのだ。
また転勤で田舎に戻ることになり、戻ってくると
「そういう転勤があるような家とは仲良くできないわ。
仲良くしたくもない。」と公言するような人がいる環境。
その発言もわざわざ教えに来る人がいたり。
そうだよねーと追随する人間たちとはそりゃ仲良くできるわけもないので
気持ちを切り替えた。
田舎であっても友達はできるのだ。
変な公言する人間などを除外していくと、自然ときちんとした人が残る。
その人たちと節度を持って常識的に付き合えばそれでいいのだ。
街に居る時よりは外に出て友達とランチしたりすることはなくなったが
今は今で楽しい。
たまに会って楽しく喋れる人がいるって素晴らしいと思っている。
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