第75話 ゴミが出しにくい

今は全国各地でゴミの分別が厳しくなって、どこも労力がいるように

なっていると思うが、もっと前から田舎では厳しかった。


燃えるゴミを燃やす焼却炉の能力が高ければ、燃えないゴミというものも

燃えるゴミとして出せるものが多くて、分別も少なくて済む。

逆に能力が低ければ、燃やせないゴミの種類が増えて、分別が大変になる。


この分別が厳しくなるタイミングで、市のゴミ袋(有料)に指定されている

ゴミだけを入れて収集場所に持っていったら、市の職員だかなにかわからないが

若い人にたいそう絡まれた。

間違いがないようにしなくちゃと、きちんと分別したので間違ってはいなかった。

最後に袋に入れたものに水滴がついていたことをがみがみ言われて

「次からは絶対収集しませんよ。こんな風に袋に入れるんだったら!」

「はい。気をつけます。すみません。」

…そこまで怒鳴らなくてもというくらい。市民を注意するノルマでもあるんだろうかと。


分別が間違っていれば、収集できない理由を書いたシールを貼られて

そのままゴミ袋が放置される。

それも市の広報で読んでいたので知っている。

水滴まで言われるなんて、雨の日は全部放置するんだろうか。

(それくらいの水滴だった)


なんか変な人に当たったなあと思いながら帰った。


こういう分別に関して市の職員が出てくるケースはまだ許せるが

断捨離してちょっと多めのゴミを出して、近所の方にその内容物からの

情報でいろいろ語られるのが苦手。


子どもの赤本や参考書など、小中学校の廃品回収に出しても噂話の元になるし、

車にみっちり詰め込んで、焼却炉のあるセンターに直接搬入した。

子どもと廃品回収のお手伝いを昔した時に、

「〇〇さんちの△くんの参考書だよ。へー、志望校ココだったんだ!」

みたいな会話を親子でしてるのを聞いていたから、その時から

絶対に廃品回収には出すまいと思っていたのだ。


まあ、もっと昔はね。大学の合格者名が地方版に載っていて、赤本以上に

直接的な情報が勝手に入手できたから、まだ今の方がマシなのかもしれない。

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