第65話 ありがとう図書館
大学を卒業するまで、ふらっと大きめの書店に入って、雑誌や書籍を眺め、
吟味するのが好きだった。
今は全国的に大型書店の数までもが減ってきているから、若い人たちは
目的の本を買うことはしても、それまで興味がなかったが目に留まって
ついつい買ってしまったというような本との出合いはなくなってきているんだろうなあ。
田舎で最初に困ったのは、本を読むことが好きな私が本を入手できなくなったこと。
今はAmazonで注文すればいいが、まだそんな時代ではなかった。
子どもが幼稚園に通うようになって、幼稚園から図書館までお散歩して
本を借りてくるのだったか、バスで行くのだったか、図書館の本が
幼稚園に来るのだったか忘れてしまったが、子どもの図書カードを作ってくださいと
各家庭にお願いがあった。
図書カードを図書館で作って、借りた本を持って帰れるようにななめがけの
布カバンを作る。
うちの子はその時には既に本が好きになっていたから、マチを大きくとった
カバンにした。たくさん入るように。
小学生になってからは、スイミングに送る前に図書館へ寄って
本を借りるようになった。
毎週たくさん借りる子どもたちだったので、司書さんも顔を覚えてくれた。
久しぶりに私一人で図書館に行くと、司書さんに声をかけられた。
私と子どもたちのことをまだ覚えてくれていたことに驚いた。
お陰様で我が子はどちらも本が好きな人になった。
たくさんの本に触れ、見守ってもらったなあと思う。
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