第29話 12階層攻略へ

 うまうまな猪鍋の夕飯を済ませた俺は、従魔達の配信のアーカイブを確認することにした。

 どうやらクッキーを作ったみたいだね。

 今回の見せ所は、みんなのエプロン姿だね。

 トワさんなんて、ナイトドレスにエプロンだからね。

 正面から見たら、裸エプロンも同然。

 ただただ横の防御力のなさが際立つね。


 材料を混ぜたり、キャッキャしながら型抜きしたりと、女の子の普通のクッキー作りなんだけど、何故かポイントが投げられていた。


 最後も定番のあーんで終わっていた。

 トワさんファンがポイント投げてくれてる感じだな。


 今回も健全配信だったね。安心健全。

  

 アーカイブを確認して俺は就寝した。



 次の日。

 今日はアンナに話をしに行って、ダンジョン攻略かな。


 話に行くだけなので、俺だけ異世界へ向かった。


 宿の部屋に出ると、まだアンナは眠っていた。


「アンナー、起きてー」


「う、うぅん……あ、しげおさま、おはよぅございますぅ」


 寝ぼけたままアンナが身体を起こす。

 形の良い2つの果実がポロん。

 寝る時は、着ない派なんだね。


 俺は、近くにあったローブをそっとかけてあげる。


「今日は、向こうでやることがあるから、自由に過ごしてね。銀貨20枚置いとくからさ」


「はぁい。ありがとございますぅ」


「うん、じゃあまたね」


 さっとダンジョン帰還。

 トワさんの近くに行く。


「トワさん、ちょっとハグさせてね」


「うふふ、いいわよぉ」


 ギュッとハグして光となって消えて、シュバッとスッキリ! リスポーーン!

 

「よし、じゃあ、俺は耐寒薬作るね!」


 昨日アンナが集めてくれた材料を使って、錬金術スキルを発動し、耐寒薬を作成した。

 耐寒薬は、小瓶に入っていて、赤い色をしている。

 飲んでみると、味はエナジードリンクだな。

 これなら、トワさんでも飲みやすいはず。


 その後も、耐寒薬をいくつか作成して、ダンジョン攻略の準備を開始した。


 雪原かぁ、せっちゃん埋まるかな?

 俺とトワさん、桜は、カンジキ? スノーシュー? を履けばある程度大丈夫だと思うけど。

 まぁ、様子見ながら慎重に行こう。


 俺は、トワさんと桜を呼んで、一緒に選んだ。

 靴の下に付けるタイプがあったので、俺とトワさんはそれにした。

 桜は、昔ながらのカンジキを選んだ。


 カンジキ・スノーシュー Dポイント 1,000

 

 トワさんに耐寒薬を飲んでもらい、ラズの見送りを受けてダンジョンへ。


「足下気をつけて慎重に進もう。せっちゃんゆっくりね。もし沈んだら怖いからね。あとトワさんは薬の効果切れたら言ってね」


 トワさんとせっちゃんが頷き、せっちゃんは一歩一歩確かめるように進み始めた。


 雪原は、なだらかに降っている。

 このまま、降っていけばボス扉があるのだろうか。

 ま、行ってみれば分かるか。


 気配察知には、特に反応はない。

 視界を遮る物は何もないため、遠くに動く何かが見えた。

 これは鷹の目の効果なのかもしれない。


「遠くに何かいるから、注意しておいて」


 その後もゆっくり進むが、せっちゃんが立ち止まり、タワーシールドを雪の上に置いた。


「せっちゃん? どうしたの?」


 せっちゃんは、盾の上に乗り滑り出した。


「えぇぇぇええ!? せっちゃん!? ええぇぇえええ」


 そのままドンドンスピードを上げて、遠くに見えていた何かにぶつかった。


「そんなこと出来るんだ……」


「私も驚いちゃったわぁ」


 俺達は、せっちゃんが滑った跡を辿り、せっちゃんのところまで進んだ。


 そこに落ちていた魔石と白い毛皮を鑑定するとスノーベアの魔石とスノーベアの毛皮と表示された。

 

 その後も、せっちゃんが滑った跡を辿り、3体のスノーベアを轢き殺しているのを見ながら進むと、ゴールのようにボス扉が見えてきた。


 ボス扉を開き中を確認すると、雪の上に、翼竜が眠っていた。

 鑑定すると、スノーワイバーンと表示された。


「あれは、飛ぶね。ま、トワさんが拘束している間に短期決戦で。いつも通りタワーシールドを刺して桜が支えて。俺は弓で狙う!」


 作戦を伝え、俺達は扉の中へ入った。


 せっちゃんがタワーシールドを雪に突き刺し、桜が支え、俺が弓を構え、トワさんが拘束魔法を発動する。


 スノーワイバーンは、拘束されたことで目を覚まし、こちらに顔を向けて咆哮をあげた。


 せっちゃんは、両手剣を右手に持ち、雪の中を進んでいく。

 スノーワイバーンまでの雪は、せっちゃんの膝くらいまであるようで、なかなかスピードが上がらない。


 俺は、スノーワイバーンの目を狙って矢を放つ。

 咆哮をあげ終わったスノーワイバーンの目に矢が突き刺さり、咆哮とは違った鳴き声が響き渡った。

 せっちゃんは、あともう少しでスノーワイバーンのもとに辿り着くが、それに気づいたスノーワイバーンは、せっちゃんに向けてブレスを放った。

 そのブレスは、青白いブレスで、ブレスを浴びたせっちゃんが氷ってしまった。


「うぇ!? せっちゃぁあああああん!!」


 跳ね上がった心臓を落ち着けるでもなく、俺は弓を蒼く輝かせ、矢をドンドン放っていく。


 矢は、翼や首に刺さり、スノーワイバーンの悲痛な鳴き声を響かせた。

 

 再度せっちゃんを確認すると、氷の中が蒼く輝いていた。

 すると、氷がヒビ割れ砕け散った。


「せっちゃん信じてたぜぇ! ぶった斬ったれぇええ!」


 せんちゃんは、そのまま、全身と大剣を蒼く輝かせ、スノーワイバーンに接近し、頭を斬り落とした。


「よしッ! ナイスせっちゃん!!」


 テンションが上がったまま、トワさんを抱きしめようとして、直前で思い直し、桜を抱きしめた。


 冷たぁい。


 その後は、みんなでせっちゃんのもとに行き、労い、ドロップを確認した。

 ドロップは、魔石とスノーワイバーンの翼膜だった。


 俺達は次の階層へ向かった。

 次の階層は、また洞窟ダンジョンだった。


 俺達は部屋に戻り、いつも通りのお迎えうけ、それぞれゆっくり過ごし、就寝した。




——————————————

現在の主人公装備一覧


初心者の剣

初心者の木の盾

ウエットスーツ一式


ミスリルの短剣

ミスリルの剣

ミスリルのカイトシールド

ミスリルコンポジットボウ

ミスリルハーフプレートメイル

ミスリルアームガード

ミスリルグリーブ

ウルフマント

リザードマンの皮手袋

スノーシュー

—————————————

スキル一覧


テイム

体術

短剣術

長剣術 

盾術 

弓術

魔力

魔力操作  

魔力向上 

上級回復魔法

(回復魔法には、解毒などの魔法も含む)

生活魔法

補助魔法

腕力上昇 

脚力上昇 

体力向上 

回避補正

鷹の目

鑑定

錬金術

収納

矢弾作成

水中行動

気配察知

異世界言語

冷寒耐性

熱暑耐性

ダンジョン帰還

————————————

持ち物一覧


若返りの薬 1本

チェーンソー

ミスリルの両手剣

ミスリルの槍

ミスリルタワーシールド

ミスリルの腕輪

ガーネットとミスリルのネックレス

隠者のローブ

ツルハシ 3本

—————————————

設備一覧

内装 ロッジ風

初心者物干しセット

鍛治設備一式

小さな個室

トイレ

脱衣所付き風呂場(洗濯機、洗面台は脱衣所)

冷蔵庫

キッチン設備一式

大きな座卓一式

配信用カメラ

——————————————

従魔一覧


ヴァルキリー風ゴーレム(せっちゃん)

ロリドワーフ(ラズ)ラズベリーショート

セクシーリリス(トワさん)ゆるふわロングダークレッド

(拘束魔法)

土下座スケルトン(桜)浴衣(桜柄)

(異空間収納、料理)

アンナ 赤髪ロング (異世界奴隷)


——————————————-

Dポイント配信にて +5,000

スノーベア 4体 Dポイント +400

スノーワイバーン 1体 Dポイント +800

魔石 Dポイント +800 (ベアの魔石はせっちゃんと桜)

スノーシュー、アイス等 Dポイント 1,500


残 Dポイント 45,195

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る