第10回『つなぐ』:赤い糸<タブレットマギウス>
彼女に振られた自棄酒中に流れてきた法面崩落のニュースの二次被災者の中の見覚えのある名前が大昔に結婚の約束をした可愛い子本人のものと判明してなんのフラグかと思ったけれど、遊んだタブレットが発掘されてSIMも電子魔術書も無事で魔術が正常に発動したから慌ててオレは連絡を取った。
MANA製の赤い糸筋を目印に土が掘られて数十分後、出てきた小指の本体に未だ脈があることが確認されると運命を思ったことは否定しない。
それからたったの丸一日。幼少時にオレと赤い糸で小指をつないだあの子は育ち切った見事な胸筋に押しつけるように今オレを抱きしめている。
悪夢か瑞夢か。
お願いだから運命なんだとか呟いて頬を赤らめないでくれ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます