第六話「対決、ジルバーン」
Side シェリル・ジーニアス
=防衛戦隊基地、極秘地下施設、ジルバーン格納庫=
シェリルが入って二対五になったが戦局は変わらず。
ジルバーンに押される達也。
それでもまだ倒されずにいる。
その事がシェリルにとって不思議でならなかった。
(どう言うこと? 模擬戦の時とは違う――ジルバーン五体相手にここまで奮戦するなんて)
ジルバーンは自分で言った通り最高傑作である。
あのジェノサイザーすら倒せる戦士を目指した最強の戦士だ。
だがらこそ今の奇跡のような状況が信じられなかった。
(これがジェノサイザーすら退けた戦士の本気だとでも言うの!? 単独での戦闘能力なら明らかにジルバーンを超えている!?)
ダメージを負いながらもジルバーン五体相手に戦う達也の姿。
それがとんでもなく素晴らしく感じた。
『ちょっと大丈夫? ボケっとしてるけど?』
『あ、ごめんなさい――』
ジルバーンに攻撃から庇われるシェリル。
ちょっと声色が熱っぽくなっていた。
『?』
(どうしちゃったの私――別に楠木のファンってワケでもないのに)
達也は本来なら商売敵の筈なのだ。
それなのにどうしてしまったのだとシェリルは思う。
☆
Side 楠木 達也
シェリルの様子は変だが状況が状況である。
無理もないかと思った。
『『達也!!』』
そして桃井 薫と新宮寺 芳香の二人がやってきた。
『他の皆は?』
他のメンバーについて尋ねる達也。
『避難誘導に当たっているわ!!』
と芳香が言って、続けて『それにしても大変な事になってるようね――』と返した。
『まさかジルバーンが暴走するなんて』
とは薫の弁だ。
『原因はともかく、こうなった以上はこいつらを倒すのが先だ!』
そう言って達也はサイバーウイングを身に纏う。
ある程度スペースが確保されているとはいえ、飛行能力、高軌道能力を与えるサイバーウイングを屋内で身に纏うのは自殺行為に見えたが。
『うぉおおおおおおお!!』
構わず急加速。
ジルバーンは回避するが――
『もらった!!』
『ッ!?』
サイバープロテクターを装備した両足で壁を踏み砕き、そのまま3角蹴りの要領でジルバーンの一体を踏み倒す。
そのままジルバーンでサーフボード、スケボーの要領で地面を滑り、ジルバーンの頭を壁に激突させる。
念入りに胴体へ強烈な一撃を決めてトドメを刺す。
『ようやく一体か……』
『なんてメチャクチャな戦い方なの――』
シェリルの言う通り確かにメチャクチャな戦い方だがこうでもしないと倒せないと達也は思った。
『これならどう!!』
芳香はサイバーランサーから氷の嵐、ブリザードミストで床ごとジルバーンの脚を氷漬けにしようとする。
しかしジルバーンは空中に逃れて――
『真っ向両断!!』
『ッ!?』
桃井 薫が大剣、サイバーセイバーの出力を最大にして胴体から横に両断した。
『うぉおおおおおお!!』
達也もジルバーンの一体目掛けてサイバープロテクターで殴り砕く。
これで4体のジルバーンが撃破され、残り一体。
『トドメは私が!!』
極太の、氷の霧が混じった鎌鼬の一線が放たれる。
それを防ぐジルバーン。
『ブリザードクラッシュ!!』
その隙を逃さずサイバーランサーを胴体に突き立てて氷のエネルギーを内部に流し込んで氷結、氷のオブジェに変えてジルバーンを破壊する。
ジルバーン計5体、破壊完了。
『成程、流石はジェノサイザーを破壊しただけの事はある――』
そして一体のロボットが現れる。
ジルバーンに似た銀色のロボット。
シェリルが言っていたコマンダータイプだろうか。
背後には無数のロボット軍団が姿を現していた。
超電特装ゴーサイバーⅡ MrR @mrr
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