第2話 煽り運転っ、ダメ〜っ⁉︎


 ようやくコンビニを脱出して、少し進んで赤信号で停止。


 ふう〜っ。


 深呼吸して、何気なく隣の車線の車を見たら、……んっ、何か私に言ってる。


 あぁーっ!


 さっきのコンビニの駐車場で隣に居たお兄さんだっ!


 何か、こっち見て、手をグーパーグーパーしながら口をパクパクっ……、



 ……怒って、る?



 えぇーっ、だってさっき、ハザードランプ点滅させて、『ゴメンねっ』って合図出したでしょー?


 ダメなの、それじゃ?

 何をするのが、正解なのよ、もぅーっ!


 あっ、信号が青だっ!


 もう、怖いから逃げちゃえっ!

 行けーっ! ハロハロっ、

 営業車なんて、ぶっちぎれーっ!


 

 ♪♪



 いやーっ、追いかけてくるっ?


 しかも、パッシングされてるしぃーっ。

 そんなに怒ってるのぉ〜?


 そんなちっちゃい男、きっと〇〇もちっちゃいぶぅーっだっ! べーっ!


 初心者マークの女のコに、

 『煽り運転』だなんで……。


 うえ〜ん。

 怖いよ〜っ!!

 また、信号っ! 赤だぁ〜っ!


 停まってビクビク、ドライブレコーダーは、オッケーだよね?


 マっ? 営業車のお兄さん、車から降りて来たぁ〜???


 お巡りさん、呼ぼっ!

 スマホ、スマホっ……、


 そんな中、ドアの扉を軽く叩かれ……、


 いや〜ん、パパぁっ!

 手が震えてスマホ落としちゃったぁ〜っ⁉︎


 ……こんな時は、窓開けちゃダメって、テレビでやってたわよね?


 首をブンブン振って、必死に『窓開けません』アピール。


 ……すると今度はお兄さん、ハロハロの前に立って、またしても『グーパーグーパー』


 ……新しい踊り? ソレ流行ってるの?



 ……、



 あぁっっっっ!!



 お兄さんは、大きな口を開けて口パクで、


 『ハ、ザ、ア、ド』『ハ、ザ、ア、ド』


 

 ……私、コンビニからずぅーっと、ハザードランプ点滅させながら走ってたのね。


 ……恐る恐る窓を開けたら、


 「やっとわかったかーっ? 初心者マークつけてたから、気付いてないと思ってさーっ! 気をつけなよーっ!」


 ……ハロハロをコツンと叩いて、自分の車に走って行った。

 

 信号が青になり、私は、ちょっと進んで路肩に停めて、大きく息を吐いた。


 「ふう〜ぅ」


 営業車のお兄さんは、プッ、プッって、

クラクションを鳴らして、手を振って行ってしまった。


 

 『煽り運転』じゃ、なかったんだー。



 ……よくよく考えたら、最初の信号でも、わざわざ隣の車線に移ってまでして、教えてくれてたのね。


 何より、……車間距離も全然詰められて無かったわ。


 もう〜っ! 全部、私の早とちりじゃないのっ!


 ふぇ〜ん (半分実話)



 ♪♪ 全国のドライバーの皆様、煽り運転は絶対ダメっ、ですっ! ♪♪


 ボク、ハロハロっ!

 ……お腹すいたハロ(チラッ)♪

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る