管理人の思い、私の思い
「それってどうゆうことですか?」私は訳が解らずそう尋ねた。管理人は重苦しい口調のまま「あなたが記憶を失わなかった場合、あなたの世界にこの世界の存在が知られる可能性が発生するということよ。あなたのことは信用してるわ、でも、あなたからこの世界のことを聞いたりしてこの世界のことを知った人がどうゆう行動をとるかは解らない。だから、もしここから帰って記憶をなくさなかった場合、絶対他の人にこの世界のことを知らせないでほしいの。あなたの元居た世界ではインターネットの普及で、ちょっとしたことが全世界に広がる可能性がある。それを私は危惧しているのよ」と管理人は話した。
「この世界のことって・・・・。人に話したり、インターネットに投稿しないようにと言うことですか?」私はそう聞いた。管理人さんは黙って頷いた。
「ここで過ごした記憶が消えることは悲しいですが、それが回避できるかもしれないんですよね?それはとても嬉しいことです!解りました。もし元の世界に帰ってここの記憶が残ったら、だれにも話しません。私の胸にしまっておきます。お約束します。だってこんなに良くしてくださった方々を裏切るわけにはいきませんから」と、私は明るく答えた。
管理人さんは安心したように私に笑顔を向けながら「ありがとう」と言った。
小鳥さんもチチチと嬉しそうに鳴き、私はお茶を飲みながら管理人さんとお喋りを続けた。
どれくらい時間がたっただろう、時間の感覚が無くなり、少しづつ意識が遠くなって目の前が暗くなっていく、管理人さんの「さよなら」と言う言葉か聞こえた気がしたが、そのまま私は意識を失ってしまった。
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