私が帰れると、代理人が断言するのは・・・。

紳士は「おや、お茶がなくなったね」と言ってポットでお茶を出し自分と私のティーカップについでくれた。

「自分はどうなんだろうって顔してますね、大丈夫あなたは帰れますよ」と紳士は言った。「どうしてですか?何を根拠に!」私はまだ安心できず少し強い口調になってしまった。

紳士は怒るでもなく「昨日海に出かけたでしょう。それにありがとうが自然に出ている。最初はともかく少しづつできることは自分でやってるでしょう。だからあなたは大丈夫帰る時が来たら帰れますよ」紳士は柔らかな口調で言った。

「あの、私が何をして、どう暮らしているか知ってらっしゃるんですか?」私は紳士に尋ねた。

「ええ、この世界に来た人が何をしているかは大体把握しています。それに小鳥が報告に来ますからね」と紳士が言うとチチチと小鳥が鳴いた。「昨日は小鳥にも大変よくしてくれたようで。ありがとうございます」と紳士は言った。

「小鳥さん浜辺まで案内してくれたんです。当然のことをしたまでです」と私は答えた。

「そうですね、そう言えるあなただから大丈夫なんですよ。うん?どうした」小鳥が紳士に話しかけているようだった。「私の独断ではできないな、管理人に直接言っておいで帰るまで待つから」と紳士が答えると小鳥は飛び去って行った。

「小鳥さんなんて?」と私が言うと「帰ってから話しますよ、それまでお茶を飲んで待ってましょう」と紳士は言った。

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