四日目の朝

「眩しい、朝ね起きないと・・・。あ!昨日の本!!」私は起き上がって机の方に目を向けると本があるのが見えた。「消えてなかったのね・・・」私はそう呟きベットを降りて机の方へ行き本を手に取った。パラパラめくるとやはり最後に『この世界から帰れない人がいます』と書いてあった。「私じゃどうしようもない。管理人さんにきいたほうがいいわね、それにしても、元の世界に帰りたいと思っていたなんて気づかなかった。この本が現れたのってそれもあるの?」

ベットの隅に置いていた部屋着に着替え、寝巻をたたみ、ベットメーキングをした。そして本と貝を持って一階に降りた。

顔を洗って朝食を済ませ、私は本を持って叫んだ。「管理人さん、この本について会って話がしたいんです!尋ねたいことがあります!!」しばらく待ったが何も起きない。

「ダメか~」私は落胆してテーブルの椅子に座り込んだ。

テーブルの上の貝に目が留まった。「身につけておきたいな、ネックレスにできないかな?」私は貝を持ち上げ巻貝なので、「細い方に小さい穴を通して!」と言うと穴が開いた。「穴に輪っかをつけて紐を通して!」そう言うと穴に小さな輪がついて皮ひもだろうか細い紐が通った。私は紐を手に取って大きめの輪に結びそして頭を通してみた。貝が胸元ぐらいのところになったので、「丁度いい長さね。奇麗にできた。手伝ってくれてありがとう。」と呟いた。

貝を手に取って見ていたら、ドアを「トントン」とノックする音が聞こえた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る