一人になって

テーブルを振り返るとマグカップが残っていた。片づけないとそう思った私は「マグカップを片付けて」と言った。するとマグカップはテーブルから消えた。

改めて家の中を見渡すと、あまり広くないけど、調度品が一応そろっている。

「今日どこで寝よう」そう思うと階段が出来たので上がってみることにした。

階段を上がると小さな部屋にベットが用意されていた。天窓から月の光が差し込んでいる。私は窓際に椅子を出して外を眺めた。

そういえば、明かりはどうなってるの?外は暗いけど部屋の中は見えないほどではないし。電灯がついているわけでもないのに。不思議ね。

試してみようかな。「暗くなれ!」すると部屋は真っ暗になった。「物が見えるくらい明るくなって!」と言うと元に戻った。

本当に言った通りになるのね。不思議だわ。と思いながら、私はしばらく外を見ていた。ここは静かで人の声も物音もしない。少し静かすぎるけど疲れた心にはそれが心地よかった。

しばらく外を眺めていたが、眠くなってきたので、「寝間着を着たい」と言って寝間着に着替え部屋を暗くしてベットに入った。しばらく寝付けなかったがそのうちにぐっすりと眠ってしまった。

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