第297話 真理子とあやめの訪問 新高輪フィルハーモニー
翌日午前中の便で羽田に着いた真理子とあやめはまっすぐ
二人は昼前にバレエ団に着いた。このところ何度も訪問している青山青葉バレエ団だ、ここに来るのもすっかり慣れてきた。美しい入り口の扉を開けて中に入ると、大教室で青山青葉バレエ学校の発表会のリハーサルが行われていた。
教室の入り口近くにいた大峰彩と川村彩が真理子とあやめに気が付いた。
「おはようございます。真理子先生」「あやめ先生。おはようございます」
二人の彩の声に、リハーサルをしていた生徒たちが振り向き一斉に真理子たちに挨拶した。
「真理子先生、あやめ先生、お久し振りです」
少し話をした後、佐由美が川村彩に
「彩、先生たちを案内して。真理子先生、あやめ先生、三階で
佐由美が真理子とあやめに微笑んで言う。
「ありがとう」
真理子たちは彩に案内され三階に向かう。
三階の応接室に通された。部屋に入ると青葉と徹が待っていた。
「急なこと続きで大変ね」
青葉が笑顔で話し掛ける。少し話をした後、昼から
昼から車で新高輪フィルハーモニー向かった。バレエ団のスタッフが車二台で真理子とあやめ、青葉と徹を送ってくれた。
青山青葉バレエ団からそれほど遠くない場所に新高輪フィルハーモニーの荘厳な雰囲気を漂わす建物があった。ここもまた、知らない人が見たら、この大きな建物はなんだろうと思う様な美しく大きな建物だった建物の壁に『新高輪フィルハーモニー』と美しい文字で書かれている。
この建物が、あの
◇◇◇◇◇◇
建物に入ると女性のスタッフが出てきてリハーサル室に案内された。
リハーサル室では
真理子とあやめは演奏のレベルより演奏している人数に驚いた。五十人以上……普段から公演や発表会で大人数の参加者を目の前にする。二人にはパッと見て
舞台に立つダンサーの人数より、舞台下のオーケストラピットに入る演奏者の方が多い……
しかも、こっちはプロの集団だ。
舞台に立つ小学生や中学生、大人クラスまで、今回の記念公演には長年やっている生徒も多いが、花村バレエの生徒はプロのダンサーではない。
ギャラのことよりも、この演奏に踊りの『質』が付いていけるのか……そんな思いが頭を巡った。
リハーサルが一段落し、恵那と久木田、有澤、青柳の四人が真理子たちのところにやって来た。
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