第271話 花村バレエを応援してくれる人たち
優一のすみれに関する話を聞いて、
一通りの話を聞いて、改めて、すみれが自分たちとは素質が違うバレリーナだと感じたが、やはり彼女自身の努力もすごかったのだろうと思った。
◇◇◇◇◇◇
別のテーブルでは
花村バレエの
名門バレエ団の衣装専門のスタッフがこれほど頻繁に来て、話ができることはないことだ。それも由香と
つまり、今回、ずっと、花村バレエの公演に関わってくれている
この公演では、そんな由香ともつながりができた。これから先、公演の後も、衣装の事で何かあったときは、由香にアドバイスをもらったり、あるいは衣装を作ってもらうこともできるのだろうか、園香はそんなことも思った。
◇◇◇◇◇◇
その時、カランという音とともに、店のドアが開いて、スーツ姿の優しそうな男性が店に入って来た。真由が男性を見て、
「パパ」と言って微笑んだ。
真由たち三姉妹のお父さんだ。この喫茶店エトワールにはよく来るようで、花村バレエの教室にも時々顔を見せる。
真由の近くにいた皆が会釈する。園香も面識があったので挨拶する。
「こんにちは、
「はい」
微笑みながら園香が返事をする。飾り気のない土佐弁で喋る真由のお父さんは、園香のことを
何しろ佐和、
少し難しいところもある人と聞いていたが、園香から見て、それほど変わった人という印象はなかった。
真由たちのお父さんは、
お父さんは真理子とあやめのところに行き、丁寧に挨拶する。真理子が一緒のテーブルに座っていた
「真由ちゃんのお父さんなんや」
と真美が園香に聞く。園香が頷く。
「そうなんや。真由ちゃん、お父さん好きなんやね」
と言って、真美が微笑む。
一通り挨拶した後、真由のお父さんはカウンター席でマスターと千春さんと話しながら食事を始めた。
真由が嬉しそうにテーブルに帰って来た。
真美が真由に微笑みながら、
「優しいお父さんやね」
と言うと、真由が嬉しそうに頷く。
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