第233話 九月の『くるみ割り人形』リハーサル
衣装付きリハーサルが始まる。シュタールバウムの屋敷に向かう家族たち、最初の家族に
唯は可愛らしい衣装を着ることができて嬉しくてたまらないようだ。その嬉しさがシュタールバウムの屋敷で催されるクリスマスパーティーに向かう嬉しさの表現と重なって自然な演技になっている。一緒に歩いて行く家族も、きらきらした唯の姿に自然に微笑ましさを
同じく真由の演技や表現も子どもらしい生き生きとした演技がとても自然だ。一緒に演じる家族も本当にクリスマスパーティーに招かれたことを楽しみにシュタールバウムの屋敷に向かう様子を表現する。
子どもたちが衣装を着ることで嬉しそうに演じたことが思わぬ相乗効果を生み、指導する
この場面は、特に注意や手直しする箇所もなく
「上手にできています。素晴らしい」
と褒めてくれた。
「キッズクラスのみんなの『空から降ってくる雪』『積もっている雪』を表現する演技も自然でよかったですよ」
と演技の出来を喜んでくれた。
場面の最後にドロッセルマイヤーに扮した優一が屋敷に入っていく。優一はドロッセルマイヤー役をするのは初めてだったが、
◇◇◇◇◇◇
シュタールバウムの屋敷・クリスマスパーティーの場
大広間での華やかなパーティー。キッズクラス、小学生から高校生、大人クラスのレッスン生が楽しそうに演技をする。この場面には、すみれや
シュタールバウム役の
クララ役の
周りで一緒に演じる唯や真由も自分たちが本当のクリスマスパーティーに参加しているかのように楽しそうにしている。それが自然な表現になってつながっている。
やがて『行進曲(マーチ)』で、招かれた子どもたちが一斉に元気よく踊り始める。キッズクラスから小学生、中学生、高校生と楽しそうに踊る。
小さな
ドロッセルマイヤーがクリスマスパーティーを進行し、場面は、ハレルキン、コロンビーヌ、ムーア人の三体の人形の踊りになる。衣装を着て稽古場に控えるハレルキンの
ピエロのようなハレルキン。フランス人形のようなコロンビーヌ。顔に黒いマスクを被り不気味な雰囲気を漂わすムーア人。
本当の舞台ならそれぞれの人形が大広間に運び込まれたところで、初めて三体の人形を見た子どもたちが大喜びするのだが、ここは稽古場なので既に衣装を着て人形たちに扮した三人の姿が見えている。
それでもキッズクラスの子どもたちから小学生、中学生、高校生の生徒たちまで、人形が運び込まれるところで、初めて見たかのように驚き、喜ぶ様子を上手に演じる。
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