一九九三年 九月
第15章 バレエ協会 講習会
第204話 九月になって バレエ協会講習会
そして、美織やすみれは稽古場に来て、いろいろな生徒たちの『くるみ割り人形』の振り付けを見てあげていた。
すみれは特にハレルキンとトレパックを踊る
美織は園香、クララ役の
中国の踊りを踊る
すみれ、美織、瑞希の三人はその他の生徒も含め、満遍なく見てあげているのだが、ハレルキン、コロンビーヌ、ムーア人の三人についてはストレッチ、筋力トレーニングなど基礎から徹底的に
優一は男性がサポートする金平糖と王子のグラン・パ・ド・ドゥや、あし笛の踊り、冬の松林の場の踊りなどを一緒に踊り見る。
そんな中で、真美はいろいろな踊りをサポートしながら、気が付くとほとんどすべての振りを踊れるようになっていた。
◇◇◇◇◇◇
すみれと美織、優一、瑞希の四人は、花村バレエの真理子やあやめたちバレエ教師と一緒にスタッフのミーティングに参加する。これにはアルバイトで手伝いをしている園香や真美、奈々も参加することがあった。とはいうものの、最近、奈々はあまり積極的ではなく、代わりに真美が参加し始めた。
これからのレッスンスケジュールやゲストダンサーのスケジュール、その他のイベントなどについて確認する。
まず、月の初めに予定されているのがバレエ協会の講習会。
九月の中旬にゲストダンサーがやって来る。ここでやって来るのは前回来ていたメンバーが予定されている。ダンサーと衣装の由香と
その後、市内と県内西部の町で行われる文化イベントに参加することも決まっていた。
これから十二月まで公演の練習以外に様々なイベントがある。
◇◇◇◇◇◇
そして、間もなくバレエ協会の講習会があった。松山の
花村バレエからも小学生や中学生の生徒がたくさん参加した。美織やすみれ、瑞希も会場を訪れ、各県のバレエ教室の先生方と挨拶を交わした。前以って、花村バレエに彼女たちが来たということは周知されていたが、実際に彼女たちが現れると皆一様に驚きを隠せないという感じだった。講習会に参加している小学生や中学生も美織や瑞希、すみれの登場に動揺しざわめいた。
そして、もう一つ周りを驚かせたのは
真理子やあやめ、真美自身も簡単に
園香も小学生の頃から何度も講習会に参加していたこともあって、他県のバレエ教室の先生方からもよく知られていた。
講習会の終わりには各県の先生方が十二月の花村真理子バレエ研究所の記念公演を楽しみにしていると言ってくれた。そして、園香が『金平糖の精』を踊ることにも注目が集まった。それぞれの県のレッスン生で園香と面識のある生徒たちも楽しみにしているという。
今回の記念公演が今までにない大きな公演になることは間違いなかった。
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