第200話 バレエ『ライモンダ』物語

バレエ『ライモンダ』

Raymonda

曲:アレクサンドル・グラズノフ

振付:マリウス・プティパ

初演:マリインスキー劇場 一八九八年


登場人物

ライモンダ(伯爵夫人の姪)

ジャン・ド・ブリエンヌ(十字軍の騎士)

アブデラフマン(サラセンの王子)

白い貴婦人


(物語)

 第一幕・第一場

 舞台は中世ヨーロッパ。十字軍が遠征を重ねていた時代の話です。

 伯爵夫人の姪のライモンダはその美貌で有名でした。ライモンダの誕生祝いの席に恋人のジャン・ド・ブリエンヌも招かれています。ジャンは十字軍の騎士です。ハンガリー王アンドレ二世と遠征するジャンは祝いの席でライモンダにスカーフを贈ります。

 遠征に出向くジャンとの別れを惜しみながら、ライモンダは出征していくジャンを見送ります。


 第一幕・第二場

 ライモンダはひとりジャンのことを思いながらリュートを弾きます。そして眠ってしまうライモンダ。そこへ白い貴婦人が現れます。


 第一幕・第三場

 白い貴婦人はライモンダに幻を見せます。その中に見たことのない男が現れます。男はライモンダに求愛をします。ライモンダはその求愛を拒みます。

 目を覚ましたライモンダの前からは白い貴婦人も見知らぬ男も消え、それが不吉な夢であったことに気が付きます。


 第二幕

 ライモンダが待ち望んでいたジャンが遠征から帰ってくる日です。

 彼の帰還を祝う宴が開かれていました。たくさんの客人が招かれています。

 まだジャンが到着しないなかで、次から次へといろいろな人がやってきます。

 そんなところへ、サラセンの王子アブデラフマンがやってきます。彼はライモンダの美しさを聞きつけ、遠くアラブの国からやって来たのです。

 アブデラフマンの姿を見たライモンダは驚きます。それはあの不吉な夢で見た、まさにその男だったのです。アブデラフマンは彼女に対し熱烈に愛を伝えてきます。

 アブデラフマンは強引ではあるものの、決して悪者ではないようで美しいライモンダに熱烈に思いを伝えてきます。

 ジャンに思いを寄せるライモンダは、どうしてもアブデラフマンの思いを受け入れることができません。それでも強引に言い寄るアブデラフマン。


 ついにジャンとアブデラフマンの決闘となります。


 決闘の末、アブデラフマンはジャンに敗れて死んでしまうのですが、死ぬ間際までライモンダに思いを伝えようとします。


 第三幕

 ハンガリー王アンドレ二世のもと。

 ライモンダとジャンは大きな祝福を受け盛大な結婚式が執り行われます。

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