第184話 七月の終わりに
七月はキッズクラスとオープンクラスのみで空いた時間に『くるみ割り人形』の振りの練習を
佐和、
第二幕の『あし笛の踊り』を踊る佐和も、一緒に踊る
この三人について、最初は美織や瑞希、真美も、彼女たちがピアノや他の習い事もしているということで、もしかしたら、バレエは趣味の習い事として片手間でやっているのではないか、あまり真剣にやってないのではないかという思いもあったが、思いのほか三人のレベルが高いことに少し驚いた。
そんな中で、美織は、佐和が県外のバレエの先生にも習っていると言っていたことを思い出した。
レッスンの終わりに、園香と真美は、いつも美織たちと話をする。ふと、美織が園香に聞いてきた。
「ねえ、園香ちゃん。前に、佐和ちゃんって、どこか、県外のバレエ教室にも習いに行ってるって聞いたけど、どこに行ってるの?」
「私も、はっきりとは知らないんですが、確か、
「え! 京都の
その名前に真美が反応した。
「有名な先生なの?」
「有名、有名。そうや、バレエフェスティバルの時、関西の二人組来てたやろう。あの、おとなしかった方の子、
「そうなの」
「まあ、そういう噂を聞いて、いろんなとこから、レベルの高い子が集まってくるから自然に高め合う場所になってるんちゃう」
「
「今度『ライモンダ』の主役する言うてたやん。
「そうなんだ。そんなに凄いの」
「あ、いや、
「別にいいよ、そのフォロー」
美織が微笑む。
「京都の
瑞希が隣から言う。
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