第60話 くるみ割り人形 第二幕(五)花のワルツ(二)
チョコレート(スペインの踊り)の奈々と
お茶(中国の踊り)
チェロ、ヴィオラの美しいメロディに合わせ、再び
そして最後の曲の盛り上がりの場に金平糖の精の
そして曲の終わりで全員が金平糖の精・
曲が終わると全員舞台に残り周りに座る。キャンディの子供たちも舞台に残る。ディベルティスマンのダンサーは舞台後ろの方に、ワルツのダンサーは間にキャンディの子供たちを入れる様に並び舞台の
舞台の中央後ろに金平糖の精の
◇◇◇◇◇◇
ディベルティスマンのダンサーの振りを
今日休んでいる佐和とキャンディの美鈴ちゃんという子の場所も確認しながら全体の動きをチェックする。
ワルツのダンサーの動きは
ディベルティスマンの部分では
なぜだろう……
真理子が徹の踊りに指示やダメ出しをする。そして、
そして、もう一度、真理子に指示を仰ぐ。
先程の宮廷舞踊の作法でもそうであったが、日本の頂点にいると思われている
バレエ団の主催者の
それはここが花村バレエだから真理子を立てているという感じではない。明らかに
真理子の指導力を試しているなどというのではなく、真理子の言葉を待っている。そして、その一言一言を大切に受け止めているように感じる。
あらゆる点で指導的立場にある
それは気のせいではないようだ。
その後、ディベルティスマンのダンサーたちの踊りを
キャンディの子供たちの動きと振りを
さすがにまだ振りは入っていないが、そんな子供たちも動きと『花のワルツ』の全体の流れはわかったようだ。
「わかったかな?」
と聞くと元気よく手をあげて、
「はーい」「はーい」
と大きく返事をする。微笑んで頷く
「本当?」
驚く
「はーい」「はーい」
とニコニコしながら手をあげて応える。
「すごいなあ。お兄さんはまだもう少しかな。君たちももう少し練習してて」
「はーい」「はーい」
とまた、元気よく手をあげて応える。
笑顔で頷く
『雪の場』ほどの複雑さとスピードはないまでも、やはり構成の複雑さと舞台上での流れの難しさはある。全員で流れを確認する。
周りで見ている真理子と
真理子がみんなに声を掛ける。
「じゃあ始めましょう」
『花のワルツ』の曲が流れ始める。
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